影の薄い キクコは、きょろきょろと周囲をきにしながら、一つの部屋に入った。

影の薄い キクコは、制服のしわを一生懸命伸ばしている。

影の薄い キクコは、人力で制服のしわを伸ばせる限界に気づいた。

影の薄い キクコは、そして*道に迷った*

影の薄い キクコは、不安げに歩いている。ローファーが石畳を打つ音が響く。

影の薄い キクコは、挙動不審におたおたするけれど、電話は鳴り止まない。

影の薄い キクコは、鳴っている受話器を取った。

影の薄い キクコは、勇気をふりしぼって口を開いた。

影の薄い キクコは、受話器から耳を離し、じーっと見つめている。

影の薄い キクコは、学生 ムカイに気がついて、ほっとしたような顔をした。

影の薄い キクコは、学生 ムカイにおずおずと手を振り返す。

影の薄い キクコは、学生 ムカイに、非常にいいにくそうな、こわばった顔を向けた。

影の薄い キクコは、学生 ムカイに反射的に(05)回位、謝った。

影の薄い キクコは、こくこくと頷いて、ムカイの上着の裾をぎゅっと握った。

影の薄い キクコは、学生 ムカイに「俺たちの旅はこれからですねっ！」と答えて歩き出す。

影の薄い キクコは、胸元を押さえてきゃあと叫んだ。

影の薄い キクコは、学生 ムカイから受け取ったリボンを結ぼうとして、「ちょうちょになる？」