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[その頃栗田は、新聞の子供欄の『こくごのもんだいをといてみよう!』に苦戦していた]
うおぉ、文字数足りねぇ。
しゅじんこうのきもち何てなぁ、作者だって考えてなかったりすんだぞ!?
くそ…っ。
おまえが、
おまえが余計なことをするから―――。
[かちかちと歯を鳴らしてプレーチェを睨みつけ、
両腕を広げて彼女に掴みかかる。]
おまえさえ、いなければ、
居なくなってしまえば―――っ!
[その頃栗田は、温室育ちのタンポポで花占いをしていました]
夢美堂の店主は、[夢美堂店主 ゼンジ]さんのことが、すき、きらい、すき……
[手がプルプルしてきました]
[>>1怒鳴り声に、びくりと身をすくめる。
不意に男の落とす影に覆われた]
……あ。
[振り仰ぐと見えるのは。
薄暗い店内。
濃い闇に覆われた、男の顔。
手に持ったままの写真が、なにかを訴える」
[考える暇なんか無い。余裕もない。頭は繰り返し警告する。
逃げる、逃げなきゃ、逃げないと――
逃げないと、なんだ?]
やだ――あっ!
[立ち上がったところ突き飛ばされる。
がしゃりと、ぶつかった骨董品と一緒に床に投げ出された]
――ぃっ
[両腕を広げて迫る男に、身をすくめる。
黒い写真と、小さい物を握りしめたままの手で、羊のぬいぐるみを抱きしめる]
なんでよぉ! 骨の人、バラバラにしたら可哀想って言ったじゃない!
[男の手に捕まる寸前、叫ぶことが、最後の抵抗*]
[かつん、と。
見覚えのある革靴が、夢見堂の床を鳴らした]
――……やあ。
[笑いもせず、人形のように。
いつのまにか、青年が部屋の入口に立っている。]
今日は、とても怖い顔をしてるのですね。
[どうかしましたか、と。
店主の顔を覗き込むように、かくりと首を傾げ]
――おいで。あいぼう。
[いつかと同じように笑って、
長靴の少女に手を差し伸べた]
[その頃栗田は、新聞の角に絵を描いてパラパラ漫画を作っていました]
あんまり動かねぇな……
[そしてハタとひらめきました]
デンゴもクルミもいない
↓
骨要員!?
[開かない窓をがたがた]
だ、だれかー。
フローレンスー!
フユキ先生ー!
[たすけにきてくれるよね! とうるうる]
―― 駐在所 ――
無事に産まれましたか、お子さん。
[ノギ巡査部長、帰着早々、電話を受ける。
受話器の向こう側からはノギ巡査の涙声。]
待望の女の子で?
それはそれは…おめでとうございます。
[ほぎゃあ。ほぎゃあ。
会話の背後、遠く聞こえるいたいけな産声。]
そうですかそうですか。
…いえいえ、ふふふ。
男の子用のおもちゃを ですよ。
本署の連中、7人目も
きっと男の子だろうって噂してましたから。
[「最終日」の業務日誌を書きながらわらう。]
ともあれ、おめでとうございます。
早速ご復帰だなんて、因果な商売ですね。
いえいえ、とんでもない…本官は何にも。
[一頻り交わされる、同姓の警官同士の挨拶。
業務日誌を閉じると、
机上に描かれた可愛い熊の落書きが表れた。
ノギ巡査部長、少ない私物を鞄に*詰める*]
ダメだ、声はとどかなそうだ……
[栗田はいっしょうけんめい考えました]
エル・オー・ヴイ・イー!
らぶりーハンバーグっ!
[踊り出しましたが、すぐに居たたまれなくなってしゃがみこんだとさ]
ああ、そうか。君でも良い。
―――いや、君が、いいな。
君の体を、彼女のためにもらおうか。
[腕を掴んでいた手を離し、彼女の細い喉へと向ける。
そのとき、背後で革靴の音が高く響いた。]
…なんだ、ヨシアキさんか。
今、良いところなのだから、邪魔しないで欲しいな。
[振り返る顔には、笑みが張り付いたまま。
新しく現れた人物に気をとられ、
手の力が少し、緩む]
[落ち着きを取り戻した栗田はゲル状のあれに牛乳を入れてスプーンでかき混ぜています]
何でか、急に食べたくなった。
……生き……?
