情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
血が?そうか……
[右手首の端末が振動を伝える。
”0thが死んだ”
遅れて届いた情報が書き加えられた。
それを見下ろし、首を横に振る。]
いや、ありがとう。
気にはなるけど…、それよりクルミ。
君は大丈夫か?
[血が出ていた。と言った。
駆け下りてきた時の様子からしても、
やはり彼女は、こうしたことには慣れていないのだろう。
───自分と同じく。]
落ち着いたほうが、いいんじゃないかと思って。
[すぐに屋上へ向かうことはせず、傍らを見た。
未だ薄暗い中、クルミの顔色ははっきりとは見えないけれども]
いや。しっかりしているみたいで、安心した。
人が死んでりゃ、それはまあ…
驚くのは当然、だし。
[自らの常識を口にして、クルミの伝える言葉を聞く。
うん。と頷いて、自らも日記を確認した。]
じゃあ、その場に居たのはクルミとソラと、
12thと2ndと……
[彼女が知らなかった2ndの情報を付け加える。
思いついて、手にしていた水のペットボトルをクルミに差し出した]
飲む?
いいんじゃないか?それで。
まじまじと見たいものでもないしさ。
いや……、どういたしまして。
[返されるペットボトルを受け取る間。
時折挟まる沈黙が、纏まらない思考にありがたい。
言葉遣いが自然と解れていく。日常を、思い出した。]
2ndと話を?
[意外な話に瞬いた。
それから少し眉根を寄せる。]
……。…クルミは強いな。
[真っ直ぐに見上げてくる視線に、多分少し顔が歪んだ。
少しクルミの瞳から視線を下に逸らす。]
世界を壊す?人を殺して?
…いいわけがないさ。
知ってても知らなくても、いいわけがない。
でもやらなくちゃいけない。
俺は死ぬ気も、自分の世界も壊される気がない。
なら……、
[言葉を切り、視線を上げた。
再びクルミの目を見返す。]
俺は気楽でいたい。
自分の為に仕方なかったんだと思っていたい…んだと、思う。
俺に選ぶ権利なんてないのは、分かりきっているのに。
……だから、こそ。
[苦しげに一度、顔が歪む。結局は目を、逸らした。]
……うん。俺も後悔はしたくない。
俺が守れるのは自分の世界だけで、
でも助けられる世界ならば、きっと他にも……
……って!?
[細い指が伸びてきて、頬を抓られた。
慌ててクルミを見返して、その表情に眉を下げる。
悲しんでるのだか笑ってるのか、分からない表情になった。]
俺、多分、クルミの世界にも壊れて欲しくないよ。
…クルミ、ちょっと。
[右手を示してみせる。
袖を捲ってモニターを確認すれば、日記が更新されていた。]
”*分後、2Fフロアで10thと出会う”
10thがこっちに来ているみたいだ。
気をつけて。
[彼女が既に10thと面識あることは知らず、
声を掛けて辺りを見回した。]
ああ。そうだな。
ソラは強いし。
[きっと一緒にいれば大丈夫だろう。
細い指先が頬を離れていく。
ほんの僅かな温もりが、今は何だか随分と大切に思えた。]
[10thが現れる。
その姿に、クルミと少し離れて立つ。
男の長身に目を眇めて、彼女を庇う位置を占めた。]
逢引中と思うなら、遠慮すれば良かったんじゃないか?10th。
…はじめまして。1stだ。
[名乗らなかったのは何のことはない。
向こうが名乗ってこなかったからだ。]
ここに、用があったとは思わないけど。
[ぐるりと示したのは婦人服売り場。
彼が物を調達しに来たとは思えない。
つまりは、彼はわざわざここに会いに来たのだろう。]
生憎だが、障害じゃなくただのお邪魔虫だ。
[軽口を叩き返して相手の様子を見る。
が、続く言葉には意外とばかり僅かに目を見開いた。]
俺と話が……?
……。…、分かった。
[少し躊躇い頷いたのは、彼の声が静かだったからだ。]
いえ、どういたしまして。
[礼と共に頭を下げられれば、反射的に礼を返す。
歩き出す前にクルミを振り返り、安心させるようまた小さく頷いた。
そのまま、10thのあとに従って歩く。
自分より幾分大きく見える背丈に、
体つきはコートのうちに隠れて見えはしない。
けれど、手にしたポールは飾りではないだろう。
そう思わせる、慣れが感じられた。]
…話というのは?
[足が止まれば、距離を保ったまま話を促す。
番号で呼び合うのが滑稽なほど、丁寧な対面になった。]
…かも知れないな。
そもそも、0thがどれほど動いていたかも知らないけど。
行動を把握されないという点では有利。
───そのように注目を浴びる点では不利。
ってとこかな。
[返し、何を考えているのかと10thへ目を向ける。]
別に女だからって選んだわけじゃない。
ただの偶然だ。
そういう風じゃないのは、見れば分かるだろ。
[最後、余計なことまで言って肩を竦めた。]
チート日記、か。そうだな。
[クルミの言いようを思い出す。
黙って、男の手指が白くなるまでポールを握るのを見た。
それを見る目に浮かぶ表情は僅かに苦く、後悔に近い。]
……。それでもやるしかないんだろう。
出来るかなんて、分からなくても、
…これが博奕なのかな。
[零した言葉は、目前の男への問いというには弱い。]
……。
俺の名前は、誰に聞いた?
クルミでも聞いたのか?10th。
あなたが誰を守ろうとしているのか、俺は知らない。
聞きたいとも、思っていない。
…さっきあなたは言っただろう。
頼みを聞くことは、結局、その先の世界も背負うことだ。
俺には、そんなことは出来はしない。
───すまない。
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了