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― 自家用車内→ ―
[助手席から外を眺めていた。
傍目には何も変わらない腹部を時折なでる]
鬼さん、どちら?
[神社の手前で降車し、石段を登っていく]
頭痛はもう大丈夫なんですか?
[見えたフユキの背中に問いかけた]
あの子が消えてる時点で
終わってないって言ってるようなもんだよね。
[そこで思い至る]
……嘘をついてるってこと?
あのふたりが?
[浮かぶのはユウキとヒナの顔]
だけど、そうなると"鬼"はふたりいるってこと?
……いや、そうなるとあのふたりが正しくて
他に"鬼"がいるのかもしれない……。
[蝉時雨の中、様々な考えが浮かんでは消える**]
[境内の砂利を踏み、フユキ達に歩み寄る]
…シンヤさんが消えて…あの人が鬼だったのなら、もう、神隠しは起こらないと思っていました。
今朝、占いで見えたのは、誰かに連れられて行く、リウさんの姿。
[もう隠す必要のない手紙を、広げてみせる。『誰が鬼だか、当ててごらん』**]
まだ…鬼は、います。
成る程。考えられる事は
書かれている人といない人には違いがある
其れを書いている誰かが他に。隠したのはその誰か
ヒナさんが言っていた事
シンヤは、人では無い者
其の通りなのかも知れない
其の手紙を書いたのは恐らく人間じゃあ無いんだろう
残っているのは、4人
…やあ、ヒナさん リウさんが?そうか…
……
そうだろうね、まだ鬼は居る
さて それは、*誰だろうね*
ヒナさんに どうやら僕は、
見つからなかったみたいだね
君は僕を、かくれんぼも上手だと、
言ってくれるのかもしれない
じゃあこのまま
今年も僕を見つけられなかったら
皆で一緒に 鬼ごっこだね
其の後に、君を探しに行こうかな
お話も、書くけどね
隠れてしまった君も探そう
誰が鬼だか当てて欲しいってことですかね。
[ヒナの手元を一瞥してから、自分の手紙を破って紙ふぶきを舞い散らす]
当てられるかもしれませんね。
もう、三択まで来たんですから。
それとも、大昔のように本当の生贄を捧げて神様に乞いましょうか。
五穀豊穣、無病息災、無事の帰宅。
おかえりなさい、あたたかいうちへ。
[チョウのように風に舞う白い紙片。
合間合間に、終わらない夏祭りの景色が*チラつく*]
三択 確かに
でも人為らざる者の仕業だなど 考えたら直ぐに解るのかも知れない。だって手紙は、気付けば机の上に在る物だろう?*
ユウキ先生と、フユキ先生と、ソラさんの…三択。
[名を挙げる目の前で、舞い散る白]
私…フユキ先生は、違うって、思っています。
だって、最初から、見つけてやるって息巻いて…
ああ、でも、鬼は、
…当てて、欲しいの?
[眉根を寄せて首を振る]
手紙は、ない…?ユウキ先生。何を、おっしゃるんですか?
[左腕をさする仕草を、遠い景色のように眺め]
それはたった今、ご自分で破いて…
[風の先を追う視線に、白は捉えられず。ただ、ひっそりと咲く夕化粧の紅]
それに、生贄って、まさか。
ユウキ先生…貴方が?
「シロ」も「クロ」も…ご自分が「鬼」だから、見えたもの、ですか?
私が鬼なら、シロだのクロだのわざわざ教えたり、リストに自分の名前を入れたりしませんよ。
[拳銃を持った相手にするように両手を挙げた**]
…ああ、
[胸に手を当てて息をつく]
驚いた…さっきまで持ってらした手紙のことを、忘れてしまったのかと。
私宛の手紙も、郵便受けに。
フユキ先生の手紙は、知らない間に机の上に…
まさか、
ご自分で書いておられたりは…
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