教師 ザクロは、家政婦 エビコのふわっとした口調に、肩の力を抜いた。

教師 ザクロは、静かに階段を登り始める。

教師 ザクロは、若者 ヨシアキの面に手が届くほどの距離に近づいた。

教師 ザクロは、ゆっくりと手を伸ばし、面に触れようとする。

教師 ザクロは、若者 ヨシアキの払いのける腕に、痣のかけらすらないことに気が付いている。

教師 ザクロは、消えて欲しいのかそうでないのか、迷うような*表情*

教師 ザクロは、左腕の黒い鞄を盾にして、赤い木刀を受け流そうとする。

教師 ザクロは、若者 ヨシアキに、真珠の耳飾の片方を取り出してなげる。

教師 ザクロは、居候 プレーチェが耳に入るも、視線はヨシアキから離すことはなく。

教師 ザクロは、短刀に力なく握られたまま。構えられることは無く。

教師 ザクロは、私も、一緒に行けたらいいのに*小さな呟き*

教師 ザクロは、手首をひとつ返す。白い鞘がからりと外れ、刀身が閃く。

教師 ザクロは、若者 ヨシアキの木刀に注意を払いながらも、胸元に隙が無いか*伺っている*

教師 ザクロは、視線を走らせ、身を低くして小刀を拾い上げる。

教師 ザクロは、若者 ヨシアキの仮面に、両手に構えた小刀を振り下ろす。

教師 ザクロは、そうと、した。訂正。

教師 ザクロは、人間が偉いだなんて思ってない。