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『どうやらここには彼以外の人影は見当たらないようだね。他の起きている人間達はここにはいないのだろう。
……だが、この場所を見ておくのは悪くはないね。君はこの場所をしっかりと目に焼き付けておくといい。』
(……ごちゃごちゃうるさい奴だな。)
『それは失敬。君は聞きたいこと以外には聞く耳を持たないのだね……名前を教える事に対しては素直に聞き入れるのに、説明をしようとしたら止められるときたものだ。』
(意味は、自分で感じたい……それだけだ。
…………………?
今、喋らなくても、通じた……?
まさかな。
きっと考えていることが顔にでも出てしまっていたんだろう。)
わっ…!
[どさ。
まっすぐ人影を見据えて進む中、細い蔦のような植物に足を取られて前のめりに転んでしまう。]
…った……畜生…情けないな…。
[顔を上げて起き上がった時にはもう、人影は視界から消えていて。]
今の俺の足じゃあもう…見つけられないか。
はぁ。本気で体を慣らさないとな…人一人追えないどころか満足に動けないなんて情けなさ過ぎる。
…笑うな、カナメ。
言われなくたってそのつもりだ。中に戻る…この足場は今の俺には辛い。
[慎重に立ち上がり、バランスをとって。歩いてきた道を戻り始めた]
[やっと辿り着いた通路を歩く中で漂ってくる、何か、食べ物の匂い。
その名前が頭に浮かぶことはなかったが。]
…腹が減ったな。
[無意識にぽつりと呟いた言葉に、初めて空腹であることを自覚する。
引き寄せられるように、匂いのする方向へと向かう。
そして、ある一室の前に辿り着く。
明らかな、中に誰かがいる気配。]
な、なんだ…?!
[ガターン、という音に思わず扉を開いた。]
おい……大丈夫か?今の音は……
[扉を開くと大勢の人間達が目に入り。一瞬、戸惑う。]
……人……だよな?
[次に目に入るのは音の主だと連想される倒れた椅子と、痛そうに後頭部を抑える男。]
……そこの……おと、こ?
大丈夫か?すごい音がしたんだが…。
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