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そうね。
[勤勉な警察。
思い浮かべて、くすりと笑う]
たとえば――
10年前にやり合った、因縁の警部さん、とか?
[年代物の腕時計の文字盤が、きらりと光った]
[ぼそりとした呟きは、運悪く、発車のアナウンスにかき消える。だから、陽気な別れの言葉にのみ、答えて]
ええ。待ってるわ――
[聞こえた発車ベルの音に、ひとつ、瞬き。
右の耳はスマホから、左の耳は生の。タイムラグはあるものの、同じ、発車ベルの音。
はっとして顔を上げる。目の前の赤い電車の影、向こう側のホームの列車が、発車しようとしていた]
……っ
[きゅ、と引き結ぶ唇。
途切れた電話の先、相手はずいぶんと近くにいたものだ]
――ぷ。
あははは!
[ホームの客が全員振り返る様な高笑いを上げる。
人の目など気にしない。見られることには慣れている]
シーユー、ブレスト。
[ちゅ、と携帯電話に投げキッスをひとつ*]
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そういえば、プロローグで、ブラックキャットは生き残った人が動きやすいように欲しいものにすればいいのかなーって思っていたのを思いだしたのだけど、自分が生き残ったので却下します。誰か決めて(はあと
― トロワ・シティの駅 ―
[アドレス帳を開く。通話先は『ファンクラブ』]
ハロー
ブレストは先に行ったわ。ここでザ・オーナーを掴まえたら、他は人員いらないから。
他の街? だからいらないわよ。迷子になったあの人は容易に探し出せないから。目的地に来なかったら、当分来ないわ。
[逃がしてしまったなんて、口が避けても言わない]
それよりどう?
スリーピングキャッツは元気にしていて? 大人しくしているはずがないから気を……なによ、なんか不満そうね?
掴まえたのは掴まえたんだから、いいでしょう。約束は約束よ? 忘れないでちょうだい。
[厄介ごとを持ち込んでくれた、と言わんばかりの口調を、ぴしゃりと遮る]
ホワイトラビットみたいに、大福を上げたら大人しくなるかもしれなくてよ? ふふ、知らないわ。試してみれば?
あ。あとでそっちの回線を借りるかも。
……あらん。嫌ならご自分でなさる? どちらでも、いいわよ?
[戯れを徐々にエキサイトさせると、とうとう、出来るか。と怒鳴られた。だがそんな言葉は支えにもならない。
僅かに目を細めて言って、今度こそ相手の言葉を奪うと、通話を*切る*]
/*
ヂグさんは無理なさらず! 無理なさらずですよ! 体大事。
すでにかなり勝手にやってしまってごめんなさいと思っているザクロです!
/*
ウミさんが今朝の話を何とかしようとしているの把握!?
100年後ならドラ美ちゃんだけしかいないのね。
おじいさまなら生きていると思ったのに。
― ミル・シティ ―
[列車での旅は快適なものだった。
それもそのはず、警察は、自分を狙わない。自分が彼らに協力するうちは]
……そろそろおじいさまたちにはばれちゃうかしらね。
[ネギヤ、ウミ、ヂグ、と。
警察に捕まった人間たちには、警察からの情報が――自分が内通者であることを口止めしてはおかなかったから、まあ伝わっていると思っておいた方が懸命だ]
[自分が警察に協力する羽目に陥ったいきさつは、騙れば……おっと語ればいくらでも話すことができるが、今はやめておこう。ただ、ちょっとだけ興味を惹かれたのだ。その男に。
警察の内部状況は大まかにこうだ。
あの方を恐れつつも、あの方の持っている「ブラックキャット」を手に入れようとしているものが大多数。これは、ブラックキャットの非合法性がうんたらかんたら長い話をされたが、飛んでくるつばが汚かったので聞いていなかった。
そしてごく少数、具体的には二人。ブラックキャットを追う大悪党を追っている人間。この二人もブラックキャットをその大悪党に渡さないことが目的だから、大筋警察本体の目的とは違わない]
実際のところ、ブラックキャットがなんなのか。
よくわからないのだけどね?
[よくわからない、というよりは興味がない。いや、なくはないし、調べたこともあるが、まあ、やっぱり興味がないんだろうと思う。
ウインドウショッピングしながら歩く、大通り。
窓硝子越しに愛嬌を振りまく子犬に顔を近づけて、笑う]
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書けそうなところを書き書きしつつ。
ヂグさんには、ブラックキャットが気になり始めたのが最近だったら、この話も最近の事だと言うことでいろいろ直しますすみません。
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