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…――、っっ
[聞こえた言葉に、はっと顔を上げる]
[守ってあげる]
[なんと甘美な響きかと うっとりと表情を溶かす]
――わたくし、は、
人にとって良くない存在かも、しれませんわ?
[それ、でも?
低い声重ならず 高い声だけが問うのは
細い細い糸のような 告白にも似て]
[調理場は居間のすぐ隣。
湯を沸かして大きなポットに茶葉を入れ
少しぬるい紅茶をカップに入れた。
人を持て成す事もあったのだろう、
幾らか種類が揃えられた茶葉の缶は
やけに日常めいていて 少し目を伏せる]
大きな鍋や一通りの道具はありますわね。
レイヨ様は、お料理はお得意ですか?
[父と2人で暮らしていたように記憶している
お茶を淹れながらそんな雑談めいた言葉を交わし
盆に並べたカップは運ぶのを手伝ってもらいつつ
居間へと戻る足どりは 少しだけ軽くなった]
良くない存在でも、守ってあげるよ。
僕は、君の、味方だ。
[言葉はゆっくりと、文節ごとに区切って。
そうやって囁いて、笑う]
生きていて欲しいんだ。
君に。
[聞こえる言葉が じんわりと染み込んでいく
自分の肩につきたてた長く硬い爪が
薄く開いたくちびるの内側で長く伸びた牙が
鏡に映る自分の赤い赤い眸が
気を抜けば熱で弾けとびそうな身体が
喉が渇いたと
空腹だと 訴えるのに]
わたくし、を?
嗚呼、それは――とても、
[うれしい。]
[言葉は 音無く心の裡で 広がった]
[茶葉の種類には詳しくないから、彼女が淹れている間、食器などを確かめる。
問いかけに、その視線を彼女に戻して、少し笑った]
得意、というわけではないです。
僕が作らなければならなかっただけですから。
…父と子二人ですし、そんなに量も必要ないので。
イェンニさんは、どうですか。
[問い返しつつ。
運ぶのは、やります、と。
彼女が持つ前に、盆を持ってしまおうと試みて]
良い香りですね。
[紅茶の香りに、笑いかけたりもして、連れ立って居間に戻る。
並べるのももちろん、手伝った]
僕は、
[名前を言うか、言わないか。
悩んだ間は、少し長かった]
――君は?
[答えの代わりに、問いを返す]
思い当たる節はあるけど。
君から、直接聞きたいな。
間違っていたら、嫌だから。
[ニルスの話が始まるのを、彼も自分の分の紅茶を持って、聞く。
何から聞けばいいのか、知識に乏しい彼はわからないから、
話をする人たちの声を、言葉を、しっかりと聞いているだけだ]
[居間。イェンニとニルスの淹れてくれたお茶をすすりながら、テーブルの書物に視線を落とす]
[実を言えば、人狼の噂を耳にするのは、これが初めてではない。何年か前に、村を訪れた行商人の口から、聞いたことがあったからだ]
[しかしそれは、遥か遠い場所の事であり。ニルスやヴァルテリですら、知らない場所だと言っていた。おそらく、二人とも忘れているだろう]
[それでも、彼がその事を覚えている理由は、そこが彼の故郷であるからに他ならない]
[人の口を渡れば渡るほど、真実とはかけ離れて行くものではあるが、しかし、ここ数年、家族からの手紙や荷物が届いていないのも、また事実――]
[夜のあいだ、老いた狼が声を出すことはなかった。
もう一人の嘆きと葛藤を聞いていただけ。
日が登った後もまだ、静かなまま――けれど、聞こえてくるやりとりに、小さな笑いがこぼれおちた]
――くくっ
[ニルスの話が始まるのを待ちながら、ぼんやりと、そんな事を考えていた]
………。
[果物をひとつ頬張りながら、居間を見渡し――首を振る]
[あれからまた、マティアスの姿を見ていないが、無事なのだろうか。夜中、かすかに聞こえたうめき声は、彼のもののような気がしてならない]
[紅茶のカップをソーサーに戻し、ニルスは>>44イェンニの言葉に頷く。]
但し私の話は、もし人狼が目覚めるなら、という仮定に基づいたもので、いわば推論に過ぎない。
それを踏まえた上で聞いて貰えると有難い。
[声を潜めることはせず、常の通り話し始める。
居間にいる者には、ニルスの声は自ずから耳に入るだろう。]
まず、おおよそ百年前の人狼騒動について。
百年前にも同じようなことがあり、我々と同じように星詠みによって人が集められた。
ここまでは、資料が残っている。
……肝心なのは、ここからだ。
まず、資料が残っているということ。これは、騒動の際に生存者がいたことを示している。
そしてそれは、少なくとも人狼ではない。
生存者が人狼であれば、わざわざ自らのことが書き遺されたものを放置するわけはないからね。
[ゆっくりと紅茶を飲み干すと、自然と穏やかな笑みがこぼれた。その視線は、イェンニへと注がれ――]
[とても美味しかった、と目で伝えた]**
貴方の言葉を…しんじます。
わたくしは――人として頂いた名は。
イェンニですわ。
神の子、…――ええ。
皮肉なものですわ…
[告げる言葉は凪のように静かな、
それでいて高い声と低い声の二重(ふたえ)。
自身の奥に渦巻く黒いどろどろとしたものは
いつ噴きだすか判らず まだ声は震えた]
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