[>>16ひく、と引きつる声で。
影の向こうに見える笑みは、いつも見るものと同じような気がした]
そんなの……やだ。
[遺骨を、バラバラにすることも。
人が、生き返るなんてことも。
骨董屋の、暗い顔も]
ところで…。
参考人として連れて行かれたグリタさんって…。
[周りを気にしてか、いくぶん声を落とし。
尋ねる。疑惑の薄いあのひとの行方を]
一体何処で取調べを受けているんでしょうね?
[駐在所は、広くはない。
遠方へ連行したにしては。
警察の動きは鈍すぎて]
[全部嫌だと言いたかった。なのにかちかち歯がなるだけで、声がでない。
右腕、左腕、掴まれた部分が痛い。男の言葉が理解出来ない。ただ、胸が痛い。
自分を見ていないような相手と目が合って。
のど元に伸びる手は、恐ろしく緩慢に見えるのに、抗う方法がわからない]
[高く響く靴音。
ぱちりと瞬きする。
骨董屋の視線が逸れて、手の力がゆるむ]
むきー!
[闇雲に、引っ掻く形の手を振り回し、男の下から抜け出した。駆け寄る、相棒の元へ*]
[ふと見下ろした畳には小さな焦げ。
ちゃぶ台の真ん中には、吸殻が零れ落ちそうな灰皿。
流しにある食器は所々が欠けている]
誰か住んでるよなここ。
[今更である]
[殺風景な部屋だ。
煙草と、新聞と、最低限の食事の影しかない]
これ見よがしって、こういうのを言うんだろうな。
[手を伸ばしたのは、段ボール箱一杯に詰まったアルバム。
プリントをした写真屋で貰えるあのアルバムだ**]
当て、ねぇ…
[色々考えてみても、それらしい物は記憶にはない。]
? どうなさいました?
[不自然に上がる語尾に尋ね返す。(>>25)
頭ひとつ上で零れ落ちた言葉は、
明らかに"誰か"か"何か"に対する反応]
行き帰る。
[ぽつ、と呟き。面倒くさそうに青年が続ける]
――こんな話をご存知ですか。
古来、骨にはその力があると思われていたそうです。
骨が残る限り、人は蘇ると。
あるいは、その人の力は、そこに宿ると。
そんな事を、なぜか思ったんだそうです。
なんていうか… その?
[歯切れの悪い話し方に、首をかしげ見上げる。
いっそう深くなる眉間の皺に、
つられて眉がへの字になった。(>>30)]
何かお辛いことでも?
――…え? 声?
もしかして居場所…わかる、かも?
[不確かな情報。
でもそんな情報にさえ、
乗ってみようと思うのは、彼を信じたから。]
理解、出来ないでしょうね。
ある日、突然に全てを失った男の気持ちなど。
[寄り添うような2人の方へ、
ゆら、と振り向いた店主の手には、
細い金属の―――火掻き棒。]
ええ。別に構わないですよ。
理解などしていただかなくても。
邪魔さえ、しないでもらえれば。
[両手に構えた金属の棒が、
ゆるりとヨシアキへ向けられた。]
え? 肩こりですか?
肩こりって放っておくと、
大変なことになるって言いますし…
[冗談と一蹴できない口ぶりに、おろおろと。
しかし苦笑のため息に、くちびるはゆるく弧を描き]
虫の知らせでも直感でも。
信じないより信じたいです、わたし。
えぇ、行ってみましょう?
きっと首を長くしてお待ちですよ?
[後に続くようにして進む。
向かう先は、見慣れた景色をいっそう濃くして――]
[>>29いつかとおんなじ様に笑ってくれる相棒の顔が見えれば、ぐし、と涙ぐみそうになるけれど。
ぺちり、と額を叩かれて。ただうーと唸った。
手を握られる、痛くなく。
導かれるまま相棒の後ろに隠れるが]
相棒……
[ゆらりと立ち上がった骨董屋が、火掻き棒を構えるのを見ると、心配そうにヨシアキを見上げる]
普通のじゃない?
