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………蛇のスープは………ちょっと…。
[冗談を口にした感じではないダグに苦笑で答える。
蛇はダメだ、あれは人よりも、ナッキよりも
何よりも…が苦手とするものだ。]
そういえば、その壷は?
[さっきからダグの抱えている壷は、
屋台にぽつりと置いてあったあの壷とサイズ違い。
抱えている様は卵を温めているようにも見えた。]
─クレストが来る前─
[イェンニに尋ねられ>>127、どこまでどう話したものか、と思案し]
…そう、なるかな。
実はトゥーリッキの処刑の後、バスローブを渡したときに、あいつの腹に酷い傷跡があるのを見ちまってさ。致命傷でもおかしくないような傷跡だった。
[結局、自分の見たことだけを伝えるに留めた]
…ニルスか。
そうだな、あれは異常だ。この状況で冷静に笑っていられるなんてどうかしてる。
[ぽんぽん、と彼女の頭を叩き]
…まあ、何かあったら俺のところに来い。
あいつがナッキにしろ違うにしろ、固まっていりゃあ下手なことは出来ないさ。
[酒の醗酵による発熱で暖を取っているのだと聞いて、
…は若干呆れた表情を見せる]
暖炉の火にあたれば良いですのに。
……呑み助だなんて、嫌ですわ。
私にだって加減くらい出来ますよ。
[と言いつつも加減できていないのが実情である。
そろそろミハイルの元へスープを持って行くといえば、
ダグはお代わりもすることなく自室へと戻っていった*]
─ほんの少し前─
[あの後>>108、マティアスから答えは聞けただろうか。
自分と言えば、強いて言うならばイェンニ>>141>>142――だが、マティアスの事までは話せず。結局答えは出せないまま、ミハイルの皮肉>>113に視線は一層険しくなるばかり。
しん、と静まり返った大部屋に、クレストの声>>111がやけに通る]
…クレスト。
[言いかけた言葉を飲み込む。
クレストとミハイル。2人が同郷であることは知っているが、どれだけの月日を、どう過ごしてきたかまでは知らない。
しかし、互いに視線を交わし、触れ合う様は、他人には立ち入る事の出来ない縁と絆があり、全てを知った上でのものだと言うことくらいは朴念仁なこの男にも察しがつく。男が何かを伝えた所で、聞き入れたりはすまい]
………。
[ため息は、何に対してのものなのか。
先ほどよりも幾らか警戒を緩めてソファに腰を下ろし、イェンニが配ってくれたスープを口に含む]
…美味い。
[ひさしぶりに、口元が綻ぶ。
じわりと温かいものが、体中に沁みて、強張った心を溶かしていくかのようだった]
―大広間―
…………。
[階段を降りる際、壺を抱えたダグとすれ違う。僅かに揺れたそれは蜂蜜酒でも入っているのだろうか。中身が何であるのかはニルスも知らないが、興味もまた無いのだろう。
広間へと入れば、誰が居ただろうか。
少なくとも、昨日のニルスの言葉を耳に入れていた者は彼が広間へと訪れた事で身を強張らせたかもしれない。
広間の空気が殺伐としたものへと変わるのは、ニルス自身も分かった]
…提案がある。
ナッキを探すよりも、異能者…占い師とやらを探さないか?
[さて、この提案に賛同する者は居るだろうか。居なくともニルスは占い師を暴くつもりだ。自身が考える、候補者の名を挙げて]
[己がどんな表情をしたか、
朴訥な男は覚えていない。
蛇がよくなければ、荷馬が弱った折に
つぶすくらいだなあと続けはしたが。]
[暖炉の火にあたりに行かないのは、]
マティアスのそばに、
いきたくないんだ。
…彼がひとりのときなら、別だけど。
[浅い理由を挙げる。別れ際だったから、
問い返されるいとまは互いに*なくて*]
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