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[しかし、その兄への敬愛は実はウルスラの勝手な思いこみであったのが分かったのが、今回の任務に当たる、直前だった]
『ジェミー(ウルスラの本名)…。実は紹介したい人がいるんだ…』
え…?
『実はおまえも知っている人なんだが…入って来いよ…』
[そう言われて入ってきたのが、ドロテア…通称003]
『実は、今回の任務が終わったら、俺たち結婚するんだ…』
…。そう、それは良かったわね、おめでとう。
[なんとか振り絞って返事をした]
裏切られた─────────────
[たった一つだけ、ウルスラの心に残った]
[兄(ボス)への信頼度が<82>%下がった]
[ぼんやりと思考を巡らせていると、背後から声をかけられる。自然な動作で拳銃を仕舞い込み、笑顔で振り返った]
あぁ、招集だね。お疲れ様。
[列車内とは思えぬほどに広い廊下を悠々と進みながら、本部からの連絡>>#2へそっと目を通す{1}]
おやおや。ロンドンにも一人いるのかぁ。
[幹部Cはきっと[0043 面打師 オラヴィ]にそっくりに違いない。何の根拠もなく、そんなことを考えた!]
[カウコからの連絡が入っていた]
なにかしら?
[他のメンバーが動きやすいようにするのにどうしたら、いいかを聞いているようだ]
官僚だもんね…。中国なら、なんとでもなりそうね。
じゃぁ…。
[一瞬、ドロテアのことが頭に浮かんだが、ボスからの指示には0011は入っていなかったので、触れないことにした]
TO:0011
FORM:0099
公安の保護がほしいわ。できれば、賄賂でカタのつくタイプの人。色仕掛けが必要ってのなら、それはそれで…。
[送信]
各方面に連絡、及び今回の連絡での身バレ係数{3}+{6}
―北京・屋台の通り―
ツウイ製薬の係長さんじゃないですか!
どうも、お世話になっとります。
[ツウイの係長の退社を待ち伏せ、
通りすがりの偶然を装って話しかけた。]
あ、どうです、
そこらで一杯?
[エアージョッキをあける所作をしてみせて、手近の呑み屋へと誘った。]
[0011に003の事を言わなかったのは、ボスからの指示だけではなかった。本来であれば、仲間の緊急事態には、その場に居合わせるメンバー全員ででも、援助に行くべきなのである。
しかし…]
[係長と一緒に呑んだ。
親密度が<6>上がった!]
おかわりありませんか?
近頃変わった出来事などは…
ああ、もう酔ってしまわれましたか。
何か思い出した時には、ぜひとも教えて下さいよ。
[と彼と約束を結んで]
(Mr.Xたちが東京に潜伏中、ね。
これは、あちらへ行くべきか…。)
[思案しつつ、歩む*]
[集会所には、軍服姿の者から白衣の研究者のような態の者まで、ざっと数十名が集まっていた。その中心で行われている演説に耳を傾けながら、さも関係者を装う。その合間に、0099へ送られる通信{5}]
To:0099
愛しのウルスラへ。ご機嫌いかがかな。
此方はロンドン列車で優雅に旅行中。
なかなか楽しいバカンスの続きになりそうだよ。
見たところ、Chineseが多そうだね。
ただ、大半は雇われているだけか、何も事情を知らないって風だ。
あまり公にしたくない研究をしていることだけは事実みたいだけど。
敵と繋がっている可能性は、今のところ半々ってとこだね。
追伸
性転換バイオ兵器が本当に見つかったら、[0011 山猫 カウコ]で人体実験してみても良いかな?
追伸2
本場の紅茶は流石に美味だったよ。
[0044から受信]
あら、何か楽しそうね…。
[と、微笑む]
特に返信はいらなさそうね。
[多分、それが返答になっているだろうと…]
一応、本部には報告…と。
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