でも、ご本人さんが大丈夫って仰るのなら。
きっと大丈夫ですね?
[必要以上に干渉せず。(>>37)
きっとその手の力があるのならば、
見えたであろう重なる手は、生憎見えず]
こちらこそ。そう言って頂けると嬉しいのです。
[のんびりとした口調を真似て。
たどり着いた先に、瞬きひとつ。]
尾石荘? って確かネギヤさんが大家さんの?
こんな身近な場所に、グリタさんが?
[示された場所に、二つ瞬き]
――やあ、判りやすくて助かります。
[大体の事情を察知して、鞄に手を入れる]
理解はできませんが、大切だったのでしょうね。
どうしても、取り返したいのでしょう。
そのためだけに生きているのでしょう。
[落ち着いた声音で、訥々と続け、]
[鞄から、ぬるりと手を出して――]
そこで、これを用意しました。
[差し出された火かき棒に物怖じもせず、
タオルに巻かれた何かを取り出す。
隙間から垣間見えるそれは、土で汚れた骨だった]
僕は、荒事が、苦手なのですよ。
[心配そうに見上げる相棒に目をやらず、
視線はゼンジの瞳にあわせたまま、
次は鞄から金槌を出して、鞄を相棒に渡す。]
……。何の骨だと思う?
[言いながら、自分の足元に“骨”を転がす]
ねえ。僕は、これから、どうすると思う?
灯台下暗しというよりも、
木を隠すなら森の中に近いような…
[そう言えば、
結局あの空き地に骨を置いていた犯人は、
結局見つかったのだろうかと、
あまい警備配置に首をかしげ]
そうですね。言ってみるのが一番かと。
もしネギヤさんに責められたら。
そのときはわたしが対処しますから。
[ごめんください、と後に続いて中へ]
……ええ。そうですよ。
私のこの3年間は、そのためだけにあったのです。
だから、このまま何も―――
[動じない相手の態度に、気勢が殺がれる。
得物の先を下げ、男の手元を見守った。
鞄から取り出されたモノに、軽く、目を瞠る。]
それ…、は……
[現れた骨。鞄から取り出された金槌。
繰り広げられる光景に理解が追いつくと同時に、
顔から音を立てて血の気が引いた。]
やめろ…!
彼女に、手を、出すな――…
[悲痛な声を絞り出す。
止めるべき手は、固まったように、動かない。]
ネギヤさんの扱いは、実は心得ていまして。
それ位のお役には、立ちたいと思います。
[悪戯っぽく小さく微笑んで。
一緒に叫んで歩いた。]
グリタさん? いらっしゃいますか?
ツキハナです。モミジじゃなくてすみません。
……おや。お話ができそうで良かった。
[無邪気な顔で、にっこりと]
いや、実際それは犬が齧る牛骨かもしれませんけれど、僕としてはどちらでも良いのです。
貴方が気にせず、“それ”が潰れても尚、僕とやりあうのも。
それを守ろうとして、金槌を持った汚い男に殴られるのも、どちらでもいいのです。
僕はその骨に大切な意味を感じておりませんし、どちらにしても貴方の大切なものはここで死ぬのですから。
[ガチャガチャ擦れる、金属音。
音の鳴るほうへ。]
いえ、購読の件は良いのですが…。
ほんと、モミジも連れて来れたらよかったのですが…。
期待はずれですみません。
[二倍速にまわるドアノブ。(>>51)
そのうち壊れてしまうのではないかという、
ふあん。]
[長々と、生き飽きたような声で喋り終わり。
ゆるゆると息を吸って、どろどろと、それを吐く]
――では、良いように。選んでください。
どちらにでも、僕はお応えしましょう。
貴方の選んだ方の信念と。
[そう言って、彼は口を閉じた。
眼前の男が、答えを示すまで。ずっと。]
―― 駐在所 ――
ノギ巡査は、次のバスで到着するそうです。
――…では警部殿、本官はこれで失礼を。
[ノギ巡査部長、鞄を手に立ち上がる。
白髪頭の警部と交わすのは、別れの敬礼。]
そちらの件も、
早くケリがつくことを祈っておりますよ。
ふくろう雑学を披露してくれたという、
お弁当屋さんの女性に差し上げてください。
そう
誕生日プレゼント とでも言って。
[不可解げな白髪頭の警部が、
頷きと共に何か口にして…]
…はいはい。
[本日付けで警察を退職する男は、
聴こえずともわらって生真面目な生返事をした。]
では ご機嫌よう。
[そのあとは、バス停でノギ巡査と落ちあって。
彼が乗ってきたバスへと男が乗り込む―――
深く腰掛けたバスの座席はすこし硬く、
男はぐりぐり、と指先で蟀谷を押す。]
… 機会があれば、また。
[薬包を取り出しながら思い出してぽつり。
飲み下したゼンジの薬がよく効いて…
左道使いノギ、終点まで*乗り過ごす*。]
あー、つかぬことをお聞きしますが、このドアってどうなってんですか?
