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――きっと、憂鬱、ね。
[相手の言葉を繰り返すにとどめ、"だが"で途切れた先があるのなら聞かずに立ち去ることはなく、先なくも幾ばくかの沈黙が流れようか。]
憂鬱だろうと、愉しかろうと、当事者がやることは一緒。
お前は"傍観者"になるつもりか?
感情なんてその実感がなきゃ理解も出来ないだろ。
無理にわかろうとする必要はない。
どのみち"憂鬱"なんて、消極的な感情だ。
[吐き捨てるように告げる言葉は自分へ宛てたようでもあり、供儀の娘を想えば苦笑しか浮かばない。
静寂を映す赤い空を見上げ、白い息を*吐いた*]
………うるせーよ、
…余計な御世話だ。
[自責は何も生まない。
言葉は常と変わらずきついまま。]
――そうだな、あいつが呉れた時間だ。
あいつを無力にしないために……探さなきゃならん。
[狼使いを、とは続けずもわかるだろう。]
[目の見えぬ男の軽口にニヤリと笑う。
ぽん、と叩かれた腕――同時に一歩踏み出し裏手で相手の背をトンと叩く。
そのまま――さくり、と雪を踏みつけて。]
まだどいつも信用してない――
けど、今日はお前に味方してやる。
お前がどう想うかは、自由だ。
[去り際にかけた声は相手の返答を待たず、先を歩む]
[マティアスと話した後――
一つの行動を決めて、けれどそれだけ。]
説得、か……思いつきもしなかった。
思いついたところで――実行はしないけど、な。
[漏らす息は相変わらず白くて。
視線を落とせば帽子で表情など見えなくなり]
"何"が、
裏切りなのかね――……
[供儀の娘はもう居ない。
自分は何もしなかった――何も。]
ん――
[足下を見ながら歩くのは各々の住まいなどがある方角。
気配に顔をあげればトナカイが歩く様。
見慣れた彼らの見慣れぬオプションに目を細める。]
あんま悪趣味なことはしたかないんだけどな。
[誰にも聞かせたことのないほどの柔い声で呼んで、その"オプション"を見るや帽子に手を添え少し深めに被せて]
……――なかなか
[所詮聞く者なき独り言。気まぐれに途切れ。]
曲者ばっかりだな、此処は。
――知ってるけど。
[炊き込めた香には気付かないまま。
長老へと宛てられたソレをそのまま奪うことはなくそのまま放して行かせ。
トゥーリッキがどこから見ていたかは知らないし、未だ気付かない。遠目にどこまで見えているのかさえ。]
[かけられた声にゆるりと視線を向けるのはトゥーリッキへ。
その内容が頭に沁みるのに一拍。]
――は?
熱でもあるのか。
["厭な所"と言うにはわかりにくくも返す答えは軽口。
相変わらず鼻をすすっている姿に目を細めて]
――これから戻るけど、来るだろ?
寒いし。
[来いでも来るかでもなく、肯定気味の問いを投げて]
――そうか。
まぁ、道徳的にちょっと悪いコトをしただけだ。
[見えた、と言うには常と変わらぬ、変わらなすぎる顔でけろりと返し、――考えるのは潔白を記された男のこと。]
熱出したいのか? 変わってんな。
……何故を問うよりは、酒かな。
[相手の仕草に返事を言葉と親指で肯定を返し、そのままほど近くに在る家へと戻り、招く。
室内に火を入れてから酒の準備を始めるついでに毛布一枚相手に投げて。]
……――どうすっかね。
[一言に込めるわかりにくい追悼。供儀の娘の名には触れず、けれど一つ変化したことは反映させ。やがてウォッカとグラスと持って戻れば相手に勧めるまま。]
……お前な
[口調が責めるも戯れに留まり、相手が見たものに僅かに笑むばかり。問われぬことは自ら話すに至らず]
――熱を分ける、か。
そりゃ確かに、ほしいかもな――熱。
[酒を一口含み、こくりと喉を鳴らし、世間話のように。]
マティアスに面白いこと聞かれたよ
「狼」に語りかければ狼使いに届くのかって。
知らんって返したけど――何を語るつもりなんだか。
[そのあと落とした約束については触れずも出来事から興味深い部分だけは抜き出し。]
が、それも嘘かもしれんし本当の処は不明だ。
書いたヤツがわからん以上は判断も、な。
[記載されていたのはアルマウェルの潔白。
自分の約束はマティアスに渡した――中身を告げるかの迷いはおそらくストレートに顔には出ているだろう。
迷いはそのまま――マティアスに話が及べば口元に手を当て]
マティアスは"大丈夫"だ。
……あいつが狼と何か語らうなら、"手伝う"から。
あいつが"そう"ならそもそも手伝いもいらんし、な。
[視線が追うは誇りの被った鏡。それもすぐ戻し。]
――ウルスラに?
