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─教室─
はい。みんなさようなら。
[穏やかな笑顔で終礼の挨拶をする]
まっすぐ帰るのよ。
[小学生でもない生徒たちに一言付け加えるのは、不安な空気を*感じているのか*]
― 蛍川 ―
[かんかん照りの太陽の下、白いワンピースの女が川辺に突っ立っている]
……。
[蛍川と呼ばれるその川は、名前通り蛍で有名な場所だった]
― 写真屋ペケレのカウンター ―
あっついー。
[『光野 悦子 様』と書かれた茶封筒の口を鋏で開いた。
手紙を取り出し、うちわでパタパタ風を起こす]
夏は暗室休むべきだー。
[あー、と天井を仰いでから壁時計を見、手紙へ視線を落とした]
……誰?
[封筒にも、中にも、差出人の名前はない]
[女はいつの間にか村にいた、国籍すらよくわからぬよそ者だった。
村外れに住む、外国帰りの老博士の家に出入りしていることと、
その老博士から『プレーチェ』と呼ばれていることだけ、知られていた]
― 診療所 ―
お大事に。
[白い診察室。デスクの横で椅子に腰掛ける白衣の男。部屋を出て行く患者を、医者である男は見送った。デスク上の書類に何かしら書き込み]
ああ。もうこんな時間か。
[ふと壁時計を見やり、呟いて]
[村の中にある、小さな古びた店。
入り口の上には、『佐伯雑貨店』の看板。店の中には、ノートや鉛筆などの、細々とした雑貨がおかれている。
そして、レジの後ろには、『町内会からのお知らせ』と書かれた紙が張ってある。
雑貨屋の入り口が、ばんっ、と音を立ててあいた]
っつたく。ニュータウン化計画の話し合いって言われてもなぁ。
店休まなきゃいけないんだし、面倒なんだよな。
[一人の男性が外に出てきた。入り口を閉めると、そのまま張り紙を張る]
『本日、町内会会議のため、休業します』
これでよし、と。
[そう呟くと、そのままどこかへ*向かっていった*]
[その日差しに負けることの無い勢いで廊下を駆け、校庭に出た。
見知った顔ばかりの生徒に途中ですれ違うと笑って手を振る。]
ん、今日はね、神社によって帰るんだ。
ばあちゃんが集会場で何かやってるから、そのお迎え!
[行き先を問う言葉にはそう応えて、校門を抜ける。
寄り道しつつ向かうは神社の近くにある集会場。]
― 森 ―
はっ。はあっ。
[晴れ渡る空の下、木漏れ日が当たる、森の中で少し広くなった場所。男は汗を流しながら、延々と木刀を振り続けていました]
―――――…。
[窓側で空を見上げる。
その視線は酷く冷めたもので。
先生がさようなら、という声にも何も返さない。]
―――――…。
[しばらく空を見て満足すれば。
ぼろぼろのカバンを片手に教室を出た。]
この川辺で昔、永遠の愛を蛍の光に誓った男女がいたんだよ。
[川を見ながら、女は老博士に聞いた言葉を紡ぐ]
みんなこの川を、大事にしていたんだよ。
[振り返り、仰ぎ見るは今にも崩されかけた山。
女はじっとそれを見つめ、その場を離れようとして]
[白い雲が流れる。
雲はいい、とても自由で。]
―――――…。
[今日は飼育当番だったことを思い出したが、動物は嫌いだ、と素通りした。
それよりも山の上で雲を見たかった。
伸ばしっぱなしのボサボサの髪が風に揺れた。]
―自室―
熱が、下がらん。
[ぜぇぜぇ息をしつつ、体温計の目盛りを眺める]
うぇー。職場に連絡しとかないと。
[だるい体を引き摺って、電話の置いてある部屋へと向かう]
[橋の下、みうみうと鳴く白い子猫に気づく。
少し困った顔をして]
ごめんね、わたしも居候だから、拾ってはあげられないんだ。
[ごめんね、ともう一度言って、ゆっくりとその場を離れていった**]
[青々と茂る木の一本、決して太くはない枝に腰掛ける少年が一人。
枝は撓みもせず、葉は揺れもしない]
よく、晴れてる。
[木々の合間に覗く青い空を仰ぐ。
口をゆっくりと開いて、ぽつん、と言葉を落とした。
ざわめく木の葉や小鳥達の囀りとは異なる、おと]
そろそろ出かけねばならんな。
[若い見かけと声とは裏腹の少々年寄りじみた口調で零す。
過疎の村でよくある現象はこの村にも起きつつあった。老人が普通と比べて多いのだ。そのため、訪問診療の必要性も高く]
こう暑いと、少し躊躇ってもしまうがね。
必要とあらば仕方あるまい。
―神社―
こんにちは〜、
今日も良い御天気ですね。
[境内を掃き清めている神主に挨拶を送る。
鈴緒を握って不器用に揺らせば、やかましく響き渡る。
二拝二拍手一拝。
これが、日課だった。]
終わったー。夏休みだぜ!
