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[ビャルネの言葉に苦笑いを浮かべて]
そんな簡単に離れられるんだったら、
とっくにそうしてるよ。
ましてや、死ぬかも知れないとあってはね。
結局、狼遣いはどこに紛れてたのかねえ。
[アルマウェルが自分を見据える間
冷たい空気に晒される侭に、見えぬ視で顔を向け返して居た。
動きが緩慢なのは、寝息立てる子犬が起きぬよう]
…――、
[乾いた果物の入った籠に手を伸ばし
口にひとつ 入れる。
――もごり、噛むと甘い汁が咥内に染み込んだ]
[トゥーリッキの淹れた茶はもう冷えている。
半分程残ったその器を両手で包んだ侭
男は随分と長い時間をそのまま過ごした]
[ウルスラの言葉に、それもそうだというようにゆるくうなずく。]
そうさのぅ。
なんだかんだと離れられなかったのは、わしらのほうか……
[狼使い、という言葉に、村へと意識を向ける。]
狼使い、か……
[ふと、呟いた言葉に、案じる響きが混じる。
カウコを襲った狼を指揮したものとは、別のものを――]
[夜続く今、時間の感覚が薄い。
男は手を伸ばすと冷たい家具に触れる。
木は、床から冷たい温度を吸い上げて居て]
…――、
[暫くそうしてから男は小屋を出た。
ざりざりと雪を杖の先で擦ってから、
足を踏みだす]
…―――、………
[ヘイノの身に何が起きたのか、差し入れられた芋と鱒の塩煮の器は空になっていただろうか。名を記された札は並んでいたか、血の湛えられていたであろう器は床に転がり、赤黒い色を広げていた。
覚えある色と臭いに彼も誰かに殺されたのだろうかと考えるも、倒れた当人に外傷はない。火の消えてどれくらい経つのか、部屋はもう冷たくなり始め]
いったい何が…
[キィ…―――ヘイノの傍へ寄り、開いているなら瞼をおろして額に触れる手。まじない師かも知れないと考えた人物の死を前に、行動の手順を覚えていても状況の把握が間に合わず、混乱して躊躇い小さく跳ねた]
………ヘイノ…―――
現実、いまだにこうやって
村の辺りを彷徨っているわけだからね。
我ながら未練がましくて嫌んなるけどさ、
結局終わるまでは成仏できないんだろうね。
この調子だとさ。
[どこか他人事めいた物言いでこたえる]
そういえば、カウコは狼にやられたんだね。
その前は狼に動きはなかったみたいだけど
いよいよあいつらが「本気」になったのかねえ?
離れられないのならば、最後まで見届けるのもまた一興じゃろうて。
[生前と変わらぬ口調で答える男は、生ある者達へと意識を向ける。]
ああ、カウコが狼に食い殺されるところなら、見ておったよ。
もともと彼らは本気じゃったろうて。
[動けなかったのには、なにか別の要因があるかのよう。
見知ったものを語る口ぶりで呟き。
もっとも――今はもう、彼ら、とは表現できない狼使いへと視線を向ける。]
ヘイノとラウリはどうしたんじゃろうなあ……
[時を置かず丸薬を舌に乗せる手は、目覚めの不確かさに震える。かたちを違えど身を削るまじないがヘイノを蝕んだのか定かではなく、ただ訪ねた折に彼へ投げた言葉の責を取れずも眠りに沈む]
―――、………
…………
………狼使いは、貴方じゃない…
[ゼ、と肩で息をしながら倒れるヘイノを見て、歪む面持ちは目覚めに流した涙と相俟って泣き顔に似る。眠りに落ちる時のように項垂れ、住居者の遺体と部屋にある時]
………どんなお詫びをすればいいんですか。
他にも誰か亡くなったんですね…
眠りの先でほんの少しだけ気配を感じました。
そうだね。
こんなことになってちゃ、他にやることもないし。
