[吊り橋の前までやって来て、手をかける]
ふーむ。
こういうの見るとむやみやたらに揺らしたくなるな。
だって、男の子だもん ★
・・・・・
・・・と、昔の偉い人が言った。多分孔子。
[何に対してごまかしたのかよくわからない]
まあ、やめとこう。またなんか落とすしな。
[真顔のまま誰に言うとでもなく]
[おとなしく橋をぎしぎしと渡り、もう少しで渡りきるという時、持っていた鞄が手から滑り落ちた]
あ。
[足元に落ちるか、足元に落ちるふりをして滑って川に落ちるのか、落ちないかどうなるのか、来週に続くのか、というところで、手首と鞄の持ち手をつないだ錠が伸びきって、軽い金属音を出した]
ここで落とすとはお約束な。読めてたけども。
備えあったから憂いなし。うれしくはない。
[鞄をしっかり持ち直すと、館に向かって歩き出す]
ちゃんと持ってるはずなんだがなあ。