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そうだよね。
[多分いない、という答えに頷くが、続く言葉に]
それは、――出来ない。
[茶化す言葉に視線を逸らす]
母さんを死なせた奴と、同じ事なんて出来ないよ。
それに――
[顔を俯ける。前髪に表情を隠すように]
罪人の子供なんて、きっと誰も産みたくない。
産まれるべきじゃないんだ。
大丈夫なら、良いのですけれど。
……こんな状況で、平気かどうかなんていうのも、妙な話でしょうけれどね。
[眉を下げて僅かばかり笑み]
私を?
……セイジさんの、お母さんが。
[続けられた問いかけには、瞬き、驚いたような顔をした後、困惑したような表情になった。じっと、思案するように沈黙していた後]
……本当のところは、知りません。
実際に何があったのかは。
ですが……
[何かしら躊躇うように、呟くように零した]
[歩いていたら斎場まで辿り着いたらしい。掛けられた声に振り返り、誰か確認すると駆け寄り]
ホズミさん…!
……?
[そっと目元に手を伸ばし触れようとして躊躇い、問いかけるだけにとどめた]
…何かあったんですか。
何を…言ってるんだい?
[突然の清治の言葉に思わず聞き返す。しかし、罪人の子供と聞くと驚いた表情を見せて]
まさか…清治君が…?
[それしか言葉にできぬまま、清治の返事を待つ]
不慮の転倒による死亡。
……それだけにしては、奇妙なところがある事故だったという事は、覚えています。
当時は私も若かったですし……あまり真剣には考えませんでしたが。
……
もしかしたら、あれは……
「事故」では、なかったのかもしれない。
[曖昧な言葉は、しかし神妙に]
[ダンケの言葉に、無言のまま懐を探る。
白い布に包まれた棒状の物。
布を解けば、中から鈍色に光る刃が現れた]
……ダンケさん。
大人しく殺されてくれたら、君の子供とその母親は助けてあげるよ。
最期に、父親らしい所、見せてくれないかな?
[肉切り包丁を握り締め、ダンケに向けて構えた]
[打ち明けられた涙の理由に気まずい顔をするが、すぐに浮かんだ疑問を口にするまいか悩んでいるうちに手を取られる]
犯人、ですか。
この村にいるんですよね…。
[みんなの顔を思い浮かべてみる]
…ホズミさんは?
事故じゃなかった…
誰かによって、事故に?
[その理由は思い浮かぶほど材料はなく、彼の言う奇妙の内容は彼女は知らない。]
――――でも、それが理由なら
清治くんがしたことは…
[下がった眉の隙間に皺が寄る。]
禁忌じゃないって事になるのかな。
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