[考えは、アンが首だけの
姿になる前と変わっていなかった。
何が起こっているのかわけがわからない。
でも、理屈は抜きでみんな降りるべきだ。
誰もエレベーター内に居るべきじゃない。]
[1フロアひとりしか降りられない現状、
皆が我先に扉へ殺到しないのはさいわい。
そこはやはり、此処が
エレベーターガール養成校だからか――
少なくとも、自分が震えるほどこわくとも
皆を押しのけて逃げ出そうとしないのは、
先に逃したい友人がいるからに他ならず。]
[インスタントヒーローめいた感傷だが]
( それでも。
――…"追い出される"ほうが、
さいわいなのではないかしら。)
[そう考えていたから、
エレベーターを降りるらしいナオへ頷いた。
行って、と。掴み合いや罵り合いにならず
降りられるうちに、降りたほうがいい と]
[そうして、前に立つチカノの背中越しに
降りゆくナオの後ろ姿を見ていたはずが。
照明がちらついた次の瞬間、]
… Σ いたっ?!
[やたら低い位置にある額が、
ナオのつまさきに蹴飛ばされていた*]
/*
私さんが三分ヒーローあきらめてらしたので自前描写!
ネタにマジレス陣営は無茶振りにもくじけません。
チカノメモ>こちらこそ手抜きでごめんですよ…
わら半紙入れたほうが実際わかりやすい
まさか本当に出て行くとはな…ハハッ!
[アナウンスに急かされ、友人に促され。
名指しされた少女は、少し躓きながらも迷わず走り去る。
見送る姿に、憑りつく者は美しく笑む。
涼やかに、声を高らかに。]
更におひとり様、ご案内いたしました。
お客様、よきお時間をお過ごしくださいませ。
――永遠に。
[生首だけになった少女の姿を見遣り、目を細めた。
扇状に広がる美しい髪が印象に残る。
嗚呼、そう言えば先に案内をした少女も。
美しい長い髪だったと知る。]
さぁて、次は…
[残された少女の顔を見て、目を細める。]
[疑心暗鬼――
5人居た時には選択肢を減らすという言い訳をしてチカノの言葉を信じ、3人になると漸く、"本当にそうなのか"、という考えが首をもたげはじめる。]
でも、サヨちゃんを違う、って言った……
[そのサヨは、消えてしまった。
少なくともサヨが違うということは正しかったはずだ。
自分にとって自分は潔白だ。
マシロを"そう"だと判じたことは、意味を返せば自分を"そうではない"と言ったことになる。]
だっさ……
[チカノを疑う要素を探している。
さりとてマシロを信じる要素を探すわけでもなく。]
追いつめられると、
ほんと、自分のことしか考えられないんだね…
[呆れたように自らを分析し、しばし思考の*渦の中*]