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[悩んでいるのか、考えているのか。
あるいはその両方か、おかれた沈黙はそこそこの合間を置き]
… そう…ですね。
しあわせ。って奴についちゃ、
あんまり……
自分ごととして…考えたことがありませんで。
よくわからないってのが、
…本音です。
おれは。
…… 自分が、日々を生きてられたら、
それで、良かったんですよ。
喰って、寝て、働いて…
野山の獣と、一緒です。
[それを──卑下する様子も無く、男はそう言って]
… しあわせかどうかなんてことを、
気にしたり、考えたりするのも、
… 生きるため以外で、
同じ生きモンを殺したがるのも、
それに罪悪を感じるのも、
俺が知る限り、
… 人間くらいのもんですから。
おれも、ちょっと、
… 人間くさくなった、って、ことなんでしょうかね。
[あまり歓迎していないように、
ぼやくように、男は、そう言って]
そいつが、
しあわせって呼べるのかは、
わかりませんが。
もやもやしてるもんは、
… すっとするかもしれませんよ。
心残りの…残り半分は、たぶん。
そいつで、片付くんじゃないですかね。
[おれのは。と、そう言って]
ああ。あと。
もしね。
陽さんが──おれを、止めたいなら、
早いとこ、言うといいですよ。
[陽の希望を振り払ってまで──貫く心算は、最初に言ったとおり男にはなさそうで]
餌を殺すのを、ためらうほど、
… おれは、やさしくないですから。
もし…、機会がきたら。
おれは、きっと、躊躇をしませんよ。**
[と、忠告めいたことを男は言い置いた**]
―回想・二日目夜―
[死を受け入れた事で己の生前に残した未練が何だったのかという事にようやく辿りつく]
ぁ、そっか・・・。
なんだ、私ってやっぱりバカじゃん。
誰かに殺されちゃったのは間違いないはずなのに・・・それは皆の中の誰かなのに・・・私、誰も疑いたくなくて信じたくて―――だから、一緒にいたかったんだ。
[時間は23時前、穏やかに笑いながら、片手に持っていた愛用のマグカップを見やる]
んぅ・・・満足しちゃった・・・なぁ。
皆に伝え・・・なきゃ・・・私の気持ち・・・恨んでなんかいない・・・憎んでなんかいない・・・皆・・・みんな大好きだよって・・・
(誰も泣かないで・・・悲しまないで・・・私は笑ってるから・・・笑っている皆が大好きだから・・・)
[そして少女は、笑顔を残して―――消えた]
/*
消える瞬間を書きそびれたので、随分と遅くなったけれどこんな感じに!
メモ書きを発見してくれた設定を活かしてみたけど、違和感はない・・・はず。
最後は誰かに消されたのじゃなく、満足しての成仏だったと信じたい。
(──…かみさま)
[音なき音。
小さな囁きに押されるようにして、躊躇いがちな手を伸ばす。
そっと触れたのは、乱れた長い髪。
それを整えるように、指で撫で梳く。
怯えたように、悼むように、
──いつか、遠い日に微笑んでそうしたように。]
/*
ハーヴェイのヒットアンドアウェイはいつもながら凄いな。
…まぁ私も人の事いえんけど。いつの間にか寝てる人種だったし。
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