[思いっきり背を伸ばす]
夏休みの諸注意など受けながら書いていたハガキを満足そうにみながら
うん・・・リクエストOK
[にやりと笑う]
えぇ、はい……はい。すみません。
また連絡します。
[はぁ……と、大きく息をつくと受話器を置いて]
母さーん、母さーん。……母上様ー!
風邪薬とかって無かった?
[奥の部屋に向かって、かすれた声をあげた]
[鳴り出した黒電話に応じ、二言三言]
集会場、坂の上になきゃいいのに。
[ボールペンを缶製のペン立てに投げ入れ、ふと、後ろを振り向いた。
脱いだエプロンを椅子の背もたれに掛け、戸締りをして電気を消す。
また振り向いて暗くなった室内を見つめて、無意識に腕をさすった]
いやいやいやいや。
[顔を引き攣らせて、店を施錠し終えると、集会場へと向かい出す]
確か、あの山だよね……崩すのって。
[村内会議に出席していた父親がそんなことを言ってた気がする。
アン自身は村に何ができるのも反対とか――
有体に言えば意見そのものがない。
ただ、山が崩されれば、麓にある『それ』までなくなってしまうのは間違いなかった]
寂しいな。
[それは思い出の場所がなくなることに対する正直な*心情だった*]
え?薬、無いの?
……結城センセのトコ行って来いって、アンタ。
外は暑いよ。辿りつくまでに俺、死んじゃうよ。
[ブツブツ言いながらも、保険証を用意する]
はい?帰りに集会所へ寄って来いって?なんで?
……会合があるからって……。だから、俺は熱があるって。
[抗議の声をあげようとするが、母親は取り合わない]
鬼婆め……。
[素振りを止めて、手拭いで汗を拭います]
……確か今日は会議の日か。
ちっ、謹慎中じゃなければ。あいつら一人残らずぶっ叩いてやるのによ。
[忌々しそうに舌打ちして、森から山へ続く道を歩いていきます]
……微妙な時間だよな。先生、居るんだろうか。
[時計を見つつ独りごつ]
このまま行き倒れたら、鬼婆の枕元に立ってやる。
[フラフラした足取りで、診療所に*向かった*]
[フォークギターを肩に抱えて神社へ]
[丁度木陰の階段に腰掛けて、チューニングをはじめる]
えっと たしか こんなんだったかな
[昨晩のラジオで聞いたローリングストーンズの曲を思い出しながら弾いてみる。]
んっと ここのコードがわかんねーな。やっぱりカセットに取らなきゃ。
[聞き覚えた曲を必死に何度も弾いている]
……ああ。
暑い、な……
この歳になるともう、応えるものだな。
[外に出れば、燦々と降り注ぐ日光に、溜息がちに零す。ゆっくりと歩いていき――丁度、グリタと鉢合わせる事になるのかも*しれない*]
そうでしたねえ〜。
今日は集会で、ええ。
[神主と世間話を交わしている。]
え、ニュータウン化に賛成か反対か?ですか、
いやですよお、あたしみたいなおバカに聞かれても…
[えへらと笑み、そこで微かに身を震わせる。]
[何かの影と、りいん――と鳴る鈴の音を、感じた気が、した。]
あ、写真屋さん!こんにちわあ。
ちょうどよかったわ。
あとで写真屋さんへ行こうと思ってたんですよ。
頼んでいた現像、もうできました?
[神主に会釈をしてから、
かけられた声の方に歩み寄り、微笑んでたずねた。]
[道を歩いていると、二人の娘が話しているのが見えます]
あれは、萩原の所の娘と……余所者か。
[一瞬、眼光が鋭さを増します。そのまま脇を通り過ぎようとしました]
[少女の気後れを気にした様子もなくにこにこと]
学校の帰り? 今日も暑いわね。
ところで……、
[スッと橋の下を指差し]
あなた、猫は好き?
[指した先には、箱に入れられた白い子猫]
―神社への道―
[空を見上げながら歩くいつもの道。
神社に近づけば、こころなしか風が冷たくなった気がした。]
神様は……怒るのかな。
[雷は雷様が怒った証。
ここの神様も怒れば何かするのだろうか。]
雨雲は遠い…かな…。
つまんないな。
[小さく溜息をついた。]
……ああ。
[かけられた声に、表情を変えぬまま首を小さく縦に動かします]
何をしている?