[ノブから一度手を離し、振り返って室内を見渡す。
先ほど見ていたアルバムには、何処かの、いつかの、星の写真が入っていた]
ですよ、ねぇ?
[問いかけに用いた返事に、同意を重ね(>>61)]
大家さん…。
でもここは警察の方が、
一時的に借り上げしていた場所ですよね?
果たしてネギヤさんの権限があるのかしら?
それともなんやかんや言って、
駐在さんから鍵を借りたほうが――
[しかし後者には、かなりの理由付けが必要。]
大家さんなら。
多少卑怯な手を使っても、
何とかするんですけれどもね?
[しかし相手が警察となると、そうも行かず。
聞こえてくるのは無茶をする音と、寂しいという声]
――…グリタさーん、
もうしばらく辛抱していただけますか?
[出来るのは、気休めの声掛けばかり。]
[配達を終えて、のんびり自転車を走らせる。
ふと見えたアパートの一室に、見覚えのある顔が見えた]
あれ……アンちゃん?
それにデンゴくん?
[間違いない。失踪したと言われる2人だ。
しかし何故こんなところに?]
あ、そうだ。
[娘はポケットから狼煙を取り出し――]
[しばらくして、消防車と駐在員が駆けつける。
どうやら、火事と勘違いした誰かが
緊急の電話を入れたようだ。
火事はどこですか!?と尋ねられ]
いえ、火事じゃないんですけど
そこに……失踪してた子がいたんです。
[それを聞くと消防署員と駐在員は
建物―尾石荘―へと向かう]
[その後、別の部屋から
グリタとクルミも発見され、4人は無事保護される。
第一発見者は功績を称えられる前に、
知らせる方法に問題があったと
多少叱責されたとか*されなかったとか*]
[>>43渡された鞄は荷物が減ったはずなのにずしりと重くて。
押し黙った相棒の顔は、じっと見上げてもぴくりとも動かなくて。
色を失って立ちつくす骨董屋は、先程までとは別人のようで。どう見たって選択を迫るヨシアキが優勢なのだろうに。その横顔も、なんだか別人のようで。
少しだけ不安が募って、相棒の背広の裾を握った*]
……どうしたもんかなぁ。
[万策つきたかなぁ、と腕組み思案。
さすがにドアを蹴破るのは器物破損行為、後が色々と怖い。
ならどうするか、と思っていると、俄かに外が騒がしくなり]
……お?
[なんだ? と呟く間もなくどたどたと入ってくる消防隊員と駐在員。
何をしているのか、と問われ、とっさに口をついたのは]
ああ、いえ、ここの建物に、行方不明になっていた人がいるような気がして……。
[細部はともかく、大筋では間違いのない説明に、消防隊員は一先ず納得したらしく。
その後は、彼らが手際よく救出作業を終えるのを眺め]
……取りあえず、一件落着……なんかなぁ?
[未だに肩に居座る『お客さん』に問いながら。
何気なくポケットから煙草の紅い箱を出したら、消防隊員に怒られた**]
[窓越しに、見える、上がる、煙。
そして誰かが通報した、消防車の音。]
もしかして、近付いてきている?
[耳を澄ます向こう側。
助けが来るまでもう少し。]
[その後、難題は瞬く間に片付けられた。
多少、疑惑は掛けられたものの、
皆の機転で、大目玉を食らうことはなく。]
結果、オーライって所かしら?