[出てきた名前は獣医の名。
この件で呼ばれてからは一度話したきり。]
わかった。
[うまかった、と添え置かれるグラスには頷いて]
あったまったな。 ――二人分。
[首に巻かれた蛇も含めた物言い。]
[相手がそのまま去ろうともとどまろうとも、悩み声のまま]
……書簡は、一人の潔白の証明だ。
中身が本物なら、狼使いでなかったことに
一番ほっとしたヤツだよ。
[これ以上は今は伏せさせてくれ、と帽子を掴み添える言葉。けれどその者への感想だけは*落として*]
― 小屋 ―
[やがてトゥーリッキと語らいを終え見送れば、工具の中に紛れる少し趣向の違うナイフと隅に置いた鏡。]
こーゆー赤でも喜ぶんかね、アイツ。
[ためらいなくざくりと刃を入れたのは左腕。
ボタタ、と音を立てて鏡面に落ちる赤ごしに映る姿はカウコ本人のものでは*ない*]
情報公開、本当はトゥーリッキだししようかと
思ったのだけどヘイノとアルマウェルの反応見て
考えようかとおもtt
広まりすぎるとアレなのかなとか。もさもさ。
[トゥーリッキが去った後の部屋。
包帯を巻く手は器用なもの。
包帯の端を口にくわえ、右手で抑えた点からくいと引けば完成。
服を着てしまえば見えない位置しか切らない。
ふ、と止める手。けれどすぐゆるりと首を振る。]
――"狼使い"なら、んなこともないか。
[血の香は消せないから、狼の鼻を一瞬思えど気にせず。
赤が好きだと言った女が香までスキかどうかも知らない。
とさり、と椅子ではなく床に座り、壁もたれて目を閉じた。
トゥーリッキと部屋で交わした会話には曖昧に笑っただけ。]
ドロテアを、見捨てたんだ――……
躊躇うわけにはいかない。
[彼女に言葉として一言も返さなかったもの。
静まり返った自室での、ただの独り言。
それはのしかかる罪悪感と義務感と――。]
――かなわねぇな。
[見透かしてくる知己への感想を一つ。
言葉にしなければ躊躇ってしまいそうだから。
したとて、変わりはしないのかもしれない。]
[拗ねる"順番"へはやはり当人へは答え返さぬまま。]
前提が、違う――困るやつと、嫌なヤツの。
[狼使いだったら、という仮定なら全員分した。
当人のいない場所で今度は拗ねるのは自分――。
彼女が置いていった毛布に手を伸ばし、引き寄せる。
"自責は何も生まない"
聞こえた遠吠えに、告げた男を思い出す――
左腕の鈍い痛みを感じながら暫し*意識を落として*]
― 自宅 ―
[短い時間――それでも束の間休息を得て、目を開く。
酔ったわけではない――あれくらいでは酔わない。
今は、酔えない。]
あいつ、どーしたかな……
[ぼんやりとした頭で呟き、毛布を落として立ち上がると、左腕を捻ってみる。]
まあ、つかまれでもしなきゃ大丈夫だろ。
……今は痛みがあるくらいがちょうどいい。
[正体を隠す――まともに消毒も出来ないけれど、切る場所くらいは選んでいるから。
鏡を元の埃っぽい棚へと適当に戻し、上着を着込んで外へ]
[気乗りはせぬも書簡の行方が気になったか足は長老のテントへ向きかけ――ビャルネを見つけて暫し留まり]
すぐ、わかるな――その音。
[近くなくも遠くない距離からかける声。]
帰りか?
[歩む方向を見て、特に意味もなく問いを置く。]
こんな時でも、か。
……――いや、気にすんな、独り言だ。
[思わず漏れた言葉は飾りがないかわりにストレート。
問い返されるには帽子を被り直すように手を当て]
ま、な。 長老んとこ、様子見にな。
ちょっと見ない間にくたばられても困るし。
[混ぜる軽口は今だから飛び出るというものでなく常使う類のものなれ、普段はとらぬ行動。。
近づく距離に自らは歩みを寄せず、立ち止まったまま。]
レイヨ、ヘイノ、ラウリ、アルマウェルと、
話すのが、目標です(←何故寄り道したし)
そこに人が居るからさ!
っていうか話してない人間多すぎるだろ、俺w
それとは別件でウルスラとも話したいもんだが。
……ああ、判るよ。
[肩を竦めて返す声には自分にも覚えあってか頷き。
ドロテアの名前が出た時には僅かながらでも目を伏せ、すぐに相手を見返す。
――つきり、痛んだ腕は今は盲目の男の手助け。]
狼使いどころか、まじない師さえ、わからん。
長老だけでも知ってりゃいいんだがな?
――例えば。
ドロテアのように潔白と公表された人間がいたら、
狼使いはそいつを襲いたくなるもんかね……。
[問いのような呟きのような言葉は知識蓄える書士に意見を求めるようでも、等しく探るようでも*在り*]
"曲者"を束ねるなら、長も相当な"曲者"、か。
[書士の言葉に皮肉げな笑みひとつ。]
普通は、そうか。
[独り言に近い声は小さく状況を整理して。
ゆる、と首を振ったのは一度思考をクリアにするため。
ビャルネの問いには飄々と]
――みたいだな。
どう扱うかは曲者の長老次第なんだろーけど。
[中身まで知らぬを装い、長老のテントの方を見る。]
ちっ、イェンニのキリングしたかったwww(お前
赤が好きならいくらでもーってうふふあはははは(滅)
[中身は性格破綻陣営です]
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