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―― 愛妻家ウミの視界 ――
[巻物を開く。
描かれたルートは、赤い川を遡上する生き物の動きに連動して赤色に変化していく]
『ごらん、婆さんや』
[紙面端、湯治場までラインがすべて赤くなった]
―― 愛妻家ウミの視界 ――
[巻きの癖が残ったままの地図を、震える手でちぎっていく。
それをシャッフルして、組み替えた。
新たに出来た地図は、今のものとは全く別物]
『そりゃまた、ずいぶん可愛らしいな。
ああ、ルリのか……』
[糊付けした地図を、妻から受け取った封筒にしまいこんで封緘した。
宛名も、差出人名も書かない]
[巻き戻る、時]
[視界に映し出される、誰かの罪]
かごの中の鳥は
[奪い取る視界]
[身篭りし命を愛しむ女と]
[憎悪のまなざし]
―― どこかの誰かの視界 ――
[地球儀に現れた小さなシミ。
それがあのイキモノの形に相似していると気づくものはそこにはいない。
退職間近の教師がその影を指で縁取る]
[こんな形の村が、どこかにあったはずだとつぶやきながら]
―― 平家 直海の視界 ――
[地図で初めて死辻村を見たときから、
妙な即視感を覚えていた。
それは子どもの頃、空想で想い描いた
小さな箱庭のような村だった]
きっと怖ーい怪獣さんが眠っているの。
起こすと村の人たちをみんな食べちゃうのよ?
―― 平家 直海の視界 ――
[村の教に倣い火を放った少年の、
傍らに置かれていた地球儀を、
置いた指はカラカラと回す。
黒くじわじわと形付く染みは、
昔描いた化け物と、良く似ていた。]
怖い怪獣はね、起こすと村の人を食べてしまうの。
だから、前は身篭った女を捧げたのに――
[つと、空を見上げて溜息をつく。]
また、時を彷徨うのかしら?
[そうして、満腹になった謎のイキモノは赤い水を泳いでいく。
流されるように辿り着いた地下、用意されていたスペースに横たわった]
もぎゅもぎゅもぎゅ……
[食べられたのは、眠り姫か、イキモノか。
それは神のみぞ知る**]
―― 平家 直海の視界 ――
[村の教に倣い火を放った少年の、
傍らに置かれていた地球儀を、
置いた指はカラカラと回す。
黒くじわじわと形付く染みは、
昔描いた化け物と、良く似ていた。]
怖い怪獣はね、起こすと村の人を食べてしまうの。
だから、前は身篭った女を捧げたのに――
[つと、空を見上げて呟くも。
真実を知る由は、ない。]
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