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―― 道端 ――
[赤い涙を流していることに、女自身は気づいてはいない。
金属バッドに結ばれたネクタイを引っ張り、ずるずると音を立て、地面に線を描き歩いていく]
一緒に来る?
[振り向いてそう尋ね、返事が聞こえないままに校庭を*目指す*]
―― 学び舎 ――
[小高い位置にある校庭から、村を見下ろす。
どこからか細い煙が立ち上っていた]
たーまやー?
[言ってから、ふと警官の『視界』を探したがそれらしきものは見つからない。
ん、と首を傾げて、それから歩き出した]
―― 地下の屍人の視界 ――
[蝋燭の明かりに揺れる人影は、ひとつ、ふたつ、みっつ。
祀られた一角には、ひとりの眠り姫。
唇に引かれる紅は、透き通るような白い肌を際立たせる]
[金属バッドでてこの原理 + 半屍人のバカ力 = 金次郎像は鈍い音を立てて動く]
か弱い乙女にこれは重労働だわ。
[縦穴にはさび付いて今にも崩れ落ちそうな梯子が見える。
しばしその縁に腰掛けて、暗闇の先の世界を*探った*]
―― 地下道 ――
さぁ、時間ですよ。
[梯子を降りていくとすぐに光は乏しくなり、闇となる。
視界は一瞬赤く点滅し、やがて誰かの気配が近づいてくる]
[ちゃぷ、ちゃぷ、ちゃぷ。
足音は、段々と水が増えて行くことを示す。
それが近づいてくるまでただ地下道で立ち尽くしていた]
像はどこで手に入るのかな?
お届けモノだよ。
[ポケットから手紙を取り出す。
湯治場、教誨所、火の見櫓、それらの地下を流れてきた赤い水が、足を飲み込んでいく**]
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