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[ぴょこりぴょこりとニッキーが近づいてくる。そして、差し出された前足と『帰ろう』の言葉に、目を閉じて]
…ああ…帰ろう…
[ゆっくりと首を縦に振った。
身をかがめ、ゆっくりとニッキーの手をとり、抱き上げた。そのままくるりと身を翻すと、迎え火に向かって歩き始めた]
[ゆらり……と、また焔が見えた気がして、ぼうっとその先を眺めていたけれど、手の中からニキが飛び出したので我にかえった]
え!?ニッキー?
逃げてって……誰から?
[と、トモユキの声も聞こえて]
おかしいって?
[思わずムカイを見る]
[駆け出したけれど]
あぁ!!トモユキくん!ニッキーがっ。
[トモユキの手から転がり落ちたニキを見て、足を止めた]
ねぇ、捕まっちゃうよ!?
[思わず口走ったけれど、誰に捕まるのか?捕まってどうなるのか?自分でもわからなかった]
[やがて、ムカイに抱き上げられたニキが]
笑ってる……?
……ねぇ、帰るって、どこに帰るの?
どこに連れて行っちゃうつもりなの?
[二人の姿を見ていると、どうしてだか胸の奥がざわざわして目が離せずに……、立ちすくんでいた*]
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