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─宿の一階─
ま、落ち込んでて道が開くわけじゃなし。
……まして、非力なアタシじゃ道開ける手伝いもできないし、ねぇ。
[冗談めかして言う所に、主人からベルンハードの行方を問われ]
ああ、ちょっと用事があるから、って出かけてったわ。
そろそろ戻ってくるんじゃないの?
―― 宿の一階 ――
[きぃ、と音を立てて扉を開く。
父親がカウンターに立って居るのを見れば一瞬ぎくり、と肩をすくめ]
あー、ただいま……
[声を掛けながら中に入れば、アイノやドロテアも来ていたことに気づく。
へら、とごまかすような笑みを浮かべて軽く手を振り。
ラウリも戻ってきて居るのなら同じように軽い挨拶だけしておいた。]
―― 宿一階・窓際の席 ――
あまり、人狼がどうのって話はしない方がいいと思うのよ。
なぜって、説明するのは難しいけど。
[小声でそう言って顔を上げると、ドロテアは窓から空を仰いでいた。]
ドリー?
っと、賑やかになってきたこと。
[やって来た者たちに、ひらり、と手を振る。
ベルンハードには、お帰り、と笑いかけつつ、ドロテアの方へ軽く視線を流し]
……あんまり状況、かわってない?
[ぽそり、と尋ねた]
ドリーが、『ベルンが冷たいのー』って怒ってたわよ。
[次の句は、ベルンハードへ耳打ちした。]
ここに居た方がいいと思う?
それとも、連れ出した方がいい?
─宿一階─
ただいまです。
[きぃ、と音を立てて扉を開く。]
……立て付けの悪い扉ですね……。
[一週間以上滞在していればこの音にも慣れたけれど。その前に居た大きな街と比べてしまい、小さな声で呟いた。
集会場に居る人々には小さく会釈をして。カウンターの席へ着く。]
軽い食事と、ミルクを。
[ここ一週間、お決まりのオーダーをした。]
[駆け寄ってきたアイノに不思議そうに首をかしげ、告げられた言葉と、同じタイミングで聞こえたウルスラの声にう、と詰まりながらもしぶしぶと頷き]
結局怒らせちゃったからなあ……
[耳打ちされて苦笑を浮かべ]
んー、たぶん居ても大丈夫だよ。
俺が迂闊なこと言わなきゃ、きっと。
[あはは、と笑うしかないのだった]
[宿に居たのは見慣れた面々。見慣れるつもりはなかったのに、いつの間にか覚えてしまったな、と嘆息する。
街へと向かう旅の途中、一夜の宿を取るだけのつもりだったのが。飾り道具が壊れ、その修理を頼むのに四日。更に土砂崩れで足止めされて三日。自らの運の悪さを嘆くほかない。]
……そのうえ、人狼? 田舎町らしいというかなんというか……。
[口上の練習をしているときに耳にした、化け物の名を口にしてみる。
馬鹿馬鹿しいとの思いをこめたそれは独り言のつもりだったけれど、近くにいた人は聞きとがめたかもしれない。]
……あららー。
まだまだ、修行が足りないわねぇ。
[頷くベルンハードの様子に、くすり、と笑う。
アイノの耳打ちの内容までは聞き取れないものの、その後に続いた返事で何を言ったかの察しは大体ついた]
[ともあれ、ドロテアの事は、年の近い少女同士に任せておけばよいかと思い。
巡らせた視線は、一週間前から滞在している手品師見習いへと]
ため息つきたい空気かもしれないけど、つきすぎると、幸運逃げちまうよ?
[嘆息する理由には思い至らぬものの、軽口めいた言葉を投げかけ]
……田舎町だから、ってのは、関係ないと思うけどねぇ。
ほんとほんと、怒らせないようにするって。
[いぶかしげな顔をするアイノに何度もうなずいてみせる。
ドロテアはアイノの行動を見ていたけれど、ベルンハードには視線を向けなかったから此れはかなり怒っているなあと、苦笑をもらす。]
修行っていってもさー……
しょうがないじゃん、こればっかりは。
[ウルスラの言葉にがっくりとうなだれながらカウンターに座れば、アイノの注文をこなす父親にすら情けないという視線を向けられ深い吐息をこぼす。
そんななか、ふとラウリの言葉が聞こえて軽く瞬き。]
ラウリは人狼なんかいないと思ってるんだ。
まあそう簡単に信じられる話じゃないよな。
[わかるわかると軽く頷きつつ、ドロテアには聞こえないような小さな声なのは当然なのだった。]
ま、これも修行の内と思ってがんばりな?
[うなだれるベルンハードにさらりと言う。
一体なんの修行なのかは、説明はせずに。
明らかに面白がっている様子に、あんまりからかうな、と宿の主人に釘を刺されたなら、はいはい、と笑って頷いた]
手品師さんは
“こわーい人狼に帽子を被せて、指をパチンと鳴らして鳩に変えちゃいます”
みたいなのは出来ないの?
[水の入ったグラスを両手で持った姿で、カウンターの方へ顔を向けている。]
ええと。それはその。
[>>11聞かせるつもりはなかったから、聞かれたとなるとばつが悪い。]
……街の近くには狼がいない、狼を見たことのない人が多ければ、人狼の信憑性だってなくなる、それだけです。
[あまりフォローになっていないフォローを返した。]
僕は旅が多いから、狼も見たことはあるけれど。人に化けられるような狼が居るのなら、人を食わずとも牛でも鳥でも食べればいいでしょう。狩と違ってお金を出せば食べられるんですから。こんな風に。
[最後の言葉は、肉を焼く音のする調理場を指してのもの。
宿屋の息子と緑髪の少女が、黒髪の少女を宥めていたなんて知らないから、声は普通の音量だった。]
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