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[校庭を歩いていくハーヴェイとセシリアの背中をぼんやりと眺め、手紙を開く]
<<見習い看護婦 ニーナ>>は…。
[小さく口に出して、くすりと笑った]
[手紙の中に織り込まれたニーナのアーヴァインへのちょっとした悪戯レポートが綴られている]
こんなことも、ちょっとした事件だったんだな。
[窓辺に寄りかかって、懐かしい景色を眺めやる]
[しばらくクラスメートがじゃれある姿を眺めていたが、突然]
!!!!
もしこれが本当のタイムスリップだったら大事件じゃない?
[ぱたぱたと鞄に駆け寄ると紙とペンとデジカメを取り出し、校舎の外へと*駆け出していった*]
…っくち!んぁ?
[ふるっと一度身震いして、顔を上げる。頭のあった場所には、シャーロットが持っていたものと同じ、しかし真新しい卒業アルバムが広げてあった]
寝てた?
[頬にはしっかりと赤い跡が残っている。冷えた体を擦ってはぁと息を吐く。白くなるまではいかないが、図書館独特のひんやりした空気と、なによりも今日は少し寒いようだった]
[広げたアルバムを閉じると小脇に抱えて、カウンターへ向かう。カウンター脇の図書カードが納められた場所からは、既に3年生のカードが消えていた。今は、懐かしい後輩たちの名前が並ぶ]
私たちは卒業しちゃったのかな。
図書カードどこにしまったっけ。
[卒業式の日に先生から渡されたはずなのだが、記憶にない]
結構がんばって読んでたんだけどなぁ。
どうがんばっても、1番にはなれないのよね。
[返却されたらしい本の中に懐かしい本を発見する。裏表紙を捲るとそこに書かれた名前に、僅かに笑みを浮かべた]
[ページを捲ってしまった本を読み始めてしまって、ふと気がつけば昇った日が窓から差し込んでいる]
…いい加減に着替えないと。
[立ち上がるとアルバムだけ手にとって、足早に合宿所へ向かう。一階を通り過ぎた時に水音が聞こえた。みんなもう起きてしまったのだろうか。扉を開けて、雑魚寝状態のクラスメートに目をまたたいて]
良い大人なのになぁ。
[人のことは言えないかと呟いて、音をたてないように気をつけながら鞄の中から着替えを取り出した]
[服と洗面用具を抱えて、そっと部屋を抜け出した。
部室連に備え付けられたシャワールームへと向かおうとして、
窓の外に人影があることに気がつくと、大きく手を振った]
シャーロットー?おっはよー!
[聞こえたかどうかは定かではない。
とりあえず、満足してシャワーを浴びに*部室連へ*]
[濡れた髪を拭きながらシャワー室から出ると、隣の男子用のシャワーが使われてる音がかすかに聞こえてた。変な体勢で寝たせいか、妙に疲れた体を軽く伸ばす]
そういえば、お腹空いた…。
[校舎が6年前のものだとすれば、そこに食べ物があるのは期待できないだろう。昨日ラッセルが買ってきたパンが残っているかもしれないと思うが、好奇心の方が先立って]
これはやっぱり雑貨屋よね。
レベッカさん、いるのかなー?
[いくら春休みといえども人気がなさ過ぎる気はしたが、
6年前のレベッカに会えるのを僅かに期待しながら雑貨屋に向かった]
[店が開いているにも関わらず、人の気配がまったくしないことに訝しげに眉をしかめる]
誰もいない?
ま、まさか、中でレベッカさんが倒れてるとか!?
[しかし6年後のレベッカに実際に合ってきたわけで…。首を捻っていると、店の外でにゃーと小さな声がした。反射的に振り返って、店を出るがそこには猫一匹おらず。ただ、無人の道が伸びていた]
ぷちっとホラー?
これは事件の香りだわ。
[ぐっと拳を握った...の頭からは、タイムスリップという異常現象が既に頭の隅に*追いやられていた*]
[まったく人のいない村の道を恐る恐る進む]
実は映画村でした、なんてオチじゃないわよね。
あ…。
[習慣、だろうか。やがてたどり着いたのは実家の前で]
不法侵入…?
[そんな言葉が脳をかすめながらも、扉に手をかける。キィ―、小さな音をたてて、家は...を迎えいれる。鍵はかかっていなかった]
こんな風に帰ってくるとは思わなかったな。
[6年ぶりの自室で独りごつ]
ん、みんなもお腹すいてるだろうし、何か持って帰るわよー!
[ふるりと、何かを振り払うように頭を横にふる。続けて、気合いをいれるように声をだして。無人の台所に侵入すると、冷蔵庫や棚から食料を調達した]
やだなー、なんか昨日までお母さんがいたみたい。
[食べなれたメニューを紙袋に放りこんで、闇に包まれる前に、元きた道を戻った]
[校門の辺りにつくと、校舎に明かりが灯っているのが目に入る]
あれに見えるは、調理室じゃないか♪
ってことは、もう誰かお料理作っちゃったのかもね。
ま、保存もきくしいっか。
[持ってきた紙袋を軽く揺らして]
[ひょこっと食堂に顔を出して]
ただいまー。
ああ、今日のお食事当番はクインジー君とニーナだったのね。
じゃー私、着替えてきちゃおっかな。
料理期待してる!
[ひらひらーと手を振れば、合宿所へ上がっていった]
[階段を登る途中にグレンとすれ違う]
おはー。
ってもう夜になっちゃうよ?
[くすくすと笑って]
クインジー君とニーナがご飯作ってくれてるみたい。
あ、そうだ。
昨日のグレン君の野菜も新鮮なうちに食べようね?
[思い出したようにつけたして。すぐ着替えてくるね、と言い残すと、合宿所へ入っていった]
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