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[男は、おざなりに手を組んで、眼を閉じて、
それから湯気の立つスープに視線を落とす。]
…… あったかそうですね。
[呟くと、自分の分の皿をテーブルの端の方へ寄せた**]
[男はフォークで緑に色づいたブロッコリを転がす。
近くに食事を拒否した青年の姿はない。]
……
[その小さな囁きは、
聞こえていないのか、気にしていないのか
男の沈黙はどちらともどれる。]
[すぐに口に運ぶでもなし、
ぷかぷかと浮かぶ野菜を行儀悪くつつき]
……聞きてえことがあるんなら、
しゃんと言ってもらえねえと……わからねえですよ。
陽さん。
どうも。
… 腹ァ、すきませんでね。
[沈黙を挟んで。ぼそ。と、話しだすのは、
問いかけからは、テンポがずれたような婉曲な話題。]
……前は、こうじゃあなかった気がします。
たしか。
―途切れた記憶の中―
(んぅ・・・あれ、何だろコレ・・・夢?
ヤダなぁ、絶対コレいい夢じゃないよ・・・あ、あれ私だ。)
[自分を見下ろす感覚―――不思議だがストンと理解ができてしまう]
(うん、いつも通り学校に行って夕方には皆と別れて・・・そういえば先生に最近変な事件が頻発してるから戸締りに気をつけるようにって言われて・・・)
[眼下の自分は一人自宅で家事をしているようだ]
(それから・・・あれ、なんで私夢の内容を知ってるんだろ? うーん・・・夢っていうか記憶みたい・・・?)
―途切れた記憶の中―
[流れる映像にノイズが混じる―――同時に頭痛]
(んっ・・・なにコレ・・・確か、誰か人・・・?・・・が来て・・・迎え入れ・・・て・・・それ・・・から・・・)
[ノイズが激しくなり頭痛が増していく中、アノ時ノジブンハソレカラ・・・ドウナッタ]
(イ・・・ヤァ・・・ぁぁぁ・・・・ぁ・・・)
―途切れていた・・・記憶の中―
[血塗れになって倒れている自分を見下ろす]
「ゴホッ・・・なん・・・で・・・?」
(・・・なんでだろう・・・ね・・・)
[命の灯火が消えていく―――それは記憶ではなくイメージとして憶えているもので]
「わた・・・信・・・て・・・たの・・・に・・・ハハ・・・私・・・バカ・・・だ・・・ね・・・ゴホッ」
(バカ・・・なのかな・・・なんで・・・私、笑ってるんだろ・・・バカだよね・・・だってさ・・・)
[それは自分に残された最後の―――記憶]
「一人・・・嫌・・・だ・・・な・・・」
(私・・・死んじゃうだよ・・・うぅん、死んじゃったんだ・・・暗くて・・・寂しい・・・嫌・・・だな・・・)
[―――――死―――――闇――――]
―厨房・現在―
[食事を終え片付けに追われた事で疲労したのか、厨房に備え付けてある椅子で寝てしまっていたようだ]
(んぅ・・・っ・・・!? ハァ・・・夢じゃない・・・か。 よく分からないんだけど、本当は私・・・死んじゃってるんだね)
んー・・・ショックだなぁ。
[あえて声に出してみる事で実感する。 そして不思議な事に自らの死すらを―――受け入れていた]
(どうしよ・・・死んでるってだけでもショックなのに、割と違和感なく理解できちゃってる事のがショック・・・私どうすればいいんだろ・・・何がしたいんだろ・・・?)
んぅー・・・全ッ然分からないっ!!!
[意外と、元気だった。]
―回想・昨夜―
[皆にセーターを見せて]
>>4 ステラ
小さな子供……。はて。あたしにゃあ赤子はおらんがねえ……。そう言われてみれば、確かに子ども向けのサイズだねえ、これは。
[自分で作ったセーターをまじまじ見た]
>>5 コーネリアス
そうじゃな、お前さんには似合わんようじゃのう……
それにしても女みたいに長い髪をしておるなあ。
>>8 ハーヴェイ
すまんのう、どうやら子供用のセーターのようなんじゃ。じゃがあたしゃ赤子はおらんでねえ、誰の子にあげるんだったかねえ……
>>14 メイ
孫……?
[ぴく、と表情が動いた]
孫、孫。なんじゃ……何か思い出しそうじゃ……。
―現在―
[ヒューバートの作った料理を少し食べながら]
……そうじゃ。
そうじゃ、曾孫じゃ。
あたしゃ、曾孫が生まれると聞いて、セーター編んどったんじゃ。
ええと、孫は……孫はどこかの娘さんと、結婚するちゅうて……。
―回想・集会所―
(私、何かを探さなくては)
[しばらくの間室内を眺めつつ胸元の十字架にそっと触れ、そのまま自然にスカートのポケットに触れて何度か叩いてみる]
(祭儀用の十字架が……)
あの、ユージーンさ………
[思い当たる事があるのかユージーンを呼ぼうとし、また何かを考え出して止めた]
あ、いえ…申し訳御座いません、なんでも…ありませんわ。
[そうしている内に奇跡的に素晴らしい料理へと姿を変えた食材達が運ばれて来る。
目を丸くし、胸の前で十字を切って深く頭を垂れた]
ああ…!!なんということでしょう。
これは正に奇跡です、ヒューバートさんの皆様への食事を、という献身的な行いを見た主は一時お力を貸して下さったのですわ。
主よ…ありがとうございます…。
[メイやコーネリアスが配膳の手伝いをしているのを一緒に手伝い、席に着いた]
皆様が揃っていらっしゃらないのが残念ですが…感謝のお祈りを捧げ、頂きましょう。
[メイの言葉>>73には柔らかな笑顔で応え、ユージーンがそれを受けてぎこちなくもお祈りをしたのに更に明るくなり]
[黙々と美味しそうに食事を摂りつつ、先に上がったハーヴェイを気にしている]
ハーヴェイさん、余程お疲れのようですわね…。お薬など御座いましたらお届け致しますのに…一度教会まで取りに戻った方が良いかも知れませんわね。
(教会、近くにはお墓がありますわ)
他にも必要なものは…あるかしら…
お食事が済んだら少し出て参りますわ。何か御座いましたら一緒に持って来ますので仰って下さいませね。
[ぼんやりと皆の会話を聞きながら、ついでにと告げた]
(集会所の近くにもお墓がありますわ…何故お墓が気になるのかしら…)
―現在・集会所の外―
[食事と片付けを終え、ランタンを片手に皆に一声かけて表へ出た]
……確か、こちら。
[歩いて行く方角は教会のある方ではなく、墓場]
[食卓に食事の用意が整ったあたりで暖炉からテーブルに移動し、上の空で食事を始める]
―あの人…ダンスが下手で、いつも私の踊るのを幸せそうに見ていた。
あの人と私がここにやって来たのは…誰かに会う為で…誰、だっけ?
何の用事で…。――
[ぼんやりと食事をしながら椅子の上で腰をずらすと、衣装の腰のあたりにガサリと言う違和感を感じ探ってみる]
手紙…?(がさがさ)差出人は私ね。でも宛名がない。
これは…結婚式の招待状?…っつ。
[激しい頭痛にスプーンを取り落とし、両手で頭を抱える]
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