[足を止めて覗き込むと、段ボールの中の白い塊が見えました]
[神社の階段を上れば人影が見える。
同じ日陰にいれば、自分にも影が落ちる。
いつもと同じように見る。]
――――――…。
[流行のフォークだったか。
興味がないからかよくは知らないが。
冷めた目でその姿を見上げた。]
甘い桃、素敵。
[しばしうっとりした表情]
……うん、捨て猫みたいなんだけど、
拾ってあげられないから困っちゃって……。
[ふと、鋭い視線を感じて振り返る。
少女は彼を『よしのさん』と呼んだ]
こんにちは。
ねぇ、あなた、猫は好き?
[少女にしたのと同じ問い掛けを青年に。
彼の問いには、それで答えになっただろうか]
[どこからか響いてくるフォークギターの音色。]
[写真屋の言葉には]
ああ、いえ…そこまでお手を
わずらわせるわけにはいきませんからっ
うちの可愛いコたちの写真を、いつもありがとうございます。
あとでお店まで取りにいかせてもらいますねぇ。
…写真屋さんも、これから集会場へ?
[しばらくストーンズの新しい曲を弾いていたがつかれてきて・・・
何の気なしにCMソングで流行ったどこまでもいこうをギターで弾いてみる。
と 階段下から見知った少女がこちらを見上げていた]
よぉ
[手をとめて 挨拶をした]
[空彦の注意が猫に移るとほっとしたように段ボールに寄ってしゃがみ込む。
手を伸ばしても、子猫に怯えるそぶりは無い。]
捨て猫だったら、連れて帰った方が良いんだけど……野良だったら、この子のお母さんが困るよね。
[母猫の姿を探すように辺りを見回した。]
別に好きでも嫌いでもない。
鶏や豚の方が好みだ。
段ポールに入っているなら、野良ということもあるまい。
[哀れな、と無表情のままつぶやきました]
………ナニ、してんの、それ。
[見上げたまま言った。
興味はないが。]
―――――…。
[それから視線を落として。
溜息をついた。]
[お母さんが、という少女に頷くも]
やっぱりそうだよね。困った。
[青年の現実的な意見に眉を下げる。
少女の隣にしゃがみ込み、子猫の額を指先で撫でて]
あなたに蛍川の御縁がありますように。
[小さく呟いた]
なんか、食べ物の好みみたいに聞こえる……。
[しゃがんだまま、ジト目で空彦を見上げた。]
じゃあ、ばあちゃんに聞いてみてうちの子にしようかな。
もし駄目っていわれても、集会場になら誰か貰ってくれる人が居るよね。
[そう言って、注意深く段ボールを持ち上げた。]
何もできぬなら、無闇に近づかぬ方が良い。それが互いの為だ。
[余所者に告げた後、萩原に向けられた一言には触れぬまま]
必要なら言え。
知り合いに声をかける程度のことはしてやる。
[少女が段ボールを持ち上げると、ホッとしたような表情で立ち上がる]
ありがとう。
あなたにも蛍川の御縁がありますように。
[少女に微笑みながら言って。
そして青年を振り返り]
あなたもありがとう。
聞いてわかんだろう?
ストーンズだぜ
[得意げに ジャーンとギターを鳴らしてポーズを決めてみせる]
[相手が興味がないそぶりなら]
チィーッ 伝説のキース・リチャードなんだぜ
[頭を掻いた]
まあ、知らないならいいや・・・
[と頭上で響く蝉時雨]
ああ・・・五月蠅いな
[そう呟くと ギターをしまい 階段を下りていく。ニキとすれ違い様]
そういえば・・祭り・・・雨降るか?
誰かが言ってたけど・・・お前天気みるの上手いんだろう?
[他愛の無い会話を交わす。]
すとーん…、りちゃ…?
