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★
ありがとう、あなたにも、感謝します。
[黒葡萄にお礼が届いて、兎は酷く喜んだ。占い師を見上げて、そう言った。やっぱり兎だから話せなかったのだけれど。じっとその人を見上げて、感謝を伝えようとしたのだった]
(伝わるかな)
[兎は欠片も不安に思わずにいたのだが、突然ずしり、と足音がしたので慌てて後ろを振り返った――]
夢か、現か、幻か――。
貴方の運命の糸を手繰る為に、夢を渡りましょう。
そう言った事もあった―…‥。
でもそれは偽り事。
私はいつも偽わるわ。
私が知りえる事は、いつも人づて―…‥
だから今回は、私の手で掴みたいの。
―何かを。
[連結部分に立っている女の独り言は、屋外の風の音にかき消される。]
――っ 白くま!
[ぱちり、と目を覚ます。と目の前に白の毛がもさもさしていて慌てて飛び起きた]
……。
[あれ、と。声は出なかったけれど。ぱちくりと数度瞬きする。
生きた白熊ではなく、白熊の敷物に埋もれて寝ていたらしい。どうやらソファから落ちたのか。ずるりと身体から落ちる布団に、また、瞬きした]
[それから、なんでだか、ピロシキの入った包みを抱いていることに気づいて]
妙に温かかったのは、これのせいですか。
[落ちたときに、下に敷かなかったのは僥倖。なんとなく、自分がほんのり総菜臭い気もしたけれど、ぱくりとそれにかじりついて。すっかり冷めたそれを味わった]
[サロンを抜け、そのままゆっくりと不自然にならないように歩みを続ける。]
何も使わずに、秘宝を見つければ―…‥
――いいのに。
[元来、香も薬も、そしてカードも使いたくはない。
本来の目的以外で使えば自分が不愉快になるだけだから――。]
[なんだか騒がしい。耳を澄ませば衛兵の声が聞こえる]
「閣下がつかまった!」
「ロマネス家の財宝と交換だ!財宝をさがせ……」
……ふぅん?探せってことは……此処にはないのか?
[とりあえず、今廊下から戻るのは難しそうだ。けれどここにいたら探しに来ることは確実である。とりあえずつかまるのは避けたい]
うーん。列車でやるのは初めてだなあ……
[窓を開けて列車の外側を見る。]
お。あれなら……
[屋根に近い部分に少し出っ張った箇所を見つけた。]
よっ……と
[コートの袖口から何かが延びて飾りにくるりと引っかかった。]
一人くらいならワイヤーとフックの方は大丈夫だけど。
飾りの方が心配だな。壊れるなよ……
[何度か引っ張って確認すると、壁を歩いて連結部にとす、と下りる。と、バキリと背後で嫌な音がして、飾りが折れて落下していった]
うわちゃー……あぶないあぶない。
[するするとワイヤーを回収すると伸びをする。一度道具を取りに戻ろうと2等車に急ぐ]
[1等車の二両目、衛兵さんたちは見当たらず]
ふむ。出払ってるか、
それともまだサイコロの所為で目を回してるか?
まあ、どちらにしてもちょうどいい。今のうちだな。
[早く通り抜けてしまおうと扉の方を見ると誰か来るような]
……む?
―運転室前―
[扉の周辺では、衛兵達がおろおろと右往左往している。
「頭」を人質に取られた格好になり、すっかり統率を無くしているらしい。
画商に気づき押し留めようとする兵士に向かって叫ぶ。]
友達が!運転手のイワンが中に居るのだろう?!
イワンーーー!無事かーーー?!
[大仰に叫ぶと、兵士達に向き直り]
何をぼさっとしておられる!相手の要求は「財宝」なのでしょう。
閣下のお命と、イワンと…、何より我々の命が掛かっておるのです!
一刻も早く持ってこられるが良い!
いや、相手に渡すまでではなくとも、ちらりと見せて取引材料にすれば良いのです…!
[と、小声で付け加える。]
[が、こんな非常事態にも関わらず、衛兵たちは顔を見合わせ、困惑している。]
(まさかこやつら…。
財宝の在り処を、本当に知らんのか…?
知っていたのは、ミズノフスキー閣下、その人だけなのか…?!
はてさて、どうする…?中の男をどう説得する?)
[こちらも、いささか困惑している。]
−コンパートメント−
[ハラショー、ハラショー。聞こえるのは歓喜の声。
何がどうハラショーなのかまでは聞こえなかったが、閣下という名詞はあった]
(…なるほど?)
[実際の人物なのか。それとも、変装なのか。
ワインのボトルから白い葡萄酒をグラスに注ぎながら手元は動く]
『事態は列車よりも早く動く。
甘し話に吊られて来る者どもの何と多きことか』
…まったく、楽じゃないね。
[軽く息を吐き出してからチョコレートをひとつつまんだ。
舌の上でほろほろと溶けていく甘さと固さ]
[人影は急いでいたようで、見つかるかと思ったがそのまま行ってしまい。]
うむ。セーフ。
[自分は2等車へ急ぐ]
[と、ふと矛盾に気がついた。
こんなにも遅くなったのは、自身も今の閣下が「贋作」と知っているからなのであるが。]
えーと?「モスクワの白い鷹」?
財宝の在り処なら、今君が人質にしている、ミズノフスキー閣下が存じておるのではないだろうかね…?
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