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レンは……
[ミナツの声が聞こえれば、コートの肘を緩く握り。頭に響くカナメの声に]
わかっている。……も……
[小さな声で独りごちるように返し]
書いた覚えが? そうなのかね。
[ユウキの返答に耳を傾ける。彼に一枚の写真を見せようとするペケレの様を眺め]
[何か言いかけるライデンの声も聞こえたのか]
うん……。
もう、ここにはいないんだよね。レンは。
そうなんだよね……。
[寂しそうな呟きが漏れる]
はい、その絵を。見てたようです。
[そして彼女の傍に、
レンの影が佇んでいたようだと伝え]
[スケッチブックへ寄って首を傾ぎつつ、
仕上がった絵をのぞきこむ]
絵、すてきですね
…いいえ、素敵より、素敵だとおもいます。
…うまく、いえません。
[顔をあげ]
レンは、還ってはいません。
影になって彷徨っています。
望んでか、そうでないかは、わかりません。
ミナツ、だいじょうぶですか。
[レンの声はよくは、聞こえなかったから、と]
[ミナツを挟んで、
獏の反対側に、膝をついて座った]
[風になびく髪を耳にかける動きを、不意に止め]
ユウキ。
[名を小さく呼んで、写真を見ている背後に近づいた。
手は白衣へとゆっくり伸ばされる]
[名を呼ばれてもすぐには気づかず、白衣のすそをつかまれて、ようやく少女に目をやる。]
ん?…どうした?
[幾度か瞬いて、少女に問う。]
>>106
[つまんだ白衣を顔まで近づけて、すん、と鼻を鳴らした]
知ってる、匂い?
[瞳を伏せ、呟いた。
布から手を離すと、一歩二歩と後ずさってから、くるりと背中をみせて歩き出す]
…匂い?
あぁ、薬品の…
[少女の言葉に首をかしげて。]
キミも…僕のクランケ?
[何かがずっと、引っかかっている感覚。]
うん。わたしは、ひとを喰らうもの。
責められても、変えられない。変わらない──。
[味方という言葉に泣きそうな顔になる]
なんでだろう。
獏は、カナメより後にあったのに。
難しいことばっかり言うのに。
カナメはやさしいことをたくさん言うのに。
獏の言葉は、ほんとうの匂いがする──。
俺は夢を、記憶を、心を喰らう者。
後ろ指指されようと、俺は変わらない。
後悔もしない。
俺が選んで、決めた事だから。
[泣きそうな彼女に、心配そうな声をかけて。]
悪かったな、難しくて。
俺は、本当に思った事しか言わない。
嘘も誤魔化しも、俺にはない。
俺は、ペケレの味方だ。ずっと。
俺が、それを選んだから。
[つと、一つの墓標の方へ向く]
[そこに佇んでいる花色の影]
あなたが、アン…ですか?
[呟いた時。
花のような足取りで影は、白衣の方へ漂いゆき、
彼の頬へそっと、手を伸ばしたようだった]
>>110
知らない。
[ユウキの問いに振り向くと、首を左右に振ってまた歩き出した。
ぺたりぺたりと響く足音は、徐々に間隔が縮まって、駆け足の早さになる]
―泉―
カナメ?
[肩で息をしたまま、泉の端に腰を下ろす。
水に足はひたさない。
抱え込んだ膝に顔を埋めて、何度もカナメの*名を呼んだ*]
[去る少女をぼんやりと見送る。
目に見えぬ少女には気づく事もなく。]
…後悔が、沢山ある気がするんだ。
助け…られなかった?
[手の中のペンを、じっと見る。]
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