情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
うん。
……おじさん、去年も居たよね。
道 を知ってるの?
[躊躇いがちに問う。
神社の子供は、
言い伝えを半端に聞いているらしかった。
そろりと差し出そうとした手の上をひらひら、蝶が飛ぶ。]
探しに行きたい。
― 一年前 ―
[>>1:43手を引かれるままに祭りの輪へと加わり――ふいと誰かの声を聞いた気がしてきょろきょろと脇道へとそれる]
誰か、いるの?
[問いかけに答える声はなく、けれどこの村に来たその時から、どこか遠くから声が聞こえる気がしたことが幾度か――それはアンという少女のものだったか、それとも別の誰かの…?]
気のせい、か・・・。
[祭りの輪へと戻ろうにもふっと意識が遠のくようで――]
あ…。
[一体何が起こったのかわかるわけもなく、加奈が行方不明だとの連絡をうけた家族のもとに残されたのは荷物と、現像に出されていた写真――モノクロの水芙蓉]
― いつか ―
[今がどこかも、いつかもわからずまどろみに身を浸すかのようで。
祭囃子が聞こえたならば、意識が浮上することもあるだろうか**]
[閉じていた目をゆっくり開く。
草むらのようなどこかフカフカしたところで寝ていたようだ。]
あれ...?
[確かもうじきこの町に来て2度目の夏祭り。
今抱えてる案件も山場を迎えたから息抜きに行きたい、と楽しみにしていた。
上半身を起こして周りを見ようとする。知らない景色が目に映る。
森だろうか。海の中だろうか。どこか幻想的な雰囲気だった。
さすがに目が覚めるまでいた町]
あ...
[体を完全に起こそうかというところでまた意識は闇に*沈む*]
[ちょうしっぱずれの旋律が耳をうつ。]
音楽は儀式。言霊は力。
くるくる唄うと、さて如何なることやら。
[向日葵の迷路へ出掛け、女学生は帰らなかった。]
ふふふ。
では。貴女の未来の素敵な殿方に、立候補しても?
[顔の下半分を覆うマフラーの上から更に封書でもって、口元を隠す。]
[わらいごえ]
ねぇお母さん、今年も盆踊り大会ってあるの?
[夏の暑さに項垂れるように、呟く]
だって人が三人も居なくなったし。
[投げ出した足許に、去年と同じく散らばる花粉]
[また手許に届いた封書を透し見て。
無造作に体を起こしては、向かう先にひまわりの花畑]
若旦那だなんて。
一体どんな経緯でついたあだ名かしら?
[すれ違う、顔見知りとなった子供達のからかう声に
小さく口角を緩めては、優しく空気を揺るがして。]
あの、不安げに呟いて居た女の子は。
今年もひまわりを見ることが出来たかしら?
儀式……
私が歌うから、神隠しが起こるとでも?
[小さく首を傾ぐ]
歌にそんな力、あるかしら。
[友達が帰ってくるようにというクルミの願い、歌は叶えてくれなかった。
あの日共に居たカナの行方、歌は教えてくれない]
そんな力、在ればいいと思うけど。
[口元を隠す封筒、やはり、と視線を地面に落とす]
ふふ。だったら、ね。
[立候補という相手の顔を覆う眼鏡に指を伸ばし]
その顔、見せてくださる?
その姿じゃあ……本当にアナタが「レンさん」かわからないわ?
[わらいごえ、に返すのは、弧を描く鮮やかな紅。
結局指は、相手に触れずに降りるのだが]
私は、ね。
神様は居ればいいと思う。
そうしたら……
捕まえてみんなを帰して貰うことも、出来るものね?
――――、うん。
約束。
[“おおかみさま”の面を持ち上げて見上げて、硝子の向こうの眼を見て謂った。
遠い祭り囃子。
不思議と蝉の声は途切れていた。]
[人影は陽炎のように揺れながら、すれ違う]
もう1年経ったのか。
それとも。
[もっと時間は流れたのかもしれない。
揺れる黄色い影は、ひまわり畑]
…こないと次はあなた。
誰が俺をここに連れてきた?
[ふつり、蝉の声がやむ]
[ひまわり迷路の前。
人生に迷いがちな姿が、長い影を作り出す。]
人狼童子、ですって。
一体どんな物語だったのかしら?
[消えた者が携えて居たと、噂に高い台本を手に。
懐かしむように目を細める。
自らの手は汚さずに捧げた身の存在を。
今は知る由も無く。]
まあ、ね。
神様の力に比べれば、劣るのだろうな。
[首を傾ぐ姿に、]
ただ。道をくるくるにするか、まっすぐにするか。
屹度、それくらいは……ね、……
ん、しかし……、
考えてみれば、”音痴”という宜しくない要素も関係するのだろうか。
[ぽつっ。相手に対して失礼までも口にした。]
ううーん。
[再び目を開け上半身を起き上がらせる。
今度は上手く起き上がれたようだ。
ゆっくりと立ち上がるときょろきょろとあたりを見回し、あてもなく歩き始める]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了