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[だんだんと意識がはっきりしてきた。]
アルマは―?ああ、一体何がどうなった?
[起き上がろうと、手を付くと何やらそこに違和感を感じた。
急ブレーキのショックで、運転席の床の羽目板が一枚ズレている。
そのまま、視線をそこに移すと、運転席の、床の下に油紙で厳重に梱包された、薄い箱のような包みがいくつか目に入る。
状況を理解して、きらりと画商の瞳が光った。]**
なるほど、運転室なら常に人目がある故、隠すには安全と踏んだか。
うむ、厳密には、これが「財宝」ではないのかも知れんが…。これさえ手に入れば、わしは充分。
中を逐一確認している余裕は無いが―、まあこれが絵である事は確かだろうて。全て戴いて行けば問題あるまい。
はてはて、どうした物かな。
最早ウラジオストックまで行く事もなかろう、このまま自室に帰り、無電で迎えを呼ぶか。
本物の「財宝」も別の羽目板の下にあるのだろうかな?
[時間は無いと理解しつつも少し迷っている。]**
うーん…。わざわざハイジャックして秘宝をもってこいって脅してたし…あなたは本当に秘宝の所在をしらないのかな。
なら生かしておく理由、ないなぁ。
[隣で銃を構える記者に意識を向ける。]
えっと……あなたはどう思います?
まあ、蚊帳の外が嫌なら、めくればいいんでしょうけどね。
[蚊帳の外クラブ――オラヴィの言いぐさに、物問いたげにじじーっと相手を見上げてから、窓の外へと視線を向ける。自分の時もそうだったが、列車から落ちた人間を拾うくらいだから、エカテリーナ号はそう遠くないところに居るのだろう、と。
中の様子は、今し方クラブ入りした占い師から聞くことも出来るだろうが、落ち着くまではおとなしくしていようと思う。だから、流れっぱなしのスピーカーの音に、耳をそばだてた]
裏切るとか面倒だな──もっとシンプルに行こうよ。
僕に裏切られても、痛くも痒くもない使い方をすればいいんだよ。働いてくれたらもうけもの。
二人とも、難しいことばっかり考えて疲れない?
僕は、ラウリとウルスラに一泡噴かせてやりたいから、二人が秘宝を手に入れるのに協力するって言ってるんだよ?
秘宝がどんなもんかなんて、興味ない。
手に入れたらさっさと持って帰ればいいよ。
[>>19を聞けば、肩をすくめる]
おねえさんは人殺すのが楽しくてしょうがないほう?
だとしたら残念。
止めないけど、抵抗はするけどね。怪我するも嫌いだけど、死ぬのはもっと嫌かな。
>>20
お互いに面倒面倒言ってる…。
[マティアスの変装能力や身のこなしから、排除するのはたやすくないと判断する。]
…別に私は殺人狂じゃないですよ。
[自分が生きるために仕方なくやっていただけで、積極的に行ったことは一度もない。
自分が生き残るためならなんの抵抗もなく殺してきたが、殺すことが自分のためにならないのなら、しない]
うーん。あなたを殺そうと思うと私も怪我しそうなんですよね…。
じゃ、こうしましょう。
あなたは私の邪魔をしないで。できれば持ってるだけの情報をください。
私はあなたにそれ以上を求めないし、あなたの行動が私の邪魔にならない限り放置します。
隣の人がどうするかはしりませんけど。
[一先ず構えていたナイフを下ろした]
>>21
殺人狂じゃないんだ。よかったー。
僕の知ってることならなんでも話すよ。
ロマネス家の秘宝がどこにあるかは知らないけど──持ってそうな人は知ってるよ。
ウルスラだよ。
ラウリとウルスラはバウンティハンターなんだ。
きっと、ロマネス家の秘宝を餌にした罠なんだと思う。悪党を集めるための罠。
[何かを思い出したのか悔しそうに]
でも、ラウリは列車から居なくなったけど、ウルスラはまだ居る─…おびき出すだけの作戦なら2人同時に降りるだろうから。
たぶん。ウルスラが持ってる。
[頭をさすりながら文句をいいつつ歩いていたが、ふと思い出し]
あ。
ヴァルおいてきちまった……
[頭を打ったからなのか元からうっかり者なのか、すっかりぶつかった相手のことを忘れていたらしい。あわてて引き返す]
>>22
[一体何処にどれだけのマイクを仕掛けているのだろう、スピーカーから漏れる音の内、ひとつは、急ブレーキの甲高い音のあととたんにノイズが少なくなった。
風――列車の外?
マイクを仕掛けた人間ならわかるのだろうが……無意識に親指の爪をかむ]
[それよりなにより問題は]
あいつ――
[ノイズが減ったせいでよりはっきりと聞こえるようになった会話の、内容。声の主]
……。
[思わずがり、と、爪をかみ切った]
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