[諦めもついたのか、
あっけらかんとした口調で言い放つ]
元々本気…動けない事情ってのも謎だね。
好きなように操っている以上は
最初から食欲なんて関係はないんだろうけど。
…少なくともヘイノの死因は狼とは無関係、か。
[視線はヘイノ宅にある亡き主の死体と
車椅子に乗った訪問客に注がれる]
―知己と見えた最期の刻―
[レイヨから受け取った血は呪へと吸われ。
確実なのは、今日レイヨが狼には殺されないこと。
全ては巡り合わせ。
本人の血を得て、自らは指先からのひとしずくで事足りたがゆえに安静を欠いた。
其の日、其の時、其の場所でなければ"そう"はならなかっただろうか。]
……――。
[予感はあったのかもしれない。
されど微塵も感じていなかったのかもしれない。
そこで見えた影に――名を呼べば、軽口のひとつも叩き合う彼女にかける声はなく。]
[ざわついたものが何かを知覚する前に、背後から飛び出した暗い塊は――3つ。]
……―ちっ
[一瞬の反応の遅れが明暗を分ける――。
3という数が一瞬以上の空白を生み出したことが明白なら。
押さえつけられながらその采配を振るった"狼遣い”を睨みつけたとて威嚇にもなりはしない。]
――、あ? ざけんな、
悲鳴も、あげさせなかったくせに、よく言うぜ……。
随分と、でかい……"一発"に、なっちまったな。
[大した抵抗も出来ず3匹の狼に押さえつけられた体は、それでもまだもがこうと力を入れるも動かせはせず。]
[今夜でなくとも。死ぬ事もないと。
目の前に屈んだトゥーリッキに。
押さえつけられたまま攻撃も出来ず――だからといって詫びも媚びもせず、敵意を込めるまま見上げ。]
……、どうだっていいんだよ、んなことは。
お前、……、なんで――、
[続きを飲み込んだのは、終まで言うを躊躇ったのやもしれず。
明かされる"ワケ"に怪訝な顔を向けたのも一瞬、]
今ー―この瞬間に、俺が、……っ
―――うぶ、……、っ、
[言葉の合間、かかえる重さに吐き出しかけた息ごと、トゥーリッキの靴先を叩き込まれ――脳髄まで響いた衝撃と刹那消える視界と。
首か口腔か顎か喉か、チカチカ巡る痛みと程なく訪れる酸欠に続く言葉も奪われ――されど意識までは奪ってもらえず――]
……っ、ん、
[震えたのは寒さにか、それとも虫の息と化した体の起こす痙攣ー―言葉が耳に届いても記憶まで沁みたかどうか。
相手が靴先を抜く頃には、狼の抑えがなくとも動けはしなかっただろうけれど。
"頭目"が去り、無数の狼が囲うを感覚だけが理解し、仄か浮かべた色が表情として象られることはもはや*ない*]
貴方はメモに記した彼の他にも誰かを…
暴かれたんでしょうか。
寒空の下に置き去りにしてきたんです。
………彼女は狼使いではありませんでした。
[黙祷にも似る瞑目だけを置き場を辞す理由を、語るともなく訥々と零すのは死の淵へ眠る故か。キィキィキィキィ…―――部屋を出る時には肩越しにヘイノを振り返り、見えやすいように開くよりは何をか遮断するように扉を閉めた]
…―――
― 村の中 ―
[ざりと雪を掻き 進む先
杖にこつり 当たる――硬い感触。
村の端 森の近く
ふんと鼻をひくつかせるけれど 温度の臭いは しない]
[雪の上に屈み、手を伸ばす。
布の感触。
ぺたり、ぺたり、触れる布は凍る程で
そのまま手を先まで進めて行くと
硬いもの]
…――帽子…?
…おや、新しいお仲間が来たようだね。
[肉体を失った者がこちらに来るのを
見つければ、いつものように
*手をあげて挨拶に代えた*]
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