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[じわりじわりと嘲笑うかのように滲む黒い薄雲を、
思い過ごしとして片付け、小さな村の中を歩く。]
ヒューバート…? 今、帰ってきたの?
[見慣れた後姿が家路に着く前に間に合えば。
村外の噂話などひとつ、好奇心で*強請っただろう*]
……。
[ふと足を止めて、空を見やる。
薄墨色の雲が流れていく先を見る細い目は、細いまま]
おや、ラッセル。ええ、今帰ったところです。
お利口にしていましたか?
[>>24名前を呼ばれて笑顔を向ける。
細い目がさらに細くなった]
「お利口」だなんて…。
ウェンディじゃあるまいし、子ども扱いしすぎだよ。
[ヒューバートの、細められた視線を見上げる。]
商売は、それなりに上手く行ってる?
…えっと、「美術商」だっけ?
この村にはちっともそぐわない商売だけど、
村の外だと固定客とか沢山居そうだよね。
[瞳には、羨望にも似た色が滲んでいる。]
[少女の想像など知る由もない]
うん。
早く帰ってこないかなぁー。
ママはいっつも「もうすぐよ」って言うわ。
[帰宅を促されると、素直に頷き]
あのね。今日はシチューなのよ。
わたしも一緒にサラダを作るの。
[頭上の暗雲に気づくこともなく軽い足取りで家路に向かう]
ふふ。私からすれば君もウェンディも大差ない……おっと、怒らないで、怒らないで。
[肩口まで手を挙げて、降参のポーズ。
見上げてくるまなざしを受けて手を下ろし]
商売の方は、まあ、まあ、ですね。
こうして君に、話のほかのお土産をあげられる程度には。
[取り出すのは、細長い紙包み。梟を彫り込んだ、ペーパーナイフ。
輝くような眼差しを避けるように、少しだけ目をそらした]
もう少しだけ待ってあげて。
きっとお土産の本を何にするか悩んでて時間かかってるのよ。
お手伝いしてるんだ。偉いね。
シチュー羨ましいなぁ。ウェンディちゃんのお母さん、料理上手だもんね。
ウチはどうも… お出かけとかに感けてて全然…。
[暫く会話しているとすぐに家は見えてくる。]
それじゃあ、また明日ね。お手伝い頑張って。
・・・よう、小僧。
お前もヒマだな。そんなに俺のことが好きか、え?
[ちらりと少年を見やる瞬間には木彫りを勧める手が止まる]
先に言っとくが冗談だ。
おっさんの話ねえ・・・まあアイツは俺のこと嫌っててあんま口きかねえからな、さて、どの話のことだか。
「年寄り」から見たら。
僕もウェンディも、大差ないって事?
[唇の端に毒を潜ませて。
降参するポーズに、洩れるのは溜息ではなく苦笑。
一息吐いて]
…え? これ、貰っていいの?
ありがとう、ヒューバート。
[差し出された細身のペーパーナイフに、
視線は引き寄せられる。
凝った造り、細かく再現された夜鳥を指でなぞる。
何処かすれ違う視線の行き先に、*気付く事はなく*]
[去る少年の背中を、作業の手を止めて見るともなしに見送った]
・・・腹が減ったら酒場が開く、っと。
[体を伸ばして硬くなった体をほぐしながら酒場へ足を向ける]
おや、おや。
言うようになりましたねえ。
おじさんは、うれしいやら、寂しいやら、です。
[言われように、むしろ楽しげに目尻にしわを寄せた]
ええ、それは差し上げます。南の町で――ちょっとしたうわさ話を聞きいたもので。
梟は、悪いものから持ち主を遠ざけてくれると言いますし、よいでしょう。
[――噂の内容を口にしかけて、口を閉じる。
逡巡は、かすかなひらめきと、青年の梟をなぞる仕草で終わった]
そういえば、アーヴァインが険しい顔で歩いていましたね。
――なにか困ったことでもありましたか?
[いつもと変わらぬ細い目で、訪ねる。
歩む速度は変わらぬまま、家を*目指す*]
[褒められると照れ笑いを浮かべ]
えへへ。
シャロおねえちゃんのママは奥様だから、センゾクのコックさんがいるんでしょう?
[どこから仕入れた話なのか、話す頃には家が見えてくる]
うん、じゃーね。
送ってくれて、ありがと。
[礼を言って玄関に駆けていく。手を振ろうと振り返り、腕を上げたところでふと動きが止まる]
あれ、…パパ?
[人影が見えた気がして目を瞬いた]
――南の町?
[「うわさ」。
その言葉に少しだけ引っかかるものを感じるも、
梟の彫り物が珍しくて仕方が無い。]
そっか。梟ってそんな意味があったんだね。
じゃぁ、このナイフは僕にとってお守りになるね。
――へへっ、後でハーヴェイにでも自慢しようっと。
ありがとう、ヒューバート。
貴方にも、災いが降り懸りませんように。
[家路に着く後姿を見送りながら。
少年の唇は、祈りの言葉を小さく紡いだ。]
[ウェンディを家まで送って]
結局、誰にも言ってないや。こういう時って誰に相談するのがいいのかなあ…。
俺に全部任せろ! とか言ってくれる頼りがいのある男性がこの村には…。
[居るような居ないような。]
…悩むところね。
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