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─ 2015年8月14日 ─
へへっ、どーしよっかな!祭りの日だもん、いろいろ食いたいんだぜ!
[>>29 食い過ぎちゃいかんぞ、とかけられる声には生意気な返事をして駆け抜ける悪戯少年。]
[悪戯少年は祭りの中に溶け込んでいた。数年前からもう、ここにいる]
[辿り着いた時代に溶け込むように存在し、知識や常識を覚えた対価であるのか狐の面からはあの強い神通力はもう感じ取る事はできなかった。
そんな神通力がなくなった狐の面に願掛けをする、ひもクジ屋の屋台前。]
『モンスターウォッチ』と『ポケット妖怪』の最新作!!最新ゲーム機出ろ、出ろーー!
[化け物だのなんだのをバトルさせるゲームがブームになってそれで遊べる時代だ]
『そんじゃ、オイラは行くよ。あっちでまた遊ぼうぜ!』
[思い返すのは、いつか聞いた声]
[真白狐はそれに笑って]
[短く『またねぇ』とだけ返していた]
……あいっ変わらず、元気ねぇ。
[零れるのは呆れたような呟きと。
くす、と楽しげな笑み、ひとつ。
ちりん、と鳴る鈴の音が。
祭りの風に、とけて、消える]
『チャリリン』
[古ぼけた賽銭箱に小銭を数枚投げ込んで、柏手を。]
──何事もございませんように
誰も「呼ばれた」りしませんように──
[呟いた自分の言葉に、おや?と心中首を傾げた。
かつてのこの村の診療所の主に聞いた話の断片が口をついて出た事に、自分自身気付いていなかったのだ。]
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