人狼物語 執事国


134 白鳥の歌 2nd

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塗装工 ゾウサク

   

[経が、聞こえる。

長年慣れ親しみ、唱えてきた経の響き。
娘達にも教えたっけなァ。

――いや、この声は……、

そうだ。
忘れるはずがない。

娘達が、経を唱えている。

何故、そんな風に泣いているんだ?
泣きながら、経を唱えているんだ?]

(12) 2013/12/24(火) 02:33:48[ ]

塗装工 ゾウサク

 
 
 [ああ―― 俺ちは、死んだ、のか。]
 
 

(13) 2013/12/24(火) 02:34:23[ ]

塗装工 ゾウサク

[蔵作の死を、蔵作の兄から報された娘達は
500キロ離れた地から、半日掛けて
父親である蔵作の元を訪れた。

余りにもあっけなく、若くして父は亡くなった。
其々が彼の所業を恨んでいたり、怒っていたり、
怖れていたりしたけれど。

『もう、顔を見たって怒鳴られないよ』
『最期くらい、ちゃんと顔を見たい』
『何もしてあげられなかったから』

『本当は…、孫に逢わせてあげたかった、から』]

(14) 2013/12/24(火) 02:35:47[ ]

塗装工 ゾウサク

[葬儀は、家族葬でひっそりと行われた。

娘達は到着すると、蔵作の兄――伯父の先導を受けて
経を唱え始めた。
列の中には、蔵作の目を逃れ
養女とずっと生活を共にしていた蔵作の元妻の姿もあった。

幼き頃、父である蔵作から習った経は、
今日、こうして父を見送る為に覚えさせられたのかと。

嗚咽を堪えながら、大切そうに言を紡いだ。]

(15) 2013/12/24(火) 02:36:51[ ]

塗装工 ゾウサク

 『お父さん!!あたしだよ!ねえ…、寝てるみたいだね…』
 「そうかァ…? まァ、寝てただけなんだ…」

 『十数年ぶり……、老けたね、お父さん…』
 「お前も随分、老けたなァ。すっかり母親の顔になって」

 『子ども達も、旦那も連れてきたんだよ』
 「ああ、可愛い兄妹だなァ。お前によく似てるよ」

 『お父さん――…、ごめんね』
 「来てくれただけで、いいんだ。ありがとうな」

 『――…、……っ、』
 「生きてたか。良かった。身体、大事になァ」

(16) 2013/12/24(火) 02:38:10[ ]

塗装工 ゾウサク

[生きている間に逢えたなら
きっと、もっと嬉しかっただろう。

けれど――…]

 また、きっと逢えるさね
 今度はもっと、お前たちを大切に、そして
 お前達から愛される父親として――

 さようなら さようなら

 母ちゃん、病院で出逢ったひとびとと
 娘達をどうか、護ってやってください


[男の魂は天へと向かい、その残滓が
一羽の鳥へと、乗り移る。

鳥は、群の仲間を呼ぶように
一際 美しい声で鳴いた*]

(17) 2013/12/24(火) 02:39:27[ ]

塗装工 ゾウサク

 狭間 

[大空へと羽を拡げ、男は自分の煙が昇る
葬場の上を緩やかに旋回していた。

白鳥には、なれなかった。
白鳥になるには、業を背負いすぎていた。

名も無き鳥となった男の意識は天高く羽ばたき
強く、大きな声を響かせる。
其処に如何なる意味を持っていたのかを
現世に残る者達に、知る術はなく。

白く、ちいさな鳥は白い空を求めて旅立ち
やがて、誰の目にも見えなくなっていった。]

(32) 2013/12/24(火) 23:28:53[   ]

塗装工 ゾウサク

 other world 

[男は、病院の休憩室で微睡の中に居た。
周囲には子どもの声と、娘達の姦しい声]

 『お父さんて、寝てるとお婆ちゃんにそっくりじゃない?』

 『私もそう思う!』

 『それより、さっきの外科の先生イケメンじゃなかったー?』

 『私は入院患者さんでイケメンみつけたよ』

[聞こえている。
けれど、男がツッコミを入れる前に、孫(7歳男児)が
空気を読んだ]

 『オマエラ、もっとママらしくしてろよ』

(34) 2013/12/24(火) 23:36:17[別世界]

塗装工 ゾウサク

[よく言った、とばかりに孫の頭を撫でた。]

 全く…、女三人寄ると姦しいだが
 四人も集まると…

[それ以上だなァ、と欠伸しながら浮上する意識。
娘達も、孫も傍に居て
母ももうすぐ退院という幸福な世界の中で。

男はこの病院が、不思議と好きだった。
特に用事があるわけでもないのに、
休憩室を後に、院内を見回していく]

(35) 2013/12/24(火) 23:36:39[別世界]

塗装工 ゾウサク

自販機周辺

[院内は今日もあたたかい。
気温の問題ではない。
肌に伝う空気が、人々の空気があたたかいのだ。

消毒薬の無機質な香りとか
寒々とした壁の白さだとか
そういったものを一切感じないのが、

自分が、死んでいるからだなんて気づく筈もなく]

 ――やあ、先生
 休憩かね、……俺ちもなんか飲むかなァ

[ポケットを漁る。
生前にはなかった筈の硬貨や札が数枚、入っていた。
ブラックの缶コーヒーを購入し]