[そういえば雑音の混じったラジオからそんな言葉が聞こえた気がする。
鮮明に覚えていないのはきっと興味がないからだろう。]
―――――…煩い、ね…いろいろと。
[視線を落としたまま、少しだけ笑って。
もっとも目は笑っていなかったのだけれど。]
雨は遠いよ。
でも…夏の空は気まぐれだから。
どこかの誰かと一緒で、さ。
[空を見上げて言った。]
[一言三言当たり障りの無い会話をすると階段を降りた。]
-神社の近くの雑貨屋-
おばちゃん ソーダーアイス くださーい
[雑貨屋の前の赤いポストにリクエストハガキを*投函した*]
―――――…。
[階段を降りていく姿を静かに眺めて。
それから階段に座り込む。
ぼろぼろの鞄。
破られた理科の教科書を大事そうに開く。]
―――――…。
あの雲は…晴れの証。
今日の雲模様は快晴。
傘の心配はいらないでしょう。
[ラジオで聞いたそれを真似て紡ぐ。]
でも足を止めて、話しを聞いてくれた。
関わろうとしてくれた。
[不機嫌そうな表情に返すのは微笑み]
蛍川はね、御縁を祈る川。
昔、ある男女が、蛍の光に愛を誓った川なんだ。
[二人と一匹の問いに、笑いながら川を眺めて答えた]
――――――……。
[家に帰ったところで、壊れたラジオがノイズ交じりに天気を教えてくれるだけだけど。
それが楽しみであり、それしか楽しみないのであり。
学校へ通うのもいい大学に入って予報士になるためだから。]
――――――…。
[蝉時雨降る中、しばらく空を*見上げた。*]
たまたま通りかかっただけだ。
[向けられた微笑に、調子が狂うとばかりに舌を打ちます]
……それで、その男女はどうなった?
だいたい、どうしてそんなことを知っている?
[ギターの演奏に変わり、
いつしか流れていたのは、蝉時雨。
止まってしまった音色が気になり、
しばらくしてから、ぶらぶらと歩み始め、]
あ、立木さん……
[見知った顔の方へ、おずおず頭を下げた。*]
通り掛かっても、見ないふりをする人だっている。
[微笑んだまま、視線を揺らめかす]
二人は、永遠の愛を、手に入れたよ。……ずっと、一緒。
[そう言って、空を見上げる]
……少し前まで、村の人ならみんな知ってた話。
今は多くの人が、忘れてしまった話。
そうか。
[一言漏らすと、倣うように空を見上げます]
……だが。永遠なんて、幻想だ。
村の人の記憶と同じ。この村だって、変わっていく。
[意地悪な言葉を、真っ直ぐな彼女に抵抗するかのように紡ぎました]
変わっていくことに、抗うことはできない。
でもそれなら何故、人は願うの?
それが大切なものだからではなかったの?
[視線を空から移し、青年をじっと見つめる。
そして静かに視線を外し]
私は、
[苦しげに何か言いかけて、声をつまらせて]
わかった風な口をきくな……願って、それが適うならばっ
[謹慎中の青年は悔しそうに言い放った後、言葉を止めます。大きく息を吸って]
すまん。ただの八つ当たりだ。
……どうした?
[自嘲するように笑い、少女の様子を見ます]
[青年の大声にびくりと肩を揺らし。
謝罪には小さく首を振って]
……叶わないとしても、願わずにいられない想いはあるよ。
[俯いたまま呟いて]
今日はありがとう。またね。
[無理矢理に笑顔を作って手を振って、静かにその場を立ち去った**]
[少女が立ち去る様子を見送ります。イマリがいれば、気まずそうな表情を見せたでしょう。別れの言葉もなく、足早に山の上へと歩いていきます]
……御縁だの願いだの、弱き者の妄想にすぎん。何の役にも立たん。
大切なものを護るのに頼れるのは、己の力だ。
[縋るように、腰に下げた木刀を握り締めました**]
─職員室─
[生徒達を見送って、職員室の自分の席に戻る]
え──はい。伺うつもりです。
私みたいなのが、何かを言って良いのか迷うのですが…。
[集会について尋ねる同僚に、困ったような顔をする]
お先に失礼します。
[メタルフレームのメガネを直し、黒い大きな鞄を手に、麦わら帽子を被ると、職員室から出た]
─校庭─
[校庭の片隅に置かれた百葉箱をそっと開いた]
さすが。
[備え付けられた藁半紙に、温度と湿度がきちんと記されているのに、笑みを浮かべる。
静かに百葉箱を閉じて駐輪場へ]
─村の中の道─
[いかつい自転車に長いスカートをひらめかせ、時折出会う人に『こんにちは』と挨拶をしながら集会場に向かう。
帽子の下の表情はやや固い。
坂の上にある集会場。
最後は、自転車を押しながら到着]
いいお天気ね。
