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[己の部屋へと戻る足取りは重く、半ばも行くか行かないかのところで止まってしまった。壁に背を預け、そのままずるずると座り込み]
……カナメ。
[俯き、呟くようにそれを呼ぶ。返事があったかないかのところで]
カナメ。
[もう一度、呼んでから]
何だか、何かを思い出せそうな気がする。
何かを思い出しそうな、気がする……
気持ちが悪い。頭が痛い、……
[弱い声で続ける。ぐ、と拳を握り締め]
どうしたらいい。
こういう時は、どうしたらいいのか……
教えてくれたまえ。
苦しい。
思い出せそうだというのに、酷く苦しいんだ。
[すがるような問いにカナメは沈黙の後、返す。「思い出さなければ、いいんです」と。
どことなく遠く聞こえるそれに]
駄目、だ。思い出さなければ私は……
私は、私が誰だったか思い出せない。
[テンマの言葉に]
…ふぅん。穏やかじゃないな。
感じても。言葉と意味が繋がっても。記憶と言葉は、記憶と意味はまだ繋がらない。
お前の含みが意味するもの。なんだろうね。
記憶の鍵、ね…。何が眠っているのかね。
再び結びつけば……死、かい?いずれにせよ。
[心に浮かんだのはそんな言葉。何が、との主語は、思い浮かばなかった。]
…まぁ、いいさ。当たり外れなんてどうでも。
ただそう感じただけ。
俺は、俺の感じるままに。今までも、これからも。
今この時は。ここから見守るだけだ…*
「貴方は、ライデンですよ」
私は……
「忘れてしまいなさい」
思い出したいんだ、
「思い出す事が幸せとは限りません。
……気分が悪いのは、頭をぶつけたせいでしょう。
あのドクターに診て貰った方がいいのではありませんか?」
[話をそらすカナメの声は奇妙に優しく]
……Since brass, nor stone, nor earth, nor boundless sea, But sad mortality o'ersways their power,……
[今度は歌ではなく、台詞のようなものを口にして。カナメの囁きに誘われるよう、そのまま目を閉じ、通路の半ばで*眠り込んだ*]
/*
何かとりあえずやりたい事をやっとく的な。
後付設定が酷い事になる予感。
場所移動しないでいようかとも思ったんだけれども 何だか恥ずかしかったので逃げてきてしまった。
そんな感じで投票先とか。↓
[白衣を着た ユウキ]
[少しまどろみながらも、聞こえるいろんな言葉を反復して。]
死に絶えなければならないのならば、死に絶えればいいと思う、か……。へぇ。
それは……お前自身の事も含めて、なのかね。果たして。
まぁ、いいけどね…。
[問いかけと呼ぶには、あまりにも呟きに近すぎて。
小さくぽつりと言ったその後は、再び皆の姿を見守って*]
箱入り娘 プレーチェは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
[ぬいぐるみを抱いた少女に呼ばれ、眠る女に跪く。
脈をとり、聴診器を当てるも、困惑するばかり。]
眠っているだけみたいだね。
せめて部屋までいけばいいのに。
[少女を安心させるようにやわらかな口調で言い、
女を抱き上げて部屋へと運ぶ。]
[胸が、頭が、ずきりと痛む。全て思い出しそうで、何も思い出せなくて、胸が苦しくなる。手向ける、眠らせる、それがどういう事なのか、わかっている。そして、自分の心が叫んでいるのもわかっている。けっして、眠らせてはいけない者がいる。もし、その者が眠ったなら、自分は………]
心が、叫んでいる。
胸が、張り裂けそうに痛い。
何処だ?
あいつは………何処だよ?
[辺りを見回せば、その姿をみとめて。ゆっくりと、その者に歩みより。だけど、何をしたらいいかわからないから。]
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