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……そっか。そうだよね。
[ダンケの答えに頷く]
自分が父親になってるかどうかさえ、そうそうわからないしね。
[質問を返す声には曖昧に笑って]
いや……ただ、父親の気持ちってものがわかる人がいるのかな、と思っただけだよ。
僕は誰かの父親じゃないし、多分もう父親になる事はないから。
そうだよね。
[多分いない、という答えに頷くが、続く言葉に]
それは、――出来ない。
[茶化す言葉に視線を逸らす]
母さんを死なせた奴と、同じ事なんて出来ないよ。
それに――
[顔を俯ける。前髪に表情を隠すように]
罪人の子供なんて、きっと誰も産みたくない。
産まれるべきじゃないんだ。
[ダンケの言葉に、無言のまま懐を探る。
白い布に包まれた棒状の物。
布を解けば、中から鈍色に光る刃が現れた]
……ダンケさん。
大人しく殺されてくれたら、君の子供とその母親は助けてあげるよ。
最期に、父親らしい所、見せてくれないかな?
[肉切り包丁を握り締め、ダンケに向けて構えた]
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