[片隅に自転車を止めると、麦わら帽子を外し胸元に抱え、まぶしそうに太陽を見上げた]
─集会場─
失礼致します。
[老人達と中年たちにおどおどと挨拶をして、その中に自分と同年代の若い姿を見つけて、ほっとしたような顔をする]
『ネギヤさん、今日も熱弁をふるってる』
[壁に掛かる時計を見上げれば、まだ開始前だというのに、ネギヤは周囲の者へ積極的に話していた──お饅頭を食べながら]
[居心地が悪そうに隅に腰掛けていたが、何かの拍子に意見を聞かれた]
あの…。
私は、家から学校までの間に、森や茂みなど暗いところも多く、クラブ活動で帰りが遅くなる子が安全とは言えないと思います。
だから、ネギヤさんのおっしゃるとおり、整備いただいて、街灯のある、綺麗な村になるのは、良いことだと思うのです。
それに…最近、神隠しなどと騒がれていて、それで子供達が不安がりはしないかと、とても心配です。
[途切れがちに説明を終える]
いえ、あの…すいません。
[ゆっくりと頭を下げた。
そうして、麦わら帽子の縁をぎゅっと握り*俯いている*]
[語らうふたりの女性を遠巻きに見ていると、耳に届くギターの音色。
居眠り猫が起きるに似た態で頬杖を外して伸びをし、木から木へ飛び移る。最後は鳥居の上に乗った。
辿り着く頃には旋律は止まり、代わりに少年少女の声がする]
天は気まぐれ、
色んな顔を持つ。
夏の雨夜にはお気をつけ。
[うたを諳じるように囁いた。
蝉時雨に紛れることはなく、少女に聞こえることもない。
大気に溶け込んでいく。
音も色も、影のない姿も。
後には湿り気と熱を帯びた空気が残った**]
[一人、山の上から、曇り空と眼下に広がる景色を眺めています]
時代に取り残されれば、待ち行くは滅びの運命のみよ。
……伝統だの崇りだのと、下らん話。
[木刀を振ると、空を切る音が*響きます*]
[集会所では今日もまた。
大人たちがいろいろと相談しているのだろう。]
テレビ…欲しいよね…。
この村だとネギヤさんのとこ1台ぐらいなもんだし…。
きっと…天気をテレビで予報する時代が来ると思う…。
[教科書を開いたまま。]
ぎょえー。閉まってる!往診中……!?
[ユウキとすれ違えず、診療所にたどりついてしまっていた]
し、死ぬ。絶対死ぬ。
[ぜぇぜえと荒い息をつきつつ]
集会所……行ってみるかな……。先生も、もしかしたらいるかも。
[日の陰り始めた道をとぼとぼと歩く。
行くべき場所は特にない。集会場にも用事はない]
……ん?
[診療所前で騒いでいる男性を見つけて]
具合悪いのかな。
[傍目にはなんだか元気そうだが、男性の顔色は悪いように見える。
声をかけるか迷っているうちに、男性はどこかへ行ってしまった]
きゃあっ!
[やってくるなり倒れたグリタを見て、悲鳴を上げる]
…。
[集会場の人々は動じない。
ネギヤは、饅頭を食べながら熱弁をふるっている]
婦人会の…ええと。
[いつもてきぱきと働いている女性の姿は見えず]
だいじょうぶですか?
[おずおずとグリタに近づいていく]
あのー…?
[グリタの返事はなかった]
息は有りますよね。よかった。脈もあるし…熱があるんですね。
『今日は結城先生が来るぞ』
ウミさんありがとうございます。
よかったですね。グ…グリコさん…何か違う。
確か…変わったお名前の編集者さん。
[ハンカチでグリタの額に浮かぶ汗を拭き、麦藁帽子で扇ぎながら思案顔]
[木刀を振り、花を愛で、木の上に登ったりして、やがて大きな伸びをします]
こうしていても、もどかしさが募るばかりだ。
……まだ会議は続いてるのだろうか。
[山を下り、集会場へと続く道を歩いていきます]
[2人がかりとはいえ女手ではやはり辛いものがあり、やっとの思いでグリタを縁側へと運びこんだ。
できるだけ丁寧に体を下ろし、横たえる]
……ふう。これでよしと。
あとは……冷たいおしぼりか何か持ってきた方がいいんでしょうか?
[グリタが倒れた理由は知らないが、熱射病か何かだと思ってザクロに尋ねる]
―神社階段―
放課後なのにお勉強?熱心ねえ。
[咲子の手元の教科書を見、口を開けた。
彼女を追い越し数段下まで下りると、上空を見上げる。]
ねえ、知ってる?
こんぺいとうの降る晩には、神隠しが起きるんですって。
そんな話を、村のお年寄りが語ってくれる。
うーん、空から金平糖が降ってくるのかしらね〜……
[見上げたまま、語りかけのような独り言のようなのを大真面目に言った。]
―――――…。
[挨拶をされると教科書で口元を隠すようにして視線だけで返事する。]
――――こんぺいとう…?
みぞれか何かじゃない?
