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― 自宅 ―
[やがて崩れかけた小屋へ戻り、幾ばくかの暖と休息を取った頃には、報せを運ぶ紅いアルマウェルの姿もあったか。キィキィキィ…―――すぐに他の者へも報せに向かうであろう彼を、つかの間でもと火の傍へ招き入れた]
…………
[引き返した先の光景を語られ前髪の下で眉を顰めど、報せを運んでくれた使者を詰らぬよう瞬きには長い瞑目を置いた。アルマウェルにも出した茶が、カップを包む両手を温める]
………見てらしたんですか?
[イェンニの誘いに、少し思案顔。]
ふむ……そうじゃの、まあ話をしようかのぅ。
[アルマウェルは使者としての仕事に戻るのだろうか。
ともにくるならこちらはこばむことはない。]
あの娘は自らの仕事をまっとうしたからのう。
わしらも、それに報いるためにも、がんばらねばな。
[小首を傾げて問われる言葉に、ゆるり、首をかしげ。
テントへと近づき。]
さて、それぞれが己のやるべきことなど知っていると思うておったが――
僕はこわくて引き返してしまいました。
[ぽつり、告白めく言葉も、彼がもし自ら祭壇へ向かったなら、雪に残る足跡に見るものはあったかも知れない。湯気に曇らぬ今は温かい眼鏡ごしにアルマウェルを見て、眼差しを細めた]
また集まるのでしょうか。
[彼を見送る折に零した言葉は語尾をあげきらず、問いになりきらない。供犠の娘がくれたわずかな時の過ごし方を確かめるともなく、また碌な労いの言葉も見つからぬままにアルマウェルを*見送った*]
どうぞ?
[テントに入る者へ、椅子と差し出す火にかけたトナカイのミルク]
村長様からお伺いした件。
お呪いが出来る方がいらっしゃるとか。
……。それが何方か私は存じ上げませんけれど。もし、ですわ?狼遣いと思しき方は死んでいただいてもよろしいの?
あぁそんな怖いお顔されないで?私、心配ですの。何方が出来るかわからない。そしてそれが嘘かどうかもわからない。
一年余りではまだまだ余所者ですわ。
…この村に長く居る方から疑われては…何の弁明も出来ませんもの。
私、貴方様のお言葉はとても重く思っていますのよ。せめて、自衛の手段だけはほしいと思いますの。
誤って無辜のものを手にかけてしまったとしても許されるのかしら、とね。
[ミルクの湯気で伏し目がちの瞳は微かに曇るかのよう。
ビャルネからどう返事が返ろうと、ただ柔雪のような微笑を浮かべて、彼らが辞するまで、取り留めのない話を続けるのでしょう。
あぁ、赤が見えるならそれはそれでうれしいこと、と。胸裏は何も伝えずに*]
[レイヨの小屋の中、炎に照らされた赤は、陰影が濃くなり。今もその場にいるかのように正確に光景を伝えた。白い手袋越しに手へ温度が伝わるのに、少しだけ表情が和らいだが、本当に微かなもので。問いに頷き]
……目視しなければ、本当には伝えられない。
刻み込まなければ。
[呟くように口にし、告白のような言葉を吐くレイヨの顔を見つめ返した。別れる間際には]
恐らく、そうなるだろう。
今度は強制もされないだろうが。
[問いの欠片にそう返し、男は次の場所へと向かう]
[ビャルネに伝達する途中も後も、男はいつもと同じような表情をしているように見えただろう。イェンニには会釈を返し、再びの伝達をしてから]
……、
[やるべき事。何が知りたいのか。二人のやり取りに、僅かに思案するような間を置いた後、目礼をしてその場を辞した。男はまた、*歩いていき*]
―イェンニのテント―
[イェンニのテントの中へと足を踏み入れる。
促されるまま、椅子へと腰をおろし、トナカイのミルクを受け取り。
杖を腕の中に囲う様にして、両手でカップを握る。
イェンニの問いに、僅かに眉をしかめる。
かんがえるようにしばしの間が空き。]
そうじゃな……
狼使いには死んでもらわねばならぬだろうて……
[なによりも、と続く言葉はとても小さく。]
孫娘を犠牲にした長老が納得せぬだろうからなあ……
[まだよそ者だというイェンニの顔へと視線を向ける。
ゆるく肩をすくめて]
わしの言葉に重きを置くのはお主の勝手じゃが……
わしとてすべての責任は負えんよ。
……そうさの……無辜の者に手をかける恐さはわしにもある。
[ゆっくりとミルクに口をつけ。]
だが……あの場に集められたわしらは、すべて容疑者じゃからのぅ。
――無辜の者を手にかけたとて、咎めはなかろうな……自信の心以外には……
[ふ、と僅かに息をつき。
カップのミルクをゆっくりと口にする。]
……指針がほしければ、ひとつあたえようかの……
――トゥーリッキは狼使い……ではないようじゃよ。
[こと、とあいたコップをテーブルへと戻しながら、それだけを告げる。
じゃらりと杖を鳴らして、椅子から立ち上がり。]
――それじゃあ、わしはこれで失礼しよう。
[イェンニが疑問を浮かべたとしても、
やんわりと笑みを返すだけでそれ以上口にはせず。
イェンニのテントを辞して、また村の中へと出て行った。]
…よけいなおせわ――
[カウコの言葉に、思わず口元に浮かべるは柔い
表情。
続く言葉に、うん、と頷いて]
…そうだな、――そうだ、な…
[納得した風に、また2度 頷いた]
…俺に出来る事 を考えた時に、――な。
説得に応じるような輩なら…
――否、応じるような輩でも、俺には、難しい…かな…
――…一言、か…
…そうだな…――目見えぬ俺の文字が読める事を期待しよう…
[男なりの軽口を添えてから
杖を持つと逆の手を伸ばし、カウコをぽんと一度叩いた。
腕の心算だが、見えぬゆえに違ったかもしれず*]
[一度自身の小屋へ戻り、眠れぬなりの休息を取った
蛇遣いは相変わらず首元にいだく大蛇をあたためる。
…ぐず、と奪われる体温を思い出すように鼻先へ音。
火の前に胡座をかいて、膝へ置いた笛を見詰める。]
…… 吹かんよ。
[室内にても燻る、しろい吐息。短くあわい呟き。]
とむらいに奏でるには、向かん音色だ…
[言ちて、灰色をした素焼きの笛を、毛皮の下へ。]
[立ち上がり、蒸気で曇る窓を袖口できゅと拭う。
気泡混じりの硝子越しに見えたのは、イェンニの
テントから出てくるビャルネの常の如く杖持つ姿。]
…む、しまったな。
イェンニは戻っていたか…まあ詮無い。
[行き合えずじまいの妹分の帰着に気づけなかった
失策へ、舌打ち。それでも今ひとり訪ねる予定の
あったビャルネを追って――厚い毛皮を纏い表へ。]
…腰を上げたかね、白髪頭。否…腹を据えたか。
[書物漁りをひとまず置いて出歩くらしい男へと、
吐息のしろい帯を唇から引き…そう声を*かけた*。]
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