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[ヒナを見失い、二階の窓から中庭を見るとはなしに見下ろしていた。と、蔵の入り口に人影を認めて]
蔵か…。
レンがもう探した後みたいだったし、あまりにもそれっぽいから逆に見てなかったな。
[行ってみるか、と独りごちて窓に背を向けた時、誰か男の声が人を呼ぶのを聞いた]
!?
あれが見つかった?!
誰…誰だとしても知らぬ顔で通すことよ。
『わたしは何も知らない』
[言い聞かせるが心臓は早鐘を打つ。鏡に映した顔に血の気が戻るのを待って蔵へと足を向けた]
[蔵に着くと床に横たわる二人の男女を傍らで見下ろしている三人の男たち。声をかけるべきか逡巡していると一斉にこちらを見る]
これは…いったい、あんたたちは…。
[後じさる背中に蔵の戸枠があたり、服越しに金属のひやりとした感触が、続いて背を伝う汗の嫌な冷たさが伝わってくる]
(ああ、誰も助けにはこない、...の直感がそう告げていた。
先日、路地で...を呼び止めた占い師が言っていたっけ。
『狂った蛇の尻尾を踏むんじゃないよ』って。
だとするとやっぱりあの人は、あの人の遺志は…。)
[ぼんやりと薄暗くなる視界の向こうに、こちらに歩み寄る男たちの姿を捉えながら、その場に*崩れ落ちた*]
[男たちの表情から自分がすでに追い詰められていることを知った]
誰でも良い、この場限りで良い。
味方に引き込んで、この場を切り抜けないと。
『殺される』
[気がつけば何事か喚き散らしていたかもしれない、一歩か弱く後ずさって、ふらりと崩れ落ちてみせる。後ろ手にまわした右手には調理場から持ち出した果物ナイフが握られている]
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