……神隠しだなんて…そんなの人為的な現象でしかない…。
[教科書を膝へと戻し、視線を外しながら。
話かけられた相手へと返した。]
[何かいおうと口を開いたけれど、意味のある言葉は出て来なかった。
余所者の娘とは逆の方向へ遠ざかって行く空彦にも何も言えず見送って、手元の猫に微笑む。]
大人は、難しい話がいっぱいだね。
あたしはただ、美味しいものが食べれて、皆と楽しく過ごせたらそれで良いんだけどなぁ……。
昔は皆、そうだったのになぁ……。
[呟く声がわずかに重くなるのを感じて、勢い付けて歩き出した。]
ん、とりあえず美味しいもの探しにいこっか。
[集会所へと向かう道。神社の前の階段に人影が見えます]
……?
[速度を緩めて目を凝らすと、どうやら教科書を広げた少女と主婦のようです]
―神社階段―
みぞれね!なるほど。そうゆう比喩かあ。
[ひとつ、うなずいた。]
えへへ、神隠しとみえて、
実は消えた人はどこかに売り飛ばされていたり、
バラバラにされちゃってたり、挙句には[輸入した]だったりするのね。
……でも、ほんとうにほんとうの神隠しだったら、
ちょっと、面白いと思わない?
[こちらも視線を合わせぬまま、つっかけの踵の音を立てて、また一段、下りた。]
[二件の家を回り終えてから、集会所に向けて歩き始めた。グリタが留守中の診療所を訪れ、また先に集会所へ行っているなどとは知らず]
ニュータウン化計画に……
祟り、か。
[集められる理由について、思い出すように呟き]
[日陰に座り込んでみたが、日陰でも曇り空でも暑いものは暑い]
先生もまだ集会場だろうしなぁ。
[先生、とは村外れの老博士のこと。
あの家の書庫はひんやりしていて気持ちいい]
……甘くて冷たいの食べたい。
[そう呟くと、ふらふらと歩きだした]
[程無くして、集会所に辿り着くと]
今晩は。
お邪魔します。
[入ってすぐの場所で立ち止まり、中にいる面々に向けて挨拶した]
[神社前、どこか和んだ雰囲気の二人から視線を逸らし、そのまま集会所へと向かいます。集会所の入口で、青年団の仲間に挨拶]
わかってる。邪魔はしない。
ちょっと聞きたいことがあるだけだ。
[集会所の縁側にも人がいるようです。そちらへ視線を投げてから、熱弁中のネギヤを見やります]
[集会所に向かいながら、神社のそばを通る。
流れてくるギターの音に引かれて、そちらを向いた]
開発しちまえば、この辺りもどうなるんかねえ。
…神さんくらいは残しとかんと、バチあたりそうだけどなあ。
[軽く頭を下げて、集会所に向かう]
……輸入…。
それは…さすがに突飛すぎるでしょ…。
[視線を外したまま立ち上がる。]
ニュータウン化、反対なの?
それとも神隠しが見たいの?
[階段を降りて追い越してから。
はじめて視線を合わせた。]
[集会所の入口付近、結城先生や雑貨屋に会えば、軽く頭を下げます]
……大分激しくやってるようだな。
[だんだんと熱を帯び始めた会議の様子を、じっと見詰めています。ニュータウン建設に、誰が反対派で、誰が賛成派なのかをしっかりと見極めるように]
[ニキに声をかけるエビコに近づき]
日射病に気をつけた方がいいよ。
[言って、背後を見た。視界に入るのは鳥居。
急いで階段を降りて行くと、神社の敷地を出た所で急に暑さが感じられた]
はぁ……。
[切れた息を整える。
胸元を汗が伝うのが感じられた]
ソーダアイスくださいな。
[神社前の店でアイスを買い求めるも、いましがた最後のひとつが売れたところらしい]
……何味なら残ってます?
[アイスならなんでもいいです、というと何故かみそアイスを渡された]
……。
[みそアイスを手に途方にくれる]
[途中の店で牛乳を買い、神社へと向かう。
神社へと続く石段で、見知った顔を見かければ、笑顔で段ボールのなかの子猫を見せた。
彼らといくらか言葉を交わし、集会所へとたどり着く。
学生服を着た娘にはさほど興味を示さず議論を進める大人達を横目に、給湯室から欠けた皿を調達した。]
[集会所にたどり着けば、ちょうど目の前にお医者の先生が入って行くのが見えた。
そのままついていくように中に入ろうとすれば、青年団の若いのもやってきたよう>>107で、軽く会釈を返した]
[中に入れば、ネギヤを初めとして、会議が盛り上がってる様子。
面倒なのは苦手だなとばかり、隅の方で眺めている。
周りを振り向けば、会議の様子をじっと見つめているヨシアキの姿が目に入った]
若けぇのに真面目だねぇ。
[軽く呟いた]
―集会場―
こんにちは。遅くなってすみません。
[視界の隅に入った縁側に、ザクロの後ろ姿が見えた]
あ、石木先生。
この前の林間学校の写真ですけど――。
[と、倒れているグリタに気付いて顔色を落とす]
永嶋さん……?
