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[歩いていたら斎場まで辿り着いたらしい。掛けられた声に振り返り、誰か確認すると駆け寄り]
ホズミさん…!
……?
[そっと目元に手を伸ばし触れようとして躊躇い、問いかけるだけにとどめた]
…何かあったんですか。
何を…言ってるんだい?
[突然の清治の言葉に思わず聞き返す。しかし、罪人の子供と聞くと驚いた表情を見せて]
まさか…清治君が…?
[それしか言葉にできぬまま、清治の返事を待つ]
不慮の転倒による死亡。
……それだけにしては、奇妙なところがある事故だったという事は、覚えています。
当時は私も若かったですし……あまり真剣には考えませんでしたが。
……
もしかしたら、あれは……
「事故」では、なかったのかもしれない。
[曖昧な言葉は、しかし神妙に]
[ダンケの言葉に、無言のまま懐を探る。
白い布に包まれた棒状の物。
布を解けば、中から鈍色に光る刃が現れた]
……ダンケさん。
大人しく殺されてくれたら、君の子供とその母親は助けてあげるよ。
最期に、父親らしい所、見せてくれないかな?
[肉切り包丁を握り締め、ダンケに向けて構えた]
[打ち明けられた涙の理由に気まずい顔をするが、すぐに浮かんだ疑問を口にするまいか悩んでいるうちに手を取られる]
犯人、ですか。
この村にいるんですよね…。
[みんなの顔を思い浮かべてみる]
…ホズミさんは?
事故じゃなかった…
誰かによって、事故に?
[その理由は思い浮かぶほど材料はなく、彼の言う奇妙の内容は彼女は知らない。]
――――でも、それが理由なら
清治くんがしたことは…
[下がった眉の隙間に皺が寄る。]
禁忌じゃないって事になるのかな。
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