人狼物語 執事国


157 家出少女の電車内

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視点:


人足 ギンスイ、「ポルテさんといっしょ」がN●Kの番組みたいに見えた。

2014/08/03(日) 21:19:06

人足 ギンスイ

[電車ががたんと揺れる。
男は揺れるがままに身を任せる。
流れていく景色は走馬燈のように儚く過ぎていく。

眉を寄せる。
無意識に握っていた煙草の箱を握りつぶす。
ソフトタイプのそれは容易にくしゃくしゃになる。

乗客がひとり、立ち上がった>>8のを目にする。]

(11) 2014/08/04(月) 22:05:12[後方座席]

人足 ギンスイ

[足音が聞こえる。
さも軽いその音は一度たたらを踏み>>9
次第に男の方へと近付いてくる。

男は顔を上げない。
見る必要もない足下を、じっと見ていた。]

(12) 2014/08/04(月) 22:11:00[後方座席]

人足 ギンスイ

――――、

[のろのろと、顔を上げる。
不機嫌な顔には倦怠の表情が張り付いていて、
近くで見れば子供であっても
威圧感以外のものも感じ取れたかもしれない。]

なんだよ。

[言い切る前、拳>>9が突きつけられる。
赤い顔で、涙を堪えた顔。
しっかりと立っている小さな身体。
男は確かに少女を見た。
数秒の間、見つめた。]

(13) 2014/08/04(月) 22:17:23[後方座席]

人足 ギンスイ

[拳からは魚の柄が見えている。
くしゃっとしたそれは男の煙草の箱とどっこいどっこい。

普段なら怒鳴っていたかもしれない。
だが男は辛抱強く、少女の言葉を待った。
待つだけの大人としての余裕を、思い出しかけていた。]

(14) 2014/08/04(月) 22:23:58[後方座席]

人足 ギンスイ

[無言のまま、男は待った。
無表情にじっと少女を見つめて。
握りつぶした箱も気にする様子もなく、見返していた。

少女の目に映る自分の影が小さく見える。
その中の自分は行く先も分からないようで。

男が小学生にもならないうち、
親に連れて行ってもらった夏祭りで迷子になった。
自分は、泣いていたときもこんな目をしていただろうか。]

(19) 2014/08/05(火) 02:17:51[後方座席]

人足 ギンスイ

[「おすそ分け、です!」

思い切って口を開けた少女は、そう言った。
つられたわけでもないが、今度は男が口をぽかんと開けた。]

(20) 2014/08/05(火) 02:18:04[後方座席]

人足 ギンスイ

[好きな飴をわざわざ手渡しに来たのか。
しかし、なんで俺に。

言いたいことはあったが、強く結ばれた拳を見て飲み込む。

電車の速度は緩やかになっていく。
男の、まだ降りる必要のない駅が近付いてくる。

一瞬だけ窓の外から光が差して、男は瞬いた。
しばらくしてから開けた目には、
日光を浴び小さな自信を備えたように見える、少女の姿。]

(21) 2014/08/05(火) 02:18:27[後方座席]

人足 ギンスイ

ん。

[言葉を聞き終わると、男は少し目を細め
箱を持っていない方の手を軽く差し出した。
指を開かせてやる必要はないだろう。

少女にもそれくらいの自尊心や、都合や、
あるいは強さだってあるはずだから。]

…………あんがと。

[そう言ってしまえば、少女も渡さざるを得まい。
その後押しは、意地悪でもあり、大人としての助け舟でもあった。
飴がてのひらに落ちてくるのを、男は待った。
力仕事をしている、大人の男のてのひらだった。]

(22) 2014/08/05(火) 02:18:39[後方座席]

人足 ギンスイ、ずっとギンスイのターン!**

2014/08/05(火) 02:28:54

人足 ギンスイ

[就労したことのない、子供の柔らかい手。
男の手に比して小さい飴はそこから、
揺らめくようにしててのひらへと落ちてくる。
夏祭りで捕まえた金魚よりもつめたい気がした。
その錯覚は手に触れて、現実の温度を知るまでの短い間。
一瞬の交流の間そのもの。

頷く少女はいたく納得した顔で、
よかったじゃん、と声でもかけてやれば
いっそう破顔したかもしれない。

しかし、小さく小さく、笑うだけにとどめて。
少しだけ顎を引いて頷き返した。]

(34) 2014/08/05(火) 22:03:37[後方座席]

人足 ギンスイ

[電車は揺れる。

男が降りる駅まで、あと数駅。
さらに駅から田舎の病院まで、もう少し。]

(35) 2014/08/05(火) 22:03:47[後方座席]

人足 ギンスイ

[少女が再びよろめく。
支えてやろうかとも思うが、その必要はなかった。

そうしてややお姉さんぶったお辞儀をして、
するり、魚よりも滑らかに行ってしまう。

手を挙げて挨拶するのもおかしいようで
男も視線を投げたきり、納得した。

扉の前に立った少女はもう降りるのだろう。]

(36) 2014/08/05(火) 22:03:54[後方座席]

人足 ギンスイ

[ふしゅう、

電車はそんな風に気の抜けた声をあげて、


男は少しだけリラックスした。]

(37) 2014/08/05(火) 22:04:02[後方座席]

人足 ギンスイ

[熱い空気が流れ込んでくる。
乗り込んできたときほど、顔をしかめたりはしない。

見送った少女は大きな大きな一歩を、
今にも転んでしまうのではないかと心配するような一歩を、

踏み出して、


春風のようにいなくなった。]

(38) 2014/08/05(火) 22:04:10[後方座席]

人足 ギンスイ

[しばらくドアの外を見ていたが、
扉が閉まる音がすると携帯の電波を確認した。

全くの圏外だったのが、
電波がひとつ入るマークに変わっている。

日常に帰るのだ、そんな実感がしてきた。]

(39) 2014/08/05(火) 22:05:57[後方座席]

人足 ギンスイ

[いい父親だかいい夫だか、
そんなことは思っても仕方のないことで。

どこからか柑橘類の匂いがしてきた。
これも一瞬で消えてしまうのだろう。



けれども、憂いを払うのはそんな刹那のなにかではないか。

思いながら携帯を閉じる。
目を閉じて、揺れに身を任せる。
降車駅まで、あと少し。
日常まで、あと少し。

それまでにちっぽけな英気を養おう、
そう考えて男は口元に生来の笑みを浮かべて息をついた。**]

(40) 2014/08/05(火) 22:10:04[後方座席]

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