ど、どうしたんですか?
[アンの後ろから、遠巻きに様子を伺っている]
反対……?
[初めて咲子の顔をまともにみる。
目をぱちくりさせた。]
んー、よくわからないけどぉ、
どちらかといえば賛成かしら……
ニュータウン化すれば安全で綺麗になりそう。
え……倒れた人が?
グリタさんが。
今は休んでいるのですね? わかりました。
[近くにいた一人にそう教えてもらい、グリタが寝ているらしい方に向かった。賑やかな人々からは少し離れたところを歩き]
今日は。
少し良いかね。
[彼がいるところまで来ると、周囲の女性達にそう声をかけ、彼の傍らにしゃがみ込んで]
輸出や輸入になっちゃう神隠しは…いやあねえ。
こんぺいとうの方が夢があるわ。
[答えにならない答えを返して、
ほんの少し表情を変えた。]
立木さんは、ニュータウン化に興味あるの?
[給湯室から覗き見ると、幼い頃から見知った大人達が幾人も見える。
知らない顔は殆どない。この村で生まれ育っていればそんなものだ。]
永嶋さんどうかしたのかなー?
夏バテ……? 酔っぱらい? それとも喧嘩?
[倒れている男を心配そうに、でも面白そうに見て、その回りにも視線を巡らせた。]
あ、ザクロ先生も来てる。
[先ほど学校で挨拶を交わした教師の姿を見つけ、眼で笑う。
祖母にも手を振ると、集会所の外へと向かった。]
[みそアイスを舐めながら、神社の石段の上、集会場があるだろう辺りを見上げる]
まだ話し合いしてるのかな。
[ぼんやりと呟く]
やっぱり決まっちゃうのかな。
[通り過ぎた悦子には目を合わせることなく。
すぐに恵美子からも視線をそらした。]
神隠しって…じじいとかが言ってる話でしょ。
ニュータウン化計画反対派の。
頭悪いよ…、ホント。
時代は流れているのに…。
[安全で綺麗は己にとってはどうでもよいが。]
……わたしにはあまり話かけないほうがいいよ。
じゃあね。
[そう言って空を見上げながら階段を降り始めた。]
[風通しの良い軒下、集会所入り口の石段に座り込み、買って来た牛乳の口を開ける。
少しぬるくなった牛乳を皿に開けると、子猫に差し出した。
と、思い出したように集会所の窓に駆け寄り、なかへと声をかける。]
永嶋さん、看病が必要ならあたし見てるよー。
それとも家の人呼んで来ようか?
夏バテ? 飲み過ぎ?
[喧嘩?は何となく言えずに室内を覗き込む。
明るい外に眼が慣れていたから、室内は酷く暗く見えた。]
[やがて大きな音を立てて立ち上がった老人が、祟りを恐れぬ不信人者とネギヤを糾弾し、怒号が飛び始めます]
熱くなりすぎだっての。
……やれやれ。
[かしーん、と木刀が床を叩く大きな音が、集会場に響きます。会議の声は静まり、視線が集まりました]
いよう。いい加減喉も渇いただろう。
あっちで何かあったみてえだし、話し合いは一時中断しちゃどうだい?
[縁側の方に集まった一団を顎で指し示します]
[ヨシアキの問い>>117が聞こえれば、少しだけ真面目な表情になる]
わりぃ、茶化して悪かったな。
…確かにな。自分の村のことだし、真面目に考えるべきなんだよな。
俺なんかは、ニュータウンできれば俺んとこの店も客増えるだろーし、賛成でいいんじゃねーかと思ってたんだけどな、もう少し真面目に考えてみるかなぁ。
[髭をぽりぽりと掻いて、返事を返していたが。
会議は紛糾していっているようで、どうしたものか思案している]
[最後のソーダアイスを口に咥えながら]
なんだか 今日は 集会所に人が集まってる様子だね
[店のおばちゃんと話しをする]
ああ・・・今日は例のニュータウン計画の話し合いか、そんなこと親父もいっていたなぁ
[道を行く人の顔をそれとなく眺めている]
え、と。
[あちらこちらと視線を泳がせていたが、ユウキがグリタを脱がせているのが視界に入ると、急いで立ち上がった]
な、何事ですかね!
[室内へと移動して行く]
ネギヤさん、何かありました?
