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〔恐らくの高さは10m程度。
ハナミズキの中でも大型なのだろう。
その真下、白のシーツが黒の真ん丸を揺らした。〕
――、あれ?
〔黒の真ん丸がはらり、散らす言の葉。
シーツから伸びた手が頬をなぞる。〕
え、え?……え?
〔其処には確かに頬を伝う、温もり。
流す本人すらその理由がわからない。
ただ、見上げていた。それだけなのに。〕
〔杏奈の胸が、きゅうと音を立てる。
雑巾をきつく絞る様な、あの感覚。
無理に言葉にすれば、其れが一番近い。〕
――。
〔指先に残る温もりを見つめ、逡巡。
ほぅ、と息を吐き唇をきつく噛み。
ハナミズキをもう一度見上げると〕
……御腹、すいた。
〔ぽつり、と呟いた。
白のシーツはそのまま管理棟方面へ向かう。〕
- 管理棟・玄関 コルクボード前 -
〔結局、一言で言えば世間ズレしているのだ。
杏奈はシーツを纏ったまま此処まで歩いた。
目撃した者が在れば不思議に思うだろうか。〕
えぇ、と
〔辿り着いたボードの前で、
文具を持参していない事に気付くが、
周囲を見渡せば用紙とペンは備えられていた。〕
〔一枚の紙とペンを手に取り。
ペンでこつこつと顎を叩いて逡巡。〕
よし。
〔貼り付けたメモを見つめ、真顔で頷いて。
白のシーツをふわり、と翻すと
何食わぬ顔で表へと歩き出す。〕
……、
〔辿り着いたのは、
管理棟近くのハナミズキの真下。
微かな風に揺れるシーツを纏ったまま、
潤んだ瞳は暫くの間、見上げ続けていた*〕
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アンは幽霊設定でいこうと思ってたのですが。
ちょっとテンマさんから、
幽霊でないにせよ、設定が被るような匂いを
そこはかとなく感じてたりします。
じゅりるりの考えすぎなら問題ないのですけど。
でもあの匂わせ方が気になる。
テンマさんが人狼だった場合、
此方は少し道を逸らした方がいい気がするので、
色々と見ながらかえられるよう、
方向はいくつか考えておこうとおもいます。
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