[壊されるドアの、飛び散る破片と
救助される新聞記者を見て、
なぜか宇宙的な神秘を感じたり、感じなかったり。]
しかし、相変わらず素敵な内装よねぇ。
[まるで他人事のように壊されていく内装を見。
大家のあたふたする顔を想像するすがたは、
まるで悪戯っ子のように無邪気に。]
とりあえず、こちらは一件落着ではないですか?
[煙草を吸おうとして怒られる、
作家先生の隣で、小さく笑んだ*]
[物々しい雰囲気を後に扉は開き、入ってきた消防隊員の一人が押入れの襖を開いた]
勝手に開けていいんですか?
[そんなこと言いながら、自分は今さっき冷蔵庫を開けたけれども。
押入れの中には一組の布団と、小さな機械があった]
ホームプラネタリウム。
[遠目にもわかった。
少年だった頃、アレが欲しかった時期があったから]
さて、と。
フユキ先生、次回掲載分のあらすじさっさと下さい。
俺の隣の席のイラストレーターに頼まないと間に合わなくなってしまいます。
[そう言って、何事もなかったかのようにその場を離れようとした――ら、話を聞かせてくれと呼び止められてその日は潰れたのだった]
[地面に転がった骨と、少女に渡された鞄と、
不安げな顔をする少女と、
どこか、達観したような男と。
沈黙のままにそれらを見比べて、
小さく肩を落とした。]
…私も、荒事向きで無いのは承知しているからね。
[ゆる、と火掻き棒を動かして、
棚の上のものを引っかける。
上から落ちてきて、手の中に収まったのは、
ほとんど真っ黒に染まった人形。]
―――実際、君が欲しいのは、
あの土地の"安全"、だけなのだろう?
ならもう心配要らない。
あの土地からは、もう、"何も出ない"。
[提示された選択肢とは無関係な話を、口にする。]
だから、それを置いて、
その歯も置いて、
ここから立ち去ってくれないかな。
[店主の言葉に、少し笑った]
――良いですね。
思ったより、真っ直ぐだ。
[羨ましそうな声で、そう言って]
実際、僕は正義の味方になるつもりはないのです。
僕は、僕の手が届くものだけ守れれば良い。
故に、条件があります。
一つ目は、うちの土地に手を出さないこと。
二つ目は、僕の知己に手を出さないこと。
三つ目は、失踪者を家へ返すこと。
、
彼女たちが生きており、納得するのなら僕が口を出す事はありません。
僕の仕事的には、単なる「いたずら」ってことで落ち着くといいな、と思っています。
[どこかで、誰かが言ったような言葉を言って]
それ以外は、僕にとって、貴方と警察の話です。
ですが、この約束が守られなかったときは、
僕は貴方の大切なものを穢すことを、約束します。
――僕は、約束を違えたことがありません。
[ゆめゆめ、お忘れなきよう。
そう付け足して、その口を閉じた]
[>>77棚の上から落ちてくる黒い人形。
肩を落とした男は、それでもなんだか大きく見える。
言葉を返す相棒の笑った顔は、ここからじゃよく見えないけれど。
耳に届く音に、ぎゅうと背広の裾を握り締めた]
[提示される条件。少しだけ目を見開いてヨシアキを見上げる。
誰かのいたずらの誰かが自分になっても構わないと思う。
あの土地がちゃんと売れて、会社員が困らないといいなと思う。
消えてしまったみんながちゃんと、帰ってくればいいなと思う。でも]
骨の人、またどこかに置くの? バラバラにするの? まだ寝せてあげないの?
