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投下用メモ
[どのくらい泣いただろう。
友の亡骸は、既に熱も色も無い]
[泣いているウルスラ(>>22)にも気づかず、ぼんやりと、血まみれのまま部屋を出た]
[マティアスの部屋から出て居間に行くと、遊戯室に続く血痕(>>31>>32)に気づく]
[何事だろう。血の跡を辿り、遊戯室に足を踏み入れると、ソファに横たえられたアイノの姿があった]
……っ!
[まさか、アイノまで人狼に?]
[……いや、と思い直す。マティアスの時とは様子が違う]
……?
[ビリヤード台の上に広げられた紙を見て、再び息を飲む。……それは、投票用紙だった]
[何故?……彼は眉根を寄せた。唇がカサカサに乾いていくのを感じる]
>>1:160
絨毯に絡まったマティアスを共に解放してくれた少女に。
>>1:176
何か感謝を告げる方法はないか、と頭を撫でたら動揺していた少女に。
止めの票を入れたのかもしれない。
ふと気づく。
何故、マティアスなんだ?
ユノラフの力で見られたから?
だとすると
あの場にいた中に人狼が?
[どのくらい泣いただろう。
友の亡骸は、既に熱も色も無い]
[自分の身体に付いた血も、カラカラに乾いて張り付いていた]
[耳に、誰かの言葉が残る]
“人狼が、憎い?”
[あの時、自分に問いかけたのは――]
…………。
[――誰だっただろう。
そして自分は何と答え、その人は何と返したのだろう]
“――「自分がやった」って嘘をついても良いとは思うけど”
[嘘。……嘘? ほんとうに?]
[泣いているウルスラ(>>22)や、立ち尽くすユノラフ(>>53)にも気づかず、ぼんやりと虚ろな表情で、血まみれのままマティアスの部屋を出る]
[アイノが、自分との同票で死んだと言う話は聞こえていた(>>52)]
[白紙票が混ざっていれば、気がつくだろう。なのに、何故?]
[無意識のうちに名前を書いていたのだろうか]
[それとも――。
そんな狡い思惑などお見通しだと言わんばかりに、誰かの名前が記されるよう何らかの細工が施されていたのか]
[居間のテーブルを見ると、そこに散らばる投票用紙(>>62)には、確かに自分の筆跡で“アイノ”と記されている一枚が、あった]
[居間のソファに、身を沈める。マティアスの血がこびりついたまま。虚ろな表情で]
[いずれにせよ。
絨毯に絡まったマティアスを、共に解放してくれた少女(>>1:160)を。
何か感謝を告げる方法はないか、と頭を撫でたら動揺していた少女(>>1:176)を。
自分の浅はかで卑怯な弱さと甘さのせいで、死なせてしまったのは確かなのだ]
[本来であれば、代わりに冷たくなっていたのは自分だったはずなのに]
………っ。
[喉を詰まらせ、頭を抱える]
[ヴァルテリから向けられる言葉(>>69)も、今の彼の耳には届かない。ぼんやりとした頭の中にあるのは、呪いにも似た、あの言葉(>>39)だけ]
[自分が、死なせてしまった]
[もしかしたらマティアスが死んだのだって、自分の甘い考えが招いた事なのかもしれない]
――ごめんなさい。
僕が、殺したようなものです。
[それは、声にならない唇が形作る、深い深い――謝罪の言葉]
[果たしてそれに、気づいた人はいただろうか]
[ぼんやりとした意識に、色が、匂いが、音が戻ってくる]
………っ。
[そして唐突に目に入る、ヴァルテリにナイフを向けるウルスラの姿]
[死ぬ事は、怖くない]
[本来なら、数年前に死んでいたのだから]
………!
[ウルスラを止めようと、気づいた時には、彼女に飛び掛っていた]
[ナイフがウルスラの手から落ちるのを見て(>>104)、ふっと緊張が抜ける]
[――同時に、激痛が自身の身体に走る。揉みあった際に(>>96)刺していたらしく、わき腹にじわりと、生暖かい感触]
[……怪我の程度は分からないが、大したものではないだろう。マティアスの血にまみれているから、おそらく、他の人も気づくまい]
[何より、ウルスラを動揺させたくはなかった]
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