大きな音がしましたけど。
[>>131気づけば自分の後から店に入りミソアイスを手に出てきた少女]
・・・すげえ 通だなぁ
[ぼそりとつぶやく。独り言なのか自分に話しかけているのかわからないが]
便利になるのはいいな・・・。
レコードや雑誌を隣町まで買いに行かなくてすむし・・・。
でも 体制に飲み込まれるのはいけないんだ!木を倒すのはよくない!ラブアンドピースなんだ
[わかったような判らないような事を口にする。]
――――――…。
[最後に少しだけ立ち止まり。
声をかけるという声に分かりやすく溜息をついてから階段を降りた。]
別にテレビがただ見たいわけじゃない…。
[集会所に向かう方とは別の道を歩き。
そして雑貨屋へとたどり着く。]
味噌と醤油のハーフ。
[と、注文する。
怪訝な顔をされたが。
それは味に対してなのか。]
―――――――…。
[己に対してなのか。]
しかし・・・どうなんだろうねぇ。
今年のお祭りは無事にやれるんかなぁ
開発賛成派と反対派に村が分かれちゃって、雰囲気悪いしなぁ。
[本人はどちらでもない派らしく人事のようにいう]
んでさ、あんた その味噌アイスって美味いの?
俺生まれてこのかた それだけは食った事無いんだけど・・・
[白いワンピースの少女に聞いた。]
あんたも、あんたも。見てみろよ、この場所を。随分と枯れ果ててるじゃねえか。
このまま村が老いて、弱って死んでいくのをただ黙って眺めてるつもりなんかい?
祟りだの何だのって、そんな目に見えねえもんに縛られてどうすんだ?
今ならまだ間に合う。他の村に先駆けてやらなきゃ、人は他に行っちまうぜ。
あんたら、この村が好きなんじゃねえのか?だったら、今後村がどうあるべきか、頭冷やして冷静に考えてみたらどうだい?
[しんと静かになった集会所に、大きな声を響かせました]
──?
[不意に翳った視界に、空を見上げる]
雨かしら?
[先ほどまでの晴天が嘘のように、黒い雲が覆っていた]
まるで、夜みたい…。
[所々から非難めいた視線を受ければ、そちらを睨みつけます。やがて集会所で会議が休憩になれば、ネギヤへとそっと近づいて行きます]
ああ、すまねえ。
開発反対派の名簿みたいなのがあったら、見せてくれないか。
……何もしやしねえよ。後でちょいちょいっと挨拶とお願いをしに行くだけだ。
俺は平和主義者なんだぜ。見た目通りのな。
[ネギヤと小声で内緒話をしながら、外へと目を向けると黒い雨雲が視界に入りました]
[空彦の声が、雷のように響いて聞こえた。
ぽたり。地面に黒い染みが広がるのと、教師の声が雨と問うのとどちらが早かっただろう。
怯えたように傍らの安子に身を寄せる。]
―集会場・軒下―
[議論にはさほど興味はなかった。
さきほど神社で見せてもらった、ダンボールの中の子猫をしきりに眺めている。
触りたくてうずうずしていたが、我慢した。
依真里が甲斐甲斐しく世話を焼いているので、殆どすることもなく。]
永嶋さんグロッキーなの…?夏バテ?
[ぽやんと首をかしげたところで、
大きな主張が聞こえてきて、身を竦ませた。]
お祭りか……。
ギスギスしたお祭りは嫌だな。村の人が、1番楽しそうに笑う日なのに。
[またぼんやりと呟いて]
……食べてみる?
[青年にみそアイスを差し出しました]
『所でこれは誰がやったのかね?』
[ネギヤは懐から一枚の紙を取り出して、それをひらひらと住民達に見せつける]
“欠夜来の頃に夢を見よう
こっちにおいで”
何ですか、それ?
[部屋の隅から尋ねる。
またあの違和感に襲われて、腕をさすった]
[>>150ロック魂といわれてつい乗ってしまい]
そう!体制反対!成田しかり・・・なんでもかんでも開発と名前をつければ押し通すんだ。
[調子に乗って声を上げるが]
でも・・・結局俺達の声なんてだれも 拾い上げちゃくれないんだよなぁ
・・・とにかく 俺にとっては祭りの方が重要問題・・・かな。
って?君はどこの子?
[見知らぬ少女を訝しげに見つめた]
今度、黒酢ソフト置いてよ。
いつか流行るから。
[ワンピースの少女の姿が見えて。
隠れるように物陰でアイスを食べ始めた。]
見てもいいですか?
[ネギヤはいつものよくわからない笑顔を浮かべたままだ。
恐る恐る手を伸ばして、紙に触れる]
「かくよぎ」ですかね。
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