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(もう、駄目かも知れない…)
[飛行機内での衝撃は、思った以上に大きかったようだ…。
激痛がどんどん酷くなっている…。
多分、肋骨はかなり折れているようだ。内臓にも障害があるかも知れない。
兄さん…。
これも、兄の婚約者を奪ったという罪の償いなのかも知れない。0099は、そう思った]
[003、0043、0026…。
走馬燈のように、自分が手をかけてきた仲間達の顔が思い浮かぶ…]
(こうなったら、おしまいよね…)
[心の中でうそぶいた]
『ジェミー!』
[兄がやってきた。爆破設置班は、ほとんど任務を終えていた]
『大丈夫か?』
[0099の具合の悪そうなのをみて、近寄る]
もう、駄目みたい…。
肋骨も、内蔵も…。
『さっきは、そんなほどではなかったじゃないか…?…我慢していたのか?』
あれだけの爆発の後のスカイダイブじゃね…。
『すぐ、病院へ…』
もう、駄目…。
ねぇ、兄さん…、さっき一つだけ言っていなかったことがあるの…。
『もう、いい、喋るな。誰か!』
待って。聞いてちょうだい。
[懇願した]
ドロテア…003…ううん、姉さんに手をかけたのは、わたしなの…。
姉さんを殺したのは、わたしなの…。
『!?』
[兄は、沈黙した]
『すまない。知っていた』
[兄は悲痛な面持ちで言った]
『そうではないかと思ってはいたんだ。あの日、ドロテアを婚約者として照会した日、おまえの目が、訴えていた。
「わたしを裏切った」と。
おまえが、私を好きでいてくれたことを、わたしは、知っていた。
だが、兄弟で、しかもスパイ同士だ。
幸せになれるわけがない。だから、拒否するために、ドロテアを…。
もちろん、彼女は愛していた。しかし…』
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