[そこまで言って、答えを持つのが相棒ではないと気づいて、黒い人形を持つ男に視線を転じた]
[こくり、と頷いて]
気にしないよ。
寿命なんて、彼らが自分で決める。
[ゆるゆると、足元の骨を拾いあげ]
僕は世界中を救おうとは思わない。
[見つめた先にいる男は、少しだけ唇を震わせていて。
紡がれた言葉は到底――]
……。
[無言のまま、かぶりを振る。差し出された手を拒絶するように、ぎゅうと小さい物を握りしめた]
そんなの駄目。
悲しいからって、死んじゃった人を呼んだら駄目。
[ゆるゆると首を振るのは、かつての自分がしたように]
困らせたら駄目なのよ。骨の人がゆっくり寝られない。
悲しいときはね、いっぱい泣いていいのよ。せめて向こうで幸せでいるようにって、思っていいのよ。
[ぽつり、ぽつりと言葉を落とす。次第に、握りしめる手に向けるように]
[ふる、と肩が揺れる。
指が白くなるほどに、拳が強く握られる。]
私は、……それでも、彼女を―――…
[はたり、と顔が臥せられ、
語尾が、掠れた。]
―― 弁当屋 ――
[足をX字にしてターンしたりしながら、弁当屋へ近づいた]
ここここ、この前の何でしたっけハンバーグ。
チョップスティック? チュッパチャップス?
あれ一つ下さい。
[と、顔を上げると弁当屋店主]
……ノリ弁当一つお願いします。
―― 空き地の片隅 ――
[ノリ弁当を持って立ち寄った空き地。
『きんぎょのばか』になっている板の前でしゃがみこんでいる]
誰だいたずら書きしやがったのは……
[ボールペンで一本書き足して『きんぎょのぼか』にした]
[握りしめられる男の拳も。
震える肩も。
思い出の底の泥が舞い上がるようで。
一度、唇にきゅ、と力を込めて。
持っていた鞄も、羊の人形も、黒い写真も、相棒に押しつける]
―― 三十日 雑貨屋 ――
そうそう。あの時のネキヤさんったらね?
もう可笑しくて可笑しくて。
[古びた雑貨屋に響く笑い声。
元に戻りつつある日常は、
確実に春を迎え入れようとしていた。]
そう言えば夢美堂のご主人は――…
……ん。
[言葉は、ない。
男に歩み寄ると、両手を広げる。
男の位置から見えるだろう、薄らと首に残る、男の手形]
終わったら、ちゃんと寝せてあげてね。
[手を広げたまま、言う]
[何も言わず、何も言えず、
否定もせず、肯定もせず、
少女から差し出されたものを、全て受取る。
どこか寂しそうに目を細めながら、
少女と男を見ている]
[店先に手折られて飾られた、梅の花。
春告げ草は恋告げ草。
鼻を近づけて香りをひとつ。
ニャーと、猫が声を上げた。]
あら、ハナシロ。今日もお散歩?
[目を細めて向かい入れる。
白い毛並みはいつもと変わらない。]
そう言えばあの空き地の看板。
誰かが変な落書きをしていたのよ。
『きんぎょのぼか』って。
一体誰だろうね? ねー、ハナシロ?
[抱き上げて。自分の飼い猫と等しく愛でる。
背中からは陽だまりのにおい。
恋し待つ、春のにおい]
そう言えばおばあちゃん知ってた?
四葉のクローバーのおまじない。
[少しだけ生い茂った空き地の葉を摘み、
ひらひらと翳し]
今ね、学生さんの間で…
密かに流行っているらしいのよ?
古風ね。でもちょっと、羨ましいかな。
ひとをそこまで、一途に思えるのって。
[店の前を一台の自転車が通り過ぎていく。
それを見守る人影に。
ツキハナはひとつ、小さな笑みを零した*]
ただいまー!
[久しぶりの我が家に帰宅すると、母親に思いっきり怒られた挙げ句、泣かれた。一体どこに行っていたの、と]
え、いやちょっと、遊んでたら迷子に……
[「迷子になるような村じゃないでしょう!」と母親に怒鳴られ、何と言い訳しようか途方に暮れた]
別にいいじゃん、どこ行ってたって俺の勝手じゃん!
[逆切れして自分の部屋へと駆け込んだが、母親とのやり取りに懐かしさを感じ、平凡な世界に帰って来れたという実感がわいて、声もなく*泣いた*]
[近づく気配。ふわりと香る、柔らかな匂い。
視線を上げた先に、両手を広げた少女の姿。
何か言おうとして。
なにも言えず。
頼りなく感じる指先を、彼女の首筋へ伸ばす。
自分が残した痕を確かめるように。
その行為を完遂しようとでもいうように。
その時、反対側の手の中で、
ぱきり、と乾いた音がした。]
―――……、…
[目が丸く見開かれ、唇が紡ぐのは、名前。
伸ばした手が、少女に、おず、と触れ、
躊躇いがちに、やがては強く、その体を抱きしめる。]
…すまない。
君を、死なせてしまって、
すまない ……―――――
[小さな、小さな声で紡がれる言葉。
その、最後の五文字は、音にすらならず。
しばらくの後、ようやく少女を解放する。]
……すまなかった。
ああ。君の言うことが、正しいのだろう。
私は……
[一瞬宙を見上げ、視線を横へ逸らす。]
……他の骨は、警察署だろう?
