44 魔女の楼台村
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学生 リウ
あれ？
[ふと眼鏡をずらした拍子に見えた糸が、まるで手にとれそうな気がして、思わず声を出した。いつもは、ただぼんやり見えてるだけなのに]
なんか……。
[まるで、切ったり繋げたり出来そうなくらい、はっきり見えるそれを、面白そうに*眺めていた*]
学生 リウ
うぁ！？何？
[糸を眺めるのにも飽きて、ソファーで丸まっていたが、鶏の声やらどこからか聞こえてきた悲鳴やらが覚醒を促した]
まだ、夜なんだ。
随分寝たような気もするけれど……。
[窓の外に赤い月を見つけて、呟く]
学生 リウ
あ。そっか。
黒い魔法使いがいるから、夜が明けないんだっけ。
[眠る前に、皆と交わした会話をぼんやり思い出す]
あれ？ムカイくんもキクちゃんも、どこ行っちゃったのかな。
[室内を、キョロキョロ]
学生 リウ
それにしても。お腹空いたなぁ……。
お菓子ばっかり食べてるのもアレだし。
よし。
この生卵で、オムレツでもつく……、作れないけどね。
私は！
[胸を張った]
魔法で何とかなったりしないのだろうか。
[アンの方をちら見するが、呆れた顔で視線を返される]
学生 リウ
コンロくらいあるでしょう。きっと、多分。
どこかには……。
このお家、広そうなんだよなぁ。
[探しに出たら、確実に迷子になる！……という気が、何故かしている]
学生 リウ
皆で迷えば怖くない！！
一緒に調理場を探しに行きましょう。
非常用に、お菓子の余りを持っていこう……。
備え、あれ。
[鞄にお菓子を詰め始めた]
学生 リウ
あぁ、そうか。
卵も持っていかないとね。
鶏は……、連れて歩くの大変そうだ。
諦めよう。
[せっせと鞄に卵を詰めた]
割れないでねー。
学生 リウ
[部屋を出て行く途中、ふと立ち止まり。そっと眼鏡を外して目の前の糸を手繰る]
これと……これ？うん。決めた。
[キラキラ光る二つの糸を結んでにっこり笑うと、二人の後へ続いた]
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