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では、今は。
意味がある―――そういう事、ですわ?
[沈んだ瞳を眇めた目でじっと見る。
上げられた指の背を、そっと噛んで]
人狼の弱点、等は分かりませんか?
…、そう、残念ですわ。
[ウルスラの返答に静かに返した後
ゆるゆると手を下ろし――
業を煮やして居間から出ていくユノラフの背
彼の「見極める力」は次はいつ使えるのだろうと
その先に想いを馳せた*]
[投票箱]
[名前を書いた紙が入れられていく。
その様をじっと見て―――
自分の分も含めた全てが集まれば、
ゆっくりと歩み寄った]
この、投票は。
処刑者を決める―――と、
そういうもの、なのですわね。
人が生きるための暴力。
きっと、それは…
[紡ぐ言葉は語尾を消し。
暫し目を伏せてから、部屋へと戻るのだった*]
[それから茶でも淹れようかと台所へ向かいかけ
ヴァルテリの姿を見つけて歩み寄る]
あの、また、誰か…?
[はっきりとした声で問いながら]
そう、ですか。
…お辛い事を、ありがとうございます。
マティアス様は、
――――あ、
[部屋へと視線をゆるりと向けてから、
不意に、小さく短く、声を、漏らして。
そぅっと壊れた扉へと近寄ると
その壊れ口に指を這わせた]
かわいそう、でも、
人狼の可能性はあるのですわ。
だから…
[ヴァルテリの言葉に、頭を横に振ってから
続いた問いにはゆるやかに手を背の後ろに]
いえ、何でもありませんわ。
派手に壊れているな、と、思っただけですわ。
[言いながら壊れた扉を背にするように
じわりと立ち位置をズラした]
[マティアスの寝ていた部屋の壊れた扉
その割れた角にこびりついたものを
細い指先で剥がして握り込む]
…暖かいお茶でも、淹れますわ。
ね、皆様も。
[涙を流すユノラフを始め
マティアスの死に心痛める面々を見渡して。
出来るだけ穏やかな声を、向けた]
[マティアスの部屋を去る前、
叶うならばウルスラの肩を一度、撫で
それから調理場へと向かう
薬缶にたっぷりのお湯を沸かしながら
流し台に洗われた果物ナイフを見る]
…処刑、なんて。
ほんとうに…
[ポツリ、落としてから。
茶葉の入った缶を取り出して
ティーポットへと入れる]
[湯を落としてから、棚へと手を伸ばしていると
掛けられた声に、顔を、向けた。
困った風に眉尻を下ろして、頷いた]
ひとを、殺すのですもの。
例えその相手が誰であれ―――、
ここを、無事に出たって。
引き摺ってしまいそうですから…
大義のある殺人、が、
わたくしは…おそろしいのです。
[俯く様子は殊更悲しげな音色を落とす]
[ニルスの言葉にゆるりと頭を傾げる。
それから、嗚呼、と呟いて]
扉が、壊れていましたでしょう?
あれは昨日からではなかったと気がして。
何か参考になるものが無いかと、
わたくしなりに調べておりました。
何も、わかりませんでしたけれど…、
っウルスラ様、
[居間を目指して歩いていく彼女を見て
伸ばした手指の先が、
ニルスの服の裾に不安げに触れた]
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