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[明らかに口調と視点の違うニキの台詞に、
片目眇めてゆっくり立ち上がった。途端、吹き抜けるつむじ風。
目を見開いて彼女を追おうとするも、上手く体は動かない]
っだぁあああああああ! っんの、クソ悪魔が!
[全ての衝動と苛々をぶつけるように、
握っていたガラスの灰皿を管理棟の壁に投げつけた。
息を激しく乱しながら、充血し潤んだ目でドウゼンを見て]
……せんせ。あの悪魔、「殺す」よ、俺。
例えあの子を巻き込んでも。
雨園君が、儀式をするって言ってた。それで収まるなら、それでいい。でも、万一間に合わなかったり、失敗したならば。
俺は、「殺す」、よ?
[泣きそうな声でそれだけ宣告すれば、よろよろと管理棟の奥から戸板とシーツを持ってきて、自分が死の引き金引いた身内と、その仕事仲間の遺体を運び込む作業に向かう]
ところで……。
結局誰が何なんだろう。
テンマ、ニキ:狼
バク:狩
タカハル:狂信
アン:小悪魔
いやフユキ氏人外だよね?
……もうおいちゃんには分かんない。
[遺体を何とか移動させようと動く姿に、なぜかテンマが被る]
……。
[反射的にそれを手伝おうとして、手を止めた]
獏君。オレはちょっくら行ってくらァ。
すまんな。全部終わったら、手伝うぜ。
[無理やり笑顔のようなものを作って、軽く肩を叩いた]
[雪の静けさと神聖さが生み出す荒れた静寂の世界
かつてはたくさんの人がここで祈り泣き笑い熱気をみせた場所。そして自分の産まれたところ。
注連縄もなくただそこにあるだけの大きな大きな木私はそこの下にいる]
[数人の死体がある場を離れ、一度、己の割り当てられた家屋に戻った。ビニール紐とセロハンテープ、ライターと複数の蝋燭を荷物から出し、大きめのビニール袋に入れて]
……、
[再び外に出て歩いていく。冷えた空気の中、歩みに合わせて黒い傘が揺れる。一つの家屋の前で立ち止まると、その扉の中央辺りにセロハンテープでビニール紐の広げた端を貼り付け]
/*
おー。生木、燃やすんだ。
適当に切り倒してから燃やすんだと思ってた<鉈と斧
まーいっか。静かに壊れていってるっぽいよね。
結果オーライ。
多分。
/*
どうしよっかなー。
・ソロール
・タカハルと儀式の手伝い
・ニキとドウゼンのところ行く
3番目はないなー。
C心境ではやりたいんだけど、でしゃばり過ぎだし、ptキツイし。
1番目のソロールは、エピでやればいいかなー?
よし、2番目で。でも、タカハルどこにいるんだろ?
─参道─
[息切れする]
重い……。腰が痛い。
[ポリタンクを下ろし、立ち止まる。疲れだけでなく、足取りが重い]
[騒然と咲き乱れるハナミズキたちを眺める]
ご先祖さんたちは【カザガミサマ】に恩恵を受けていたんだろうに──なんで、こんなことになったんだろうなァ。
[行き違う一方通行の思いたち]
『私の想いを受けてください』
[そんな花言葉の木々を、自らの死体の上に植えた村人たちを思った]
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