それも、一緒に。……頼む。
[それだけをぽつりと言って、
ゆっくり、背を向けた。]
─30日 自宅アパート─
んー……取りあえず、こんな感じ、かな。
[呟きと共に、ころりと転がすのは万年筆。
蒼のインクで構想をメモした原稿用紙を、しばし目を細めて、見て]
……色々あったけど、ま、静かになった……かねぇ。
[のんびりと呟いて、机を離れ。
煙草を出しつつ、窓の向こうを見る。
冬の空、澄んだ蒼。
その色に、ふと、目を細めて]
……いーい天気だなあ。
一段落したし、ちょっと、散歩でも行くかあ。
[呑気な口調で呟いてジャケットを羽織り。
かんかん、と音を立てて、階下へと降りる。
そこには相変わらず、大家と階下の住人の姿]
やー、どーも。
なんか、面白い話でもありますかー?
[ひら、と手を振りながら問いかける。
その肩に、どこからか舞い落ちてきた白い花弁がふわりと落ちた**]
[二人を見る。
ずっと遠くを見るようだった]
……。
[いつも通りの無愛想さで、
近場の棚にねるねるねるねを置いた]
いや、こんなものしかないんだが。
食えば。
―― 駐在所 ――
[ノギ巡査、いつもの駐在所で新聞を捲る。]
いなくなったって記事は載ったのに
…見つかった って記事は載らないんだな。
[ぱらり 目を通す、地方欄の 裏おもて。
骨に纏わる怪異の真相は公にはならない。
興味本位の憶測を、新聞や雑誌が書き立て
なかったことにノギ巡査はすこし驚いた。]
[何か…やさしくてまるいものが、
この事件を呑み込んだかのよう。]
しかられるべきひとが、
しかるべきひとにしかられるなら。
おまわりさんは それでいいよ。
[尾石荘で見つけたデンゴに、
そしてクルミにかけた台詞を、
「いつもの駐在さん」は口の中で繰り返す。]
[ぱらり ノギ巡査、いつもの新聞を捲る。
何気なく吹く口笛は
旋律も無くぴうぴうと鳴る。
かわいいくまの落書きがされた机の
抽斗の奥には――ノギ巡査部長の業務日誌。
報告書に綴るべき、辻褄合わせの虚構は
白髪頭の警部殿がたぶんなんとか*捻り出す*]
[聞こえない、こんなに近いのに。
抱き寄せられる、その腕の強さもあやふやで]
――。
[何を言おうとしたのか、わからない。
自分が何を見ているのかも、あやふやで。
ただ自分が唇を震わせたときだけ、聞こえた気がした――優しい女性の声]
[ゆるりと腕の力がゆるむと、音が戻ってくる。
静かな男の声は聞こえるけれど、ああこの声とさっき聞こえた声が並んでいたのかなんて思っていたら、意味を理解しそびれた]
[それから――
モミジの周囲の変化はごく僅かだった。
顔なじみの駐在員の代わりに来ていた
左道使いの存在は知らない。
ただ、彼から来ていた贈り物がひとつ]
……誕生日プレゼントですか?
まだ半年以上も先の話なんですけどねー。
[返す相手は既に村を離れ、行き場がない。
戻ってきたノギ巡査には覚えがないという。
そんなわけでつぐみ亭のカウンター横には
炭細工のフクロウが鎮座している]
―― 30日 編集部→寫眞館――
電話出ないんで、フユキ先生のところ行って来ます。
[そう言って編集部を出ると、先に寫眞館へ足を向けた]
ご購読ありがとうございます。
こちらはお礼のアイス券です。
今なら半年間購読申し込みで、更にもう一枚差し上げますがいかがですか?
