情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[最後に移民の男は、ギンスイの家を訪れる。
応対に出てきたのは、ギンスイの母とホズミ。
伝えるのは…ギンスイがしばらく姿を見せないこと。
「異変の原因が除かれるまで」よそに匿われていること。
伝言だけは自分が生きて居る間は届けられること。
当然の如く母親は狼狽し、ホズミはくってかかってくる。]
…うん。 俺 全部は 話しちょらん。ギンスイにも。
けど、何もかも 黙っちょったら
ホズミが 泣いて 探して回らんといかん。
[ホズミの細腕に胸倉を掴み上げられながら、移民の男は言う。]
ギンスイ 帰れるごつ …俺も する。
[不器用な語り口。
安請け合いなのか気休めなのか何を「する」のか、定かではない。
けれどその苦しさを押し殺す男の面持ちに、ホズミの手が緩む。]
『こうなったんが姉ちゃんでのうて、良かった。』て
ギンスイ 言うちょった。
そげな 良か おとうと 帰してやれんと… 嘘じゃ。
[それからギンスイの母親へと、貰った林檎がうまかった旨を伝え、
移民の男は俯き加減に玄関を出る。
暫くして――背に、わあとホズミが泣き崩れる声が*聴こえた*]
[ンガムラかと思った姿は、ヌイだった。小さく息を吐き]
……すみません、失礼します……
[勧められて、軽トラの荷台に乗り込んだ]
……
[辿り着いた人形店の前。遠目にもボタンの姿が見えれば、うつむき、黙り込む。てるてる坊主を握り締め、何かに――頭の痛みと声に――耐えるようにしていた。
結局その場では何も言えず、軽トラはまた走り出し]
……ギンスイ君が……間引かれ、た?
それは、どういう……
[どういう事なのか。ヌイに伝えられた内容に、困惑する。頭のどこかでは、朧げに把握できていたが、理性で納得はできずに。
やがて止まった軽トラ。ンガムラの姿に、一礼する。
ボタン雪、と言って尋ねたヌイに、息を呑み]
……ヌイ、さん。
[去ろうとした彼を呼び止めた。止まって貰えたならば]
……ンガムラさんを、頼りにして。
ボタンさんに、気を付けて……
[そう二言だけ、告げただろう]
[そうしたのは、ヌイが、特殊な事実を知っているように見えたから。どこか自分と通じるものを、感じたから。
ヌイが去っていけば]
……ンガムラさん。
少し、話したい事があるんです。……いいですか?
[改めてンガムラに向け、切り出した*だろう*]
―廃屋―
おお、キクコ、
[知人の声>>8のする方向へ、声を掛けようとしてやめる]
そうか、聞こえんのじゃな。
[ぽつり呟いて、ヌイに連れられてゆく姿>>33を見送った。ヌイが口にするアンの名に、ぴくりと肩を震わせて]
アン……。
[カウンターの裏。先ほどまでネギヤの体があった場所を、みつめる]
[林檎の袋を、ヌイがンガムラへ渡してくれる>>43のへ頭を下げ]
ありがとうな、ヌイ。
ンガムラさんも。姉ちゃん連れて帰ってくれたじゃろ。
羽織も貸してくれたて、聞いた。
親切にしてもろうたのに、姉ちゃんがまた殴って、すまんのう。
……今も。
そうやって、ワシのこと探してくれとるんじゃな。
心配かけて、すまん。
[林檎を囓りながら階段を上るンガムラへ、聞こえない言葉をかけた]
じゃが、ンガムラさんには悪いが……ワシがここにおっても、どうもならん。
ンガムラさんには、ワシのこと見えんしのう。
…………。
うち、どうなっとるじゃろ。
姉ちゃんが、ヌイのことまで殴っとらにゃええが。
外、出られるんじゃろか、ワシ。
[試しに壁際へ歩み寄り、手を伸ばす。肘から先が、壁の中へ消えた]
うわ。気色悪いのう。これ、全部、通れるっちゅうことじゃよな。
[目をつぶって、壁を通り抜ける]
……地面を蹴れんのに、歩けとるし。わけわからん。
[振り返って、外から廃屋を見上げる。ベランダに立つンガムラ>>38が見えた]
[ンガムラの軽口にも、弱く笑んで返すしかできずに、軽トラの助手席に乗り込んだ。おまえまで、と続けられた内容には、ヌイの事を思い出し――息が詰まるようだった。話の先を促す様子に]
……仏さんとも、幽霊とも、言いません。
でも、きっと……同じような事です。
[相手の横顔を見ながら、沈痛に話し出す]
言っても、すぐには信じて貰えないでしょう。
僕だって……
こんな騒ぎになる前は、気のせいじゃないかと思ってました。
そうなら、いいと……
[一呼吸、置いて]
誰かー!いませんかー?
[廊下を彷徨う中で、どこからか聞こえる軽トラックのエンジン音。]
音…?誰かいるの……?
[ベランダへ出て外を見るが、軽トラックは走り去った後で]
……なんだったんだろ。
それにしても、ここ……
潰れちゃったお店のあたりだよね……おかしいなぁ。裏山にいたはずなのに、どうしてこんなところにいるんだろ私。
……声が、聞こえるんです。
突然、頭が割れるように痛くなって……
人のものとも思えない、声が。
消えた。気を付けろ。
そう、言うんです。
ンガムラさんの顔が頭に浮かんで……信じろ、って。
……ボタンさんの顔が頭に浮かんで、……疑え、って。
言って、くるんです。
何かが……
[そう訴えるように告げる声色は震えて。指先も震えていた。
尋常でない様子は、声だけでも伝わるだろう]
[この不可思議な中でなんとなく蘇る現実感。いつかの「信じろ」と言ったセイジの言葉がふと頭をよぎる。無意識に安堵の息をつくと]
ンガムラさんもいたんですね。ンガムラさんも蛍みたいだと思う?あの外の明かり。なんだか、とっても不思議な感じがするよね。ンガムラさんはどうしてここに?あ、お兄ちゃんを探しにきたとか……
[しかし、反応はなく。くるりと背を向けて階段を下っていくンガムラに>>40]
ちょっと……ンガムラさん、話聞いてるの?
ねえ、無視はひどいよ…!
[去っていくンガムラに向かって文句を言うが、反応は返ってこない。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了