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そうだね・・・
『サンタクロースは煙突に潜る直前、[順番をわざと飛ばした]ところが監視カメラに映っていた。そして、一見煙突の中で死んだように見えるサンタクロースは、鑑識によって[バルコニー]で死亡したことが明らかになった。
この屋敷には一年間、僕たち家族しかいなかった、なんてことは当然ありえない。だけど、自然に考えて、もっとも疑わしいのは・・・。
困り果てた僕は、近所で変人と評判の、しかしウデは確かな自称探偵にそうだんすることにした。彼は少し考えたのち、ぼそりとつぶやいた。
カギを握るのは[使い捨てカメラ]なのだそうだ。いったいどういうことなのだろう・・・?』
[みみずくは一度手紙のくっついた枝をくわえて飛び立って。
暫くしてまた戻ってきた。結構長い手紙だ。]
『自称探偵…実は事件記者なんだけどねこの人…はぼくにこう聞いた。
君は、去年弟に貸したものがあるんじゃないのかい?と
図星だった。
僕は去年、弟に冬休みの宿題に使うから貸して欲しいとせがまれて「あれ」を貸したのだ。
その答えを聞いた彼は、もうひとつ僕に聞いた。
弟くんは、サンタクロースを今でもいると信じているのかい?と。
その問いに、僕は首を振ってから答えた。
「サンタクロースなんてもういない」と泣きながら部屋に篭もっていた時期があった、と。
確か…去年のクリスマスから数日間の間だったかな。』
[手紙にはさらに続きがあった。]
『そして、更に自称探偵の彼は僕に聞いた。
去年、君は煙突の中で何かしようとしていたんじゃないかな?と。
僕は頷いた。そう。今思ってみれば、サンタクロースを殺したのはある意味僕だったのかもしれない。
全ての答えを聞いた彼は、僕にこう言った。
サンタクロースに殺意を抱く人って、どんな人だろうね?と。』
[まだまだ手紙は続く。]
『この事件の顛末を語るには、去年のクリスマスイブまで遡らないといけない。
去年のクリスマスイブとクリスマスの日。僕は煙突の中で使い捨てカメラを手に、火を消した煙突の中に潜んでいた。
サンタクロースを撮影するために。
僕はサンタクロースはいるんだと信じていた。けれど同級生は皆、いるはずがないと大笑いしたから。
だったら、サンタクロースがいるという証拠写真を撮ってやろうじゃないか、と。
そう、目の前の自称探偵さんから誕生日プレゼントとしてもらった使い捨てカメラで。
結局、煙突から侵入するサンタクロースとの邂逅は叶わなかったのだが。
そういえば、思い出したことがある。
何故かクリスマスの次の日から数日間。
家の外には出るなと両親からきつく言い聞かせられていたっけ。
弟の部屋のバルコニー掃除がどうこうとよくわからないことを言っていたが。』
[そして最後の一枚。]
『…やはりそういうことなのだろう。
僕も薄々気付いていたのだ。
そもそも凶器が弟に工作用として貸していた折りたたみナイフだったということ。
「サンタクロースはもういない」と泣きながら部屋に篭もっていた弟。
雪が積もっているだけのはずなのに何故か掃除しなければならなかったバルコニー。
僕は自称探偵の彼に問うた。
「サンタクロースって、殺したら罪に問われるんですか?」と。
─サンタクロース殺人事件・解決編 終─』
[みみずくは翼をばっさばっさ。
ばっさばっさ。
何故か得意げな様子。こんな長い手紙を届けることが出来るのは自分だけだぞと主張したいのかもしれない。]
『時はバブル時代。空前の好景気に沸く世間とは裏腹に、俺は貧しい暮らしを送っていた。
タオルすらも買えず、唯一持っていた赤いマフラーを手拭代わりにする始末。
そんなカツカツの俺の元に、ある日村長から手紙が届いた。
今度の週末、ホームパーティをするからお前も来い、と。』
続きは誰かが書いてくれると信じてる。
追加キーワード[裏の畑]
[手紙をくわえてやってきた。]
『村長は、手ぶらでやってきた俺を歓待した。
「それはそうと、ちょっとやってきてほしいことがあるんだ。
裏の畑で野菜が取れてね。代わりにひっこ抜いてきてほしいんだ。
こっちは調理やパーティの準備で忙しくてね、頼むよ」と。
裏の畑に生えてる野菜なんて自分で抜いて来いよと思いつつも、手ぶらで来ていた俺にそんなことを言う権利なんてあるはずもなく。
裏の畑にやってきた。
…確かに何やら生えている、が。
なんだこれ。見覚えのないものだが…本当に野菜か?』
[手紙の続き。]
『…。なんだか嫌な予感がする。
俺は一度帰宅して愛犬を連れてきた。
考えが正しければ、多分…。
俺は念入りに耳栓をしてから、リードの先端を抜くべき草に括りつけた。
そして一目散に逃げる。
俺の愛犬は俺を追って走り出し、草を引き抜いた。
この世の物とは思えない絶叫。
考えは正しかった。
しかし、一つだけ考え違いがあった。
…耳栓程度では、まったく…意味をなさ…。
─マンドラゴラの絶叫・完─』
・・・ふむ。
『古い物置小屋には妖精が済むといわれている。誰のせいか心当たりのないちょっとした事件、たとえば目を離したすきに空になっているミルクのカップとか、そんなことがあればそれは悪戯妖精の仕業だろう。
この物置小屋にも妖精はいた。しかし、打ち捨てられた物置小屋を訪れるものはなく、妖精は孤独にすごしていた。
ある日、妖精は透き通ったオレンジ色の球を見つけた。この物置小屋に住んで長いが、妖精はこのようなものは初めて見た。不思議に思いながらも、妖精はその球を自身の宝物にすることにした。
それから何年がたっただろう。ある嵐の日、ひとりの少女が物置小屋に飛び込んできた。
「あー!ひどい雨、もうびしょびしょよ〜。確かこの辺のはずなんだけどなぁ。まさかこの雨でドラゴンレーダーが壊れちゃったとかじゃないでしょうね!?」
賑やかな少女だ。久々に訪れた人間をみつけ、妖精の心は大きく弾んだ。そして、むくむくと膨らむ悪戯心を抑えることなど考えもつかなかった。』
『妖精は、とりあえず女の背中をつんつんつついてみた。
「…?」
いまいち反応が弱い。…それならば!!
妖精は、多分誰もが予想しているであろうその場所を、つんつんしてみた。
「…」
ただならぬ気配を察知してふと見上げると、そこには女の鬼のような形相が!
「何やってんのよこのヘンタイーーーーー!!」
***
妖精がふと気がつくと、そこは見知らぬ町のテトラポットの上だった。
女という生き物にはもう関わるまい。妖精は泣きながら誓ったのであった。
―――恐怖のドラゴンレーダー・完』
追記。
『妖精はこのあと、テトラポットの隙間に落ちて足を挫いたところを、ニットキャップをかぶったホームレスのおっさんに助けられ、彼との親交を深めるのだが、それはまた別のお話。
恐怖のドラゴンレーダー〜ニットキャップマンとの出会い〜・完』
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