(36) 2013/12/25(水) 00:14:48[別世界]

塗装工 ゾウサク

[ゴトリ。
落ちてきた缶珈琲を拾い上げて
喉を潤す。
眠気覚ましには矢張りブラックが一番だ。
「休憩だ」という彼に頷きながら
伸ばされた視線に、暫し思案し]

 うん… 胃に悪いけどなァ、
 砂糖とかミルク入ってると、飲めんのヨ

 先生、アンタさんは――

[ちらり、青年医師の胸元辺りを確認する。
名札の類はしていただろうか。
そもそも、娘達の噂に昇っていた医師が
彼だとは、断定出来ないが]

 うちの娘達が、外科の先生に
 「いけめん」が居るとはしゃいでたよ

(38) 2013/12/25(水) 00:33:51[別世界]

塗装工 ゾウサク

[大丈夫、の言葉に「んだなァ」と頷く。
医者に言われると、大丈夫な気がしてくるから
不思議なものだ。

目元を擦り、それでもまだ見難い名札を確認すべく
数歩、先生へと近づいた。
親御さんも、何か縁あってつけたのだろうから
その名を知っても、笑うことは無いだろう]

 そうか…、「結城先生」の事かどうか
 今度、聞いてみるさね

 アンタさんは、結婚はまだなのかい?
 最近の若い人は、独身の方がいいって思想も多いようだけんど

(40) 2013/12/25(水) 01:00:35[別世界]

塗装工 ゾウサク

[誠実な医師を思い、些か一方的な感想を続け]

 アンタさんはさ、早く結婚して
 子ども作った方がいいよ

 子煩悩な感じがするしなァ…

[子どもはいいぞー、と、先の孫の顔を浮かべて笑い。
のみ切った珈琲の缶をゴミ箱へ転がすと、
軽く手を挙げ「またなー」と挨拶を残して
廊下を進んでいった*]

(41) 2013/12/25(水) 14:57:58[別世界]

塗装工 ゾウサク

[リノリウムの床を進むと
右手に、中庭が見えてくる。
満開の桜の下、談笑する女性と男性の姿。

男性はスーツ姿で、女性は…
確か先般、車椅子の同じ女性を描いた気がするけれど
今は、しっかりと二本の足で立っていた。

白いワンピースの裾が風に浚われ
その後を桃色の花びらが追い掛ける。]

 今日は暖かくて、いい天気だなァ
 出掛けるなら、迷子になるなよォ

[知らない二人だけど、親しげに声を掛けた。
否、きっと知っていたのだと思う。
同じ場所に集い、同じ場所で切なさと優しさを
享受した、俺たちは仲間… なのだと、思う]

(58) 2013/12/26(木) 01:36:54[別世界]

塗装工 ゾウサク

 
 
[あたたかな、けれど意思を持つ強い風が

櫻の花びらを、粉雪へと、変えた。]
 

(59) 2013/12/26(木) 01:37:31[別世界]

塗装工 ゾウサク

[若い男女の姿は桃色の雪の奥へと消える。

中庭には雪が積もり、傍には小さな少女と――
古めかしくも懐かしさを感じる、
カフェの女中さんの姿があった。

彼女があの老女の今の姿なのだと気づいても
その矛盾に、疑問を覚える事はなかった。
男は一生懸命、小さな雪玉を転がして
雪だるまを作り上げた]

 ほうら、できた、できたぞー
 優しい顔をした雪だるまさんだなァ

[なァ、と二人へ微笑むと
二人も嬉しそうに、笑っていた。
こんな情景を絵に描いたっけ…

懐かしさに、目頭が熱くなった]

(60) 2013/12/26(木) 01:38:04[別世界]

塗装工 ゾウサク

[雪が、空に向かって降っている。
それに従い、男の身体がふわりと浮いた。

やがて屋上へ、その身は降り立つ。

純白のウェディングドレスを来たお嬢さんの姿に
双眸を瞠らせた。

煙草を吸う、あのお嬢さんだった。]

 そうか、ロッカちゃんは嫁に行くんさネェ

 ――おめでとう、おめでとう…、


 『かみさま』と、幸せになァ

(61) 2013/12/26(木) 01:38:41[別世界]

塗装工 ゾウサク

[天から、花嫁へと迎えがやってくる。
その姿は白い光に包まれて
はっきりとは見えないけれど
あれが『かみさま』なのだろう。

お嬢さんは嬉しそうに、あの日見たのと同じように
へにゃりと緩んだ微笑を覗かせている。]

(62) 2013/12/26(木) 01:39:14[別世界]

塗装工 ゾウサク

[さようなら、愛しき日々よ

『自分にとって、何が良い人生で、何が悪い人生か』


男は今一度、自分の綴った言葉を脳裏へ馳せた]

 そう、悪い人生じゃなかったんさ

 最期に、ありがとう、って思えたからなァ……
 

(63) 2013/12/26(木) 01:40:11[別世界]

塗装工 ゾウサク

[男の魂は大気へと溶けて

カタクリの花を、迎えに行った。

カタクリの花言葉なんて、男は知らなかったけれど、

『耐える寂しさなど、今は無いんだよ』と
抱き締める為に――*]

(64) 2013/12/26(木) 01:40:34[別世界]

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