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[突然謝りながら駆け出したスイに、しばし訳が分からずぽかんと]
あ、短冊・・・。
[ふと短冊を握り締めたままであることに気づき、スイを書き込んだ短冊を、ギンが持ってきた笹にしっかりと結わえ付けた。
既にみっつの丸が色褪せて見えるのを、気のせいだとばかりに頭を振って小さく唇を噛む。
部屋に戻ってしまうと、その間にまた誰かがどこかへ行ってしまいそうで、ちかは再び炬燵に。
やがてするりと睡魔が侵入してきて・・・]
― 夢 ―
「おなか、すいたな・・・」
[ちかはぽつりと呟くと、のろのろと起き上がり覚束ない足取りで川原へと向かった。
河原では、そよ風に揺れる薄桃色の春紫苑を愛でることもなく、虎杖をぽきりと折ると、地べたにぺたりと座り込んで表皮を剥いて齧りだした]
「・・・・・」
[無言で次々と手折っては齧る]
「あっ、ちかだ。またイタドリ食ってるぞ」
「やーい、イタドリー」
「もうお前、名前をイタドリに変えろよ」
[通りがかった子等が、ちかを囃し立てる]
「イタドリだけじゃないよ、ウドもセリも、いろいろ食べるよ」
[的外れなちかの答えに、どっと笑声が上がった。
なぜ笑われているのか分からないちかは、戸惑いの表情のまま俯いた]
― 夢・*了* ―
[アンを呼び、一度部屋へ戻っていた。
無言のまま、自分の部屋で探し物をする]
……。
[何を探しているのか。何を思い出しているのか。
そして何を忘れているのか]
[やがて、息を吐いて部屋を出る。
何も。見つからなかったから。]
――荘周は夢の中で。
[茶の間へ向かいながら、小声で続ける。]
――蝶になって、ひらひら飛んでいた。
[そこまで言って、息を吐き、頭を振る。
そして、茶の間の空いた襖から顔を覗かせた]
ただいま。
[それだけ言って、もぞもぞ炬燵に入る*]
-自室・スイ-
[ぴしゃりと音を立ててふすまを閉めて、そのままふすまに寄りかかり、ずるずると座り込み、膝を抱えて丸くなった。がたがたと震えている]
怖い。
あんなに小さくて細くてやわらかいから──おいらまた、壊しちゃうかと思った。
[膝を抱える手の関節は力を込めすぎて白っぽくなっているが、痛みを感じている様子は無い]
ちかはみんなが居なくなって、不安そうだった。
おいらが、ちかを傷つける前に、みんなのところに行った方が幸せなのかな。
……ちかが居なくなったら、じーちゃんもとーさんもかーさんもにーさんたちも、ねーさんも悲しむのかな。でも、みんな行くから寂しくないよね?
そうだよね……?
[誰かに聞かれないようになどという用心はなく、ぽろぽろと涙をこぼしながら*自分に言い聞かせていた*]
そうだな。
俺も怖くないと言ったら、嘘になる。
だが人は、物を壊す手で、物を創りだす。
お前の手も、他人をあたためることが出来る。
そのことは、忘れるな。
[*部屋に向かうスイを、見送る*]
……今が怖いなら、新しい自分になってみるか?
旅に。
[買物から帰ってきて、ユウキが残したメモを音読]
お夕飯出来たわよぉ。
[居間に運んだのは手巻き寿司の材料]
お好きに召し上がれ。
=回想=
[ご飯を食べ終わった後も、しばらく
ギンを膝の上の乗せてぼんやりとしていた。]
あ、そうだ。
アイアンナックル探してこよう。
[ギンを膝からおろすと、自分の部屋に行き探しにいった…
けれど、どうしても見つからない。]
ただいまー!!
[どれくらいの時間が経ったのだろう。
常と変わらぬ声でがらり、戸を開けて玄関に踏み出す。]
んあ?
なんだか静かだな、今日は。
昼寝の時間だっけ?
[乱暴に靴を脱ぎ捨てると、どたどたと廊下を歩く。
どこで紛れたのか、黄色い蝶が背後から追い越していった。]
[少しだけ歩みを緩め、蝶を見送る。
ご飯だと呼ぶツキハナの声がしたから、居間の戸をあけた。
ちゃぶ台の上の手巻寿司セットを見、複雑な顔をした。]
かーちゃん、スイのご飯よりも手間がかかってない……。
でも、手巻寿司は好きだ。
[いつものように座り込んで、料理に手をあわせれば、鼻に食べ物ではない匂い。]
……線香?
[不思議な顔で、仏壇を見上げた。
仏壇には煙が三本。]
[大きな足音に、意識が眠りの淵から浮上する。
まだ半分寝ぼけまなこのままあくびをしようとしたが、半分くしゃみに変わった]
ふぁ・・・ぁっくしゅん。
[炬燵から顔を上げると]
あにさま、どうかしたの?
[不思議な顔をしているスグルの姿を見つけ、尋ねてみた]
お、ちか、炬燵が暖かいからって、こんなところで寝てると風邪引くぞ?
[小さなくしゃみにはっと意識を引き戻された。
顔にはいつもの笑み。]
や、なんでもない。
ちょっと寝ぼけてただけだ。
[言いつつも、食事を終えると仏壇に手を合わせた。]
[涙の引いた顔を上げて、自分の手のひらをじっと見下ろしている]
おいらが、この紙幣を渡すことで、みんなが次の生で幸せになれるんだよね。
新しい自分かぁ。先にいけるのかな?
送ってからじゃなくていいのかな………。
とーさんも怖いんだ。……ほっとした。
-自室・スイ-
[どれくらい泣いていただろうか、のろのろと部屋の隅においてあった白いシャツを着て、居間に向かう]
こんばんはー……じゃないや。
ええと、おはようじゃなくておそようじゃなくて……。
……ただいま?
[はれぼったいまぶたのまま、釈然としない表情]
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