[1] 絞り込み / 発言欄へ
脱出、ねぇ…。
[午前三時。ペケレの言葉に、女は眉間に皺を寄せて相槌を打ちながら席を立ち廊下へと。
視線は奥の部屋へと向けたまま、宙に向けてひとつ問いかけをした。
指は減った人形*を数えて*]
――何故、こんな事をしたのか。
良かったら教えてくれないかしら? グリタさん。
[暴風雨に鳴る、窓音に深く溜め息を吐き。
廊下の壁に寄りかかって居た身を剥がし、老婆の消えた奥の部屋へ。]
深い谷に住むウミさんとは、無事に逢えた?
[減る人形と童謡の歌詞が関係あるのなら。
遺されたメッセージとも繋がるような気がして。]
でも、ボタンさんの罪って…?
それに宇野は何を企んでいるの?
わたしの罪は…
[両手を見つめてしばし佇むも、]
だからと言って、宇野に裁かれる筋合いは無いし。
こんな茶番劇、夜明けまでに終わらせてしまいたいわ。
[降りかかる嫌疑を一蹴した。]
残念ながら、減ったのはひとりじゃないわね。
[廊下から食堂へと歩みを進め、一言。
ライデンや他のひとの言葉を耳に止めて。]
ボタンさんも、ね。居残るみたいよ? 向こうの世界に。
[壁に掲げられた歌詞を視線で指す。]
それと、ね。寝過ごしたグリタさん、どうやらこの出来事に何らかの形で係わっていたみたいね?
[「断言は出来ないけど」と付け足し、徐に椅子に座った。]
"見える"のよ、死した者の事とか、ね。
信じるか否かは、任せるわ。
[ライデンの疑問へ。そっけなく答える。]
確かに随分とせっかちな話ね。まるで処刑される為に集められたみたい。
[口にして後味の悪さに、顔を顰めた。]
生きて帰れたら、ね。
[TV局に売り込む気は更々無いが。]
犯人については誰も何も、ね。
…所でドウゼンさんは?
[ペケレに返し、ベックの意見に同意するも、居る人影は*ひとり少ない*]
[1] 絞り込み / 発言欄へ