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[女性たちの集まるテントを抜け出して、向かった屋台]
そう、よね?
[子供達がヨーヨー釣りに夢中になるその後ろ。呟いたのは、さきほど男とともにいた少年。話しかけるつもりはなかったのだが、ぽろりと言葉がもれた]
… 憶えてる、のか。…
[暫し雑踏に立ち止まっていた作家は、
ヨーヨー釣りの屋台に戸惑うらしき
見知るふたりの様子を見遣り、呟く。]
だったら。
"いなかった"ことには――
ならないんだろうな。
?
あの、……えっと、福引きしに来られたんですか?
[背後で聞こえた言葉に振り向いた。
かける言葉が戸惑い気味だったのは、その女性に“小母さん”と言ってしまいそうになったので。]
──福引き屋さん、ずっとずっと前から、ここにいたのかな。
[女性に尋ねる、というよりは、独り言に近い。]
……ああ、わからないや。
[過去の在りようの一コマを写したコピー。
福引きの夜店には何人も並んでいて、主の姿は隠れてしまっていた。]
──今夜僕があった福引き屋の小父さん
あなたもあっていた?
[呼びかける相手は、過去の夜店の手前に立つ男性。
赤子を抱いたその顔は、どことなく少年に似ていた。**]
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