36 終幕への村
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【墓】 箱入り娘 プレーチェ
そうだね。
［ルリの口にした『ダンゼツ』>>52の言葉に、胸が痛むような感覚。
でも、表情はとても穏やかなものだった]
【墓】 箱入り娘 プレーチェ
『あなたが生き延びる方法。それは、誰かを手向けること』
［いつかのカナメの言葉］
生きたい？
［夢のような世界へ立つ人々に、囁くように問い掛ける］
【墓】 箱入り娘 プレーチェ
弔って、旅立ったと自分に言い聞かせて、それなのに……
［ペケレへ向ける瞳は、滲む涙に揺れている］
墓碑や写真を見て、孤独に苛まれるの？
それならいらない。
花も、言葉も、おやすみもいらない。
すぐに忘れてしまえばいいのに。
【墓】 箱入り娘 プレーチェ
［>>+92ミナツのきっぱりした物言いに、笑い声がこぼれる］
ミナツのそういうところが好き。
［言いながら、視線は“鍵”へと向けられた］
【墓】 箱入り娘 プレーチェ
ルリが、鍵？
［きょとんとした顔で瞬く。
>>+95レンをちらりと見て］
博士？
［人差し指で、ぬいぐるみの首元の鈴をはじく。
渇いた音が響いた］
空は、もっともっと広いよ。
【観】 微睡む亡霊 テンマ
[生きた証など要らない]
[生きる理由も要らない]
[ルリのてのひらの上 白く軽い骨片は" 鍵 "]
[ＤＮＡが開く" 扉 "はずっと見えて届かずに]
――――…
[何方も独り心地にならぬよう]
[何方もお風邪など召さぬよう]
…よい旅を。
[墨色に透ける亡霊は、開かずの扉へ片手を添える]
【観】 微睡む亡霊 テンマ
…私は、忘れましたよ。
[肩越しに皆を…ルリを振り返るのは――――]
けれど――お祭りに、お連れするのでしたね。
[何処か手を焼く態の…すこし性質のよくない笑み。
さらり *扉の中へ消えた*]
【墓】 箱入り娘 プレーチェ
［『よい旅を』>>+97遠く聞こえた声に慌てて振り向く]
待っ――
［羽織っていた上着を脱ぎかけるも、声掛けは間に合わず］
テンマ、さん。
［おやすみなさい？と、声とは呼べぬ大きさで呟く。
ルリにKnockerの声は届いたのだろうか。思い、一度少女を見やった。
それからしばし立ち尽くした後、閉じた扉に恭しく一礼した］
【墓】 緑帽子 レン
…………ああ。
[背に送るのはその一言だけ。それだけで、いい。きっと。
静かに。扉の中へと消え行くテンマを見送る。
かけたい言葉は、全てその瞳の中に。]
―――――…
[消えたあとに残るは開かずの扉。
テンマがいつか暖かく巻きなおしたマフラーにふれて。
静かに、静かに瞳を閉じた。*]
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