[受付に座っているツキハナ母の曖昧な笑顔。
それにつられるように、栗田もにへら、と笑った**]
[男の背中にかける言葉なんか思い浮かばなかったから。
困って困って、困った顔で相棒を振り返ったら]
……。
[あんまり見ない不満そうな顔がねるねるねるねをすすめてきた]
食べる。
あと……ごめんね?
[長靴てくてく近寄って、相棒を見上げた]
[しかし、あれ以来ゼンジとクルミの姿を
見る事はなかった。
客としてではなく、通りで会うことさえない。
他の客が相変わらず色々な噂話をしてきたが
モミジはそれらを出来るだけ聞き流した]
不思議ですよね……って
はい、鯖の生クリーム丼できましたよ。どうぞ。
[彼女が弁当と代金のやり取りをしている裏で
優しく勇気ある少女と飄々としているが芯の強い会社員、
そして失われたひとを思い続ける骨董屋の主人が
「だいじなもの」のやり取りをしていたなど
知る由もない]
[噂話を聞きながら思う。
一応は丸く収まったように見えても
実際はそうじゃないんじゃないかと。
客の波が引いたところで
そんな思考を巡らせていると奥から声がかかる]
「そろそろ配達行ってもらっていいか?」
分かりましたー。
[二つ返事で自転車に乗りこみ、
配達先の駐在所へと*向かった*]
― 28日 ―
[夜が明けた翌日。
夢美堂から、店主の姿は忽然と消えていた。
同日朝、派出所のポストには、
差出人不明の紙が投げ込まれていた。
それは、行方不明の2人がいる場所を仄めかすもの。
もっとも、それが発見される以前に、
彼らは解放されていたわけだが。]
[夢美堂では、変わらず白猫が日向で丸くなり、
タケさんがこっくりと居眠りをしている。
消えたのは、店主と、人形と、
届けられた写真だけ。
店主の失踪は、少しの間噂になるだろう。
でも、結局それっきりで。
ただ。時折、夢美堂の軒先に、
花束が届けられた…かもしれない**]
―― 駐在所 ――
すみませーん。
これ、そこの空き地で拾ったんですけど。
[[詰め替え用インク]を手に扉を開く。
中に居たのはいつもの巡査]
あ、聞きましたよ。
娘さんでしたっけ? おめでとうございます。
[>>118相棒を見上げていると、静かに静かに言葉が振ってきた。
まるで無垢な、真っ白な言葉は、額に当たって溶けていって、少女はぱちりと瞬きする。
宙でゆらりと揺れる相棒の手がやがて髪に触れるときには、相棒の顔は手に隠れて見えなかったけれど。
にこり、と。笑った**]
[万年筆の詰め替え用インクを乗せた手のひらを見ている]
そうだ、俺原稿取りに行かないと。
[フユキ先生の次回作にご期待下さい]
―― 駐在所 ――
お届け有難うございます、グリタさん。
でも空き地は立ち入り禁止ですよ。
[ノギ巡査、大人にも子供にも分け隔てない男。]
ェヘヘ、そうなんですよ。
娘です。
生まれてすぐに此方へ戻ったんですが、
とりあえず娘のファーストキスは
奪ってきたので強く生きていけます。
ごまかされませんよ。
グリタさん、
ちょっとそこに座りましょうか。
[ノギ巡査、拾得物届出の書類を出しながら
説教モードの笑顔でグリタの腕を掴んだ*。]
[のんびり話をしていると、大家がそう言えば、と何か思いついた風]
……どーしました?
[こて、と首を傾げて問えば、編集さんが来る頃じゃないのかね、と問われ。
……表情が一瞬、へにゃ、と崩れた]
ああ、まあ、そーですが。
……まあ、気分転換も大事、ってことで、ちょっと散歩してきますわ。
[が、それも一瞬、すぐにけらりと笑って歩き出す。
紫煙がふわり、風に乗って、漂った**]
―― ある日の編集部 ――
フユキ先生、次回作はこういうのどうでしょう?
猫耳メガネの美人が、壷の中から6人出てくるんです。
それぞれに得手不得手があって、あ、ちょっと待って下さい、電話切らないでー!
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