44 魔女の楼台村
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養護教諭 小鳥 ヒナ
[鳴き声に振り返ると、ギンスイに抱えられたニワトリが見えた]
………連れて来いと？
[『ずももももも』という擬音を背負いながら、ニワトリに訊ねる]
はいはい、ニワトリ様の言う通り。
「はい」は一回でしょ。
[え、よっこいしょっと両手に一羽ずつ抱えて立ち上がった]
養護教諭 小鳥 ヒナ
鳥は、初めて見た人をお母さんだと思って慕うのよ？
[両脇に抱えた二羽のニワトリは庭にはいなくて大人しい。
言い訳するような説明]
【赤】 影の薄い キクコ
だだだ……だいじょうぶ……かな……。
[腕時計にちらりと目を走らせる]
23時に、アンさんの魔力が取れるから……そうすれば、終わる。
みどりのゆび ギンスイ
[何かあったわけではなさそうなので、リウにこくり頷いて前へ向き直ろうとしたが。
似たような輪唱が聞こえ、リウの更に後ろへ目を凝らせば、ヒナの姿>>134があって。
ぱちぱち瞬いていたが、腕の中の鶏は満足げだった]
…、…。
[説明>>136に、なるほど、と感心した眼差し]
養護教諭 小鳥 ヒナ
[>>137ギンスイの視線に得意げな顔をする]
さぁヒヨ子にヒヨ江、冷蔵室育ちであるおまえ達の故郷まで導きたまえ。
あ、歩けないか。ほーら。
[一羽ずつ順に放り投げると、白い羽根がいくつか宙を舞った]
養護教諭 小鳥 ヒナ
迷路はね、壁に手をつけて離さずに辿っていけば必ずゴールに辿り着くものです。
[コケコケ言いながら進まないニワトリを置いて歩き出した]
みどりのゆび ギンスイ
…！
[しかし、茶羽（仮）は勢い良く何処ぞへ向けて駆け出したので。
慌てて、グラスの卵を落とさないよう手で蓋をしつつ、ばたばたと追いかけて行った]
学生 ムカイ
うわーっと、待て待て！
[ドコか行きかけた蝶を慌てて捕まえた。]
ごめんなキクコちゃん。
まだ人間になりきれてないらしい。
[尻尾垂れた犬みたいに謝って、またてくてく。]
養護教諭 小鳥 ヒナ
どうして誰も「さっきはどうやって冷蔵庫まで行ったんですか？」って訊いてくれないの！？？
どうせあれは偶然よ。狙って辿り着いたわけでも、きちんとアンさんの所まで帰れたわけでもないわ！
酔っ払いが記憶なくしても自宅に帰還出来るのとは似て否なる物よ！
養護教諭 小鳥 ヒナ
ハッ！？
何か今聞こえなかった？
まるで［学生 ムカイ］が［屋上］で［10年前］に［春が来て綺麗になった。 気がした］ような………
[左手を耳元に当てて集音]
養護教諭 小鳥 ヒナ
イルカに乗った少年……
[何事か呟いた]
置いてくんじゃないー！
[ニワトリをニワニワ追いかけるギンスイを駆け足気味に追いかける]
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