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この町が大きくなると…蛍はどうなるのかな?
[動物とか虫は嫌いだから蛍が綺麗なところでないと住めないことは知らなかった。]
――――――…。
こんぺいとう…?
[また誰か消えたのかと思うと溜息をついた。
こんぺいとうが川を流れてそして消えた。]
お母さん…元気かな…消えてたりしてないよね…。
[たまに手紙が届くけれど。
こちらから手紙を送る手段はなく、いつも連絡を待つだけ。]
―――――…。
神様、か…、幸せってなんだろ…。
[石の上に腰掛けて空を見上げた。]
なんのための神隠しなんだろ…。
分かんないなぁ…。
なんのためか分かれば見つけられるかなぁ…。
[空を見上げて考える。]
もし…本当に化け物…とか神がいるとしたら…。
説得するしか…わたしには方法がないような…。
うーん、うん…?説得って何を…?
[そんなことを考え始めるとグルグルしはじめた。]
結局のところ、なんで神隠ししてるのか、が分からないと説得しようもないし。
そもそも…わたし…説得とか苦手だし…。
[膝に頬杖をついてぼやいた。]
消えれば悲しい。
でも…いつかは消える。
[見上げていた顔を地面へ伏せる。]
悲しいなら最初からなきゃいいのに。
大切だ、なんて気持ち知らなければ、消えることに怖がらなくていいのに。
神ってのはそれを知ってんのかな…。
知ってるから隠すんだね。
それが本当なら…性格悪い。
[ぶすっと膨れた。]
消えるのがわたしだったら…。
神ってのも…神隠しの意味なんてないって知れたのに…ね…。
それも…分かってたんだね…きっと。
[息を吐いた。]
ほたるってなんで光るのかなー。
ここにいるよ、って気付いてほしいから…?
だったら…わたしと同じなんだね…。
[空を見上げたまま*呟いた。*]
ここじゃないのかな……。
[暫く居座ってはみたが、ただ静かなだけで何も変わらない。]
神社の方なのかな……。
―――――――…。
[いつものように空を見上げる。]
とりあえず…行ってみよ…。
[白衣を持ってまた*走り出した。*]
雨が……くるかも…。
なんで走ってんのか……どうでもいいのに……。
[神社の石段の下までたどり着いて見上げれば目眩がした。
蒸し暑さからくる吐き気も気持ちが悪い。]
――――――…はぁ…。
[少し息を整えて石段を登り始める。
人の姿が見えればそこで足を*止めた。*]
[石段を駆け上がって着いたところで身体を半分に折って息をする。
普段やらないことをするからなんだが、顔を上げれば人の輪があった。]
――――――……。
[先ほどの赤い木刀が降り下ろされようとしている。
見知った先生の手にも何かがあるように見えた。
白いワンピースの少女が飛び込んでいくようにも見えた。]
――――――…。
もう、理由なんてめんどくさい……。
隠したらダメなんてことは、幼稚園でも習うことじゃん…。
理由があればいいなんておかしいよ…。
[その騒ぎがどうなるか分からないが息を整えてゆっくり*近付いていく。*]
――――――…。
[近づいて足を止める。]
なんなの…コレ…。
意味分かんない。
なんで先生が攻撃して、攻撃されてんの…?
[少し離